goo blog サービス終了のお知らせ 

KANZLERAMTオタクの日々

ドイツのテクノレーベルKANZLERAMTをこよなく愛する男の日々の独り言。

高橋幸宏レビュー。

2006-08-17 00:11:31 | テクノ・音楽
先日買った高橋幸宏の再発アルバム4枚。
とりあえず、[Wild&Moody]と[薔薇色の明日]。
この2枚を気に入ってただ今ヘビーローテ中。

  

[Wild&Moody]は全曲英語歌詞と言うこともあってか、
全体的にクールで大人びた印象。

一方の[薔薇色の明日]の方は、
日本語詞の歌がやや甘ったるくもあるのだけど、
でもそれがかえって幸宏のロマンチシズムを強調している。
と言うか、なんかあるイミ「これぞ幸宏さん」な一枚。

しかし幸宏さんのアルバムって、
聴いていて思うのは、
その時代にYMOがやっていた音を
素直にそのまま反映させているのだなぁ、と言うこと。

YMOと言うグループは一般的に「テクノポップ」とか
「テクノの元祖」的な言われ方をすることが多いのだけど、
でも実際は、その音楽性は活動時期によって、
別のアーティストかと思う位の変化に富んでいて、
具体的に言えば、
・活動最初期はフュージョン寄り。
 アルバム[YELLOW MAGIC ORCHESTRA]
・活動初期はいわゆるテクノポップ。
 アルバム[SOLID STATE SURVIVOR]
 [RYDEEN]とか[TECHNOPOLIS]とか、
 世間一般に広く認知されてるYMOの音がココ。
 でもこの次の[増殖]ではちょっとロック寄りな音に。
・活動中期は鋼鉄硬派難解実験テクノ。
 アルバム[BGM]と[TECHNODELIC]
 YMOファンには一番人気のあるのがこの辺り。
 勿論僕も一番好きなのはこの時の音。
・活動後期は歌謡曲。
 アルバム[浮気なぼくら]
 もうこれはお遊びで創ったんだろうなぁ(笑)
・散解直前はニューウェイブ寄りな音。
 アルバム[SERVICE]
と言った感じ。

で、幸宏さんのアルバムなんだけど、
これが製作時期によって、
面白いまでにYMOの音とリンクしている。

以前から持ってる[ニウロマンティック][音楽殺人]
この2枚も合わせて聴き較べてみると本当に面白い。

  

[音楽殺人]は[増殖]と近い時期の発表だけあって、
完全にロック寄りな音。
それも夏っぽい、カラっとした音で、
真夏の暑い日に聴くと気持ちのいいアルバム。

[ニウロマンティック]は、YMO中期に製作されているからか、
かなり硬派で実験色の漂った作品。
でもそこに幸宏独自のロマンチシズムと叙情性が加味されて、
非常に味わい深い、奥の深い作品。
YMO中期の傑作アルバム[BGM]。
あれを、その重たい音楽性はそのままに、
幸宏のヴォーカルを乗せて情感ある歌モノテクノに仕上げた、
と言ったところか。

[薔薇色の明日]は後期YMOとかぶっていて、
[浮気なぼくら]と[SERVICE]。
その両方のニュアンスを持ち合わせた雰囲気。
だけど全編に漂う異常なまでのロマンチシズムは、
これは幸宏にしか出しえない独特のもの。

[Wild&Moody]はこれはもう[SERVICE]そのまんま。
クールなニューウェイブ炸裂!!て感じ。

あとついでに言うと、
幸宏最新作の[BLUE MOON BLUE]。
これはスケッチショウの音と完全リンク。
柔らかで優しい歌モノエレクトロニカ。

ちなみに、幸宏さんのソロ作。
アルバムの雰囲気がYMOとリンクしているだけじゃなくて、
モロに似ている曲が何曲かあったりするのが面白い。

[音楽殺人]では、4曲目の[I-KASU!]。
スカビートが[増殖]の[MULTIPLIES]。

[ニウロマンティック]では1曲めの[ガラス]。
この出だしのドラムの音が、
[BGM]の[千のナイフ]の出だしのドラムを思い起こさせる。
あと、8曲目の[チャージ]。
これがなぜか[RYDEEN]に似ている様に聴こえて仕方ない。
(これは僕だけか?)

[薔薇色の明日]では6曲目の[COINCIDENCE]。
これのドラムのリズムは[浮気なぼくら]の[LOTUS LOVE]。
これとかなり似たパターンかと。

[Wild&Moody]は6曲目[BOUNDS OF REASON BONDS OF LOVE]。
これが[SERVICE]の[CHINESE WHISPERS]と兄弟曲に思える程。
ドラムのパターン、ベースの音質、
曲全体に漂うどこかけだるい雰囲気まで…。

と色々書いたけど、
勿論似ているから悪いとかそんなことを言うんじゃなくて、
むしろ逆。

YMOやってる時は細野さんにしろ教授にしろ、
YMOに対する反発からか(?)あえてムリにでも
YMOとは違うことをやろうとしていたフシがあって、
でも逆に幸宏さんは、
素直にYMOと言う存在を受け止めていたんだなぁ、と。

もっと言えば、YMOを自分の中で上手く消化(昇華)し、
それを確実に自分のものとしていたんだなぁ、と。

まあ色々と書いたけど、
最終的に言いたいのは、僕は高橋幸宏が好きだということ。
YMOだって、彼がいなければ成り立たなかったよ、きっと。

最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
いらっしゃいませ☆ (オウジー)
2006-08-19 21:24:48
どうもモリリンさん、初めまして&ようこそいらっしゃいませ。



コワルスキー先生で検索かけられてHITしたのですね…。

でもあまり(と言うか全く?)情報無くってすみません!!(爆)



コワルスキーとかハイコとか、あの辺の音が好きな管理人が、

あまりテクノのことを書かずに(!?)だらだらやってるブログなもんで…。



一応、サイトの方はテクノ主体なんですけどね。

(でも全く更新してないですが…>汗)



でも、WIREは行きますよ。

勿論、コワルスキー先生目当てですけどね。
返信する
Unknown (モリリン)
2006-08-19 02:28:52
こんにちは~

alexander kowalskiでヒットして迷い込みました…

なぜかテクノにまったく関係のない話題も多くて素敵だと思いました!

またウォッチしにきまぁす
返信する