年末年始と実家に帰った際、
かなり色々と「いい酒」を飲んだので覚書程度に。
(と言っても大半は自分が買っていった酒なのだけど)
大晦日の晩はひたすらワイン。
まずは1本目。白ワイン。
フランス・ボルドー地方のもの。
ボルドーの白ワインは、
ソーヴィニヨン・ブラン種主体にセミヨンを少しブレンド
と言うスタイルのものがほとんどなのだが、
これは100%セミヨンと言う変り種。
そもそもセミヨンだけで創ったワインと言うのは、
甘口の貴腐ワインを除くとほとんど見かけない。
物珍しさも手伝って非常に興味がわいて買った1本。
セミヨンと言う品種のイメージから
柔らかで優しい味を想像していたのだが、
意外にもかなりドライでハード。
酸味が強くスッキリとシャープな味わいで、
まるでアルザスのリースリングの様。
白ワイン好きの母親には評判良かったが、
父と弟は酸っぱいと言っていた。
2本目も白ワイン。
フランス・アルザス地方のもの。
品種はゲヴュルツトラミネール。
この品種で創られたワイン、
実は個人的には一番好きな白ワインだったりもする。
特にアルザス地方のそれは、非常に野趣に富んでいて、
むせ返るようなライチの香り・バラの香りが鼻を突き、
その中に1本芯の通ったアルザスワイン特有の土の風味。
そして味わいは甘みを非常にハッキリと感じるものの
同時にアルコール由来の辛味もしっかりと主張し
甘くてまろやかな-しかしきちんと辛口と言うなんとも独特な、
他の白ワインでは絶対に味わえないものになっているのだ。
さて。このワイン。
この品種独特のライチ香はやや弱めで、
その点ではちょっと物足りなかったか。
しかし、
甘みを強く感じるのだけれどどこか1本キリッと締まった
その独特の味わいはさすがアルザスのゲヴュルツ。
父親には甘過ぎると不評だったのだが、
今度は弟が非常に気に入っていた模様。
3本目は赤ワイン。
フランス・ボルドー地方のもの。
カベルネソーヴィニヨン主体で、
そこにメルローがブレンドされている。
個人的に赤ワインの品種はこの2種が好きで、
逆にブルゴーニュの赤ワイン品種として名高い、
ピノノワールだとかガメイだとかは
どうもイマイチ好きになれない。
端的に言えば、濃い、深い色の赤ワインが好きで、
淡い、薄い色のは嫌い、と言うことだろうか。
様々な赤い果実(イチジクやベリー)の風味が豊富で、
それが豊かなタンニンと相まって
なんとも味わい深い、いいワインだった。
赤ワイン好きの父親が大層気に入っていた模様。
一晩明けて元旦の朝。
新年の祝い事にと、朝からいきなりシャンパンを開ける。
いわゆる「ドンペリ」だとかそんな超高級品では無いのだが、
きちんとシャンパーニュ地方で創られたもの。
日本酒で言えば、有名どころの酒ではないけれども、
田舎のしっかりした蔵元が丹精込めて作った酒。
と言った感じのものなのだろう。
酸味のあるシャープで切れ味鋭い味わいに、強い炭酸分。
飲み口がなんともすがすがしい。
正直、朝起きた時は軽く二日酔いだったのだが
(前日、上に書いたワイン以外に焼酎だとか色々飲んだ)
このシャンパンを飲むと妙に胃がスッキリとした。
飲み口・喉越しの良さだけではなく、
しっかりとした旨みとボディの強さも併せ持ってたのは
勿論言うまでも無い。
シャンパンを飲んだ後は日本酒飲み比べ。
僕が持参したのは、「釜屋」と言う、
埼玉県の蔵元の創っている純米吟醸。
甘みと旨みが濃く、
それでいてあっさりとした飲み口で
スルスルと何杯でもいけてしまう。
飲みやすく美味い。
日本酒の一つの理想形と言ってもいい、そんなお酒だった。
他には、正月用に親が買ってきていたものや、
人から貰ったもの、色々と日本酒を飲み比べる。
地元の酒、「尊王」が意外に美味くて驚きだった。
昔は「尊王」なんて決して上級な酒では無く、
酔っ払いのオヤジが飲んでいる様な、
そんなイメージの酒だったのだが。
父親の話では、ここ近年で酒質が変わって、
非常に美味い酒として生まれ変わりつつあるらしい。
逆にガッカリしたのが、有名な「越の寒梅」。
超高級日本酒として非常に有名なこの酒。
しかしその味は酷いものだと思った。
なんとも不自然な、醸造アルコールの味と匂い。
とても「米から創った」とは思えない、
無残極まりない飲み物だった。
ブランド名だけが先走って味が付いて来ていないのか、
有名になったことで手を抜いてしまったのか…。
どちらにせよ、悲しく、そして腹立たしいことだ。
まあ。
消費者としては、ネームバリューに惑わされることなく、
自分自身の舌・感性でホンモノを見抜かなくてはならない。
そういうことなのだろう。
何もこれは酒に限ったことじゃない。
人生における、様々な物事全てにおいて。
なにはともあれ。
親や兄弟-家族揃って酒を飲むのはいいものだ。
そう思った正月だった。
かなり色々と「いい酒」を飲んだので覚書程度に。
(と言っても大半は自分が買っていった酒なのだけど)
大晦日の晩はひたすらワイン。
まずは1本目。白ワイン。
フランス・ボルドー地方のもの。

ボルドーの白ワインは、
ソーヴィニヨン・ブラン種主体にセミヨンを少しブレンド
と言うスタイルのものがほとんどなのだが、
これは100%セミヨンと言う変り種。
そもそもセミヨンだけで創ったワインと言うのは、
甘口の貴腐ワインを除くとほとんど見かけない。
物珍しさも手伝って非常に興味がわいて買った1本。
セミヨンと言う品種のイメージから
柔らかで優しい味を想像していたのだが、
意外にもかなりドライでハード。
酸味が強くスッキリとシャープな味わいで、
まるでアルザスのリースリングの様。
白ワイン好きの母親には評判良かったが、
父と弟は酸っぱいと言っていた。
2本目も白ワイン。
フランス・アルザス地方のもの。

品種はゲヴュルツトラミネール。
この品種で創られたワイン、
実は個人的には一番好きな白ワインだったりもする。
特にアルザス地方のそれは、非常に野趣に富んでいて、
むせ返るようなライチの香り・バラの香りが鼻を突き、
その中に1本芯の通ったアルザスワイン特有の土の風味。
そして味わいは甘みを非常にハッキリと感じるものの
同時にアルコール由来の辛味もしっかりと主張し
甘くてまろやかな-しかしきちんと辛口と言うなんとも独特な、
他の白ワインでは絶対に味わえないものになっているのだ。
さて。このワイン。
この品種独特のライチ香はやや弱めで、
その点ではちょっと物足りなかったか。
しかし、
甘みを強く感じるのだけれどどこか1本キリッと締まった
その独特の味わいはさすがアルザスのゲヴュルツ。
父親には甘過ぎると不評だったのだが、
今度は弟が非常に気に入っていた模様。
3本目は赤ワイン。
フランス・ボルドー地方のもの。

カベルネソーヴィニヨン主体で、
そこにメルローがブレンドされている。
個人的に赤ワインの品種はこの2種が好きで、
逆にブルゴーニュの赤ワイン品種として名高い、
ピノノワールだとかガメイだとかは
どうもイマイチ好きになれない。
端的に言えば、濃い、深い色の赤ワインが好きで、
淡い、薄い色のは嫌い、と言うことだろうか。
様々な赤い果実(イチジクやベリー)の風味が豊富で、
それが豊かなタンニンと相まって
なんとも味わい深い、いいワインだった。
赤ワイン好きの父親が大層気に入っていた模様。
一晩明けて元旦の朝。
新年の祝い事にと、朝からいきなりシャンパンを開ける。

いわゆる「ドンペリ」だとかそんな超高級品では無いのだが、
きちんとシャンパーニュ地方で創られたもの。
日本酒で言えば、有名どころの酒ではないけれども、
田舎のしっかりした蔵元が丹精込めて作った酒。
と言った感じのものなのだろう。
酸味のあるシャープで切れ味鋭い味わいに、強い炭酸分。
飲み口がなんともすがすがしい。
正直、朝起きた時は軽く二日酔いだったのだが
(前日、上に書いたワイン以外に焼酎だとか色々飲んだ)
このシャンパンを飲むと妙に胃がスッキリとした。
飲み口・喉越しの良さだけではなく、
しっかりとした旨みとボディの強さも併せ持ってたのは
勿論言うまでも無い。
シャンパンを飲んだ後は日本酒飲み比べ。
僕が持参したのは、「釜屋」と言う、
埼玉県の蔵元の創っている純米吟醸。
甘みと旨みが濃く、
それでいてあっさりとした飲み口で
スルスルと何杯でもいけてしまう。
飲みやすく美味い。
日本酒の一つの理想形と言ってもいい、そんなお酒だった。
他には、正月用に親が買ってきていたものや、
人から貰ったもの、色々と日本酒を飲み比べる。
地元の酒、「尊王」が意外に美味くて驚きだった。
昔は「尊王」なんて決して上級な酒では無く、
酔っ払いのオヤジが飲んでいる様な、
そんなイメージの酒だったのだが。
父親の話では、ここ近年で酒質が変わって、
非常に美味い酒として生まれ変わりつつあるらしい。
逆にガッカリしたのが、有名な「越の寒梅」。
超高級日本酒として非常に有名なこの酒。
しかしその味は酷いものだと思った。
なんとも不自然な、醸造アルコールの味と匂い。
とても「米から創った」とは思えない、
無残極まりない飲み物だった。
ブランド名だけが先走って味が付いて来ていないのか、
有名になったことで手を抜いてしまったのか…。
どちらにせよ、悲しく、そして腹立たしいことだ。
まあ。
消費者としては、ネームバリューに惑わされることなく、
自分自身の舌・感性でホンモノを見抜かなくてはならない。
そういうことなのだろう。
何もこれは酒に限ったことじゃない。
人生における、様々な物事全てにおいて。
なにはともあれ。
親や兄弟-家族揃って酒を飲むのはいいものだ。
そう思った正月だった。