本日は、デザートの一皿をご紹介します。
ゴールデンパイナップルのカラメリゼ ココナッツアイスクリーム添えです。
夏の時期になりますと、パイナップルとココナッツ、ラム酒の組み合わせのデザートを作っています。
組み合わせのアイデアは、カクテルのピニャ・コラーダから来ていますが、毎年いろいろと形を変えて楽しんでいます。
去年のブログでもご紹介しましたが、前回のゼリー寄せにしたパイナップルのラビオリ仕立てから変わって今年は、ヴァニラとカラメル味の温かいパイナップルに、冷たいココナッツのアイスクリームを合わせてみました。
パイナップルは、通常の物よりも甘味の濃いゴールデンパイナップルを使っていますので、とてもリッチな味わいになっています。
作り方ですが、最初にカラメルソースを作ります。
鍋でグラニュー糖を焦がした所に、パイナップルジュースを加えて少し煮詰めておきます。
そしてオーダーが入りましたら、フライパンにバターを熱してから、カットしたゴールデンパイナップルを入れてソテーします。
軽く両面を色付けたら、ヴァニラビーンズとピスタチオナッツ、レーズンを加えて更にソテーしていきます。
途中フライパンを動かす度に、ヴァニラビーンズがバターに溶け出して、とても良い香りがキッチンにひろがります。
そこに作っておいたカラメルソースを加えて、パイナップルに絡ませながら煮詰めていき、最後にラム酒を入れて仕上げます。
常温のお皿に、熱々のパイナップルのカラメリゼとバニラビーンズ、ピスタチオ、レーズンを盛り付けて煮汁をまわしかけたら、ココナッツのアイスクリームを添えて完成です。
とてもシンプルですが、冷温の温度差と作りたての香りの高さは、レストランのデザートならではの美味しさです。
この一皿は、焼き菓子やムース等のデザートやガトー(お菓子)と違い、フレッシュな食材そのものを調理している感じがします。
野菜やお肉の代わりに果物を、塩胡椒の代わりに砂糖とスパイスやハーブで味付けをして、そして加熱する事によって香りと味を引き出しているのです。
料理人の作るデザートと言う意味では、パティシエではない自分らしく、そして街場の小さなレストランらしいのではないでしょうか。