歩かない旅人

牛乳を毎日飲む人よりも、牛乳を毎日配達している人の方が健康である。

産経と朝日の違いは何処から?。

2010-11-07 15:18:43 | 国際・政治


 両極端といわれる、産経新聞と朝じ新聞だが、もっとも特徴の際立って分かるのは、一面看板コラムの「産経抄」と「天声人語」です。「天声人語は」は、朝日でもかっては自慢のコラムでした。文章の見本みたいに言われた時期もありました。
 それがいつの間にか、見本どころか悪口の材料に成り下がりました。独善的で嫌みな文章の偏向した書き方の見本には成りました。私は、今世間を一番、燃えさし、騒がしている尖閣諸島漁船衝突事件のビデオ流出事件に対して、この代表的コラムは何を言いたいか、比べてて見ました。平成22年11月7日付き、二つのコラムを並べて残します。
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 朝日新聞 『天声人語』 22年11月6日。
 とにかく人は、耳にしたことをすぐ口にしたがる。性悪説で知られる中国の筍子は「口と耳の間はわずかに四寸」と戒めている。かくて「ご内密に」「ここだけの話・・・」といった紳士淑女の「協定」は、まず守られぬのが相場となる。
▼国家組織の耳目と口も、油断ならず近いらしい。警察の公安情報と見られる文書に続いて、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件のビデオがインターネットに流れ出た。それぞれに背景も意味合いも違うけれど、政府、当局の失態という点では変わるところがない。
▼尖閣のビデオは公開か否かで揺れていた。流した者は不明だが、海保や検察に疑いがむいている。国民の知る権利に答えた「義賊」なのか、それとも国家への「謀反人」なのか。ネットに集まるコメントは「よくやった」が大半という。
▼いづれにしても政府には痛い。穴のあいた樽(たる)よろしく重要情報が漏れる国は、世界から信用されまい。さらにビデオは、中国に対する数少ない持ち駒でもあった。だが使うことも手のうちに残すこともできず、もはや木ぎれである。
▼流出という「現実」が政府の逡巡(しゅんじゅん)の先を言ってしまった。ロシア大統領の北方領土入りにせよ、この政権はどうも、もたつく間にやすやすと現実に先んじられる。下手な外野手の頭上を飛球が越えていく印象だ。
▼政治の厳しさを「予期せぬことが起きると、いつも予期していなければならない」と言ったのはサッチャー英首相だった。民主政権は同好会的なぬるさを克服できようか。下手も絵になるのは、草野球だけである。
***************************もう一つのコラムも書きます。産経新聞のコラムです。こちらは常に憂国の心情溢れる、保守派のコラムです
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 産経新聞 『産経抄』 22年11月7日
 開いた口がふさがらないとはこのことだ。尖閣沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオ映像流出の感想を記者から聞かれた民主党幹部は「倒閣運動だろう」と怒りに満ちた口調で口走ったというのだ。
▼政治主導を掲げる民主党は、自民党と「癒着」していた霞が関の役人たちの言うことを聞かないのを美徳としてきた。これを逆恨みした一部の公務員が民主党政権を打倒しようとビデオ映像を流出させた、と言いたいのだろうが、こうしたミスや愚行への反省がまるでない。
▼尖閣ビデオにしてもさっさと公開しておけば、こんな大騒動にはならなかった。菅直人首相や仙谷由人官房長官らは、非公開にすることで中国に配慮したつもりだったのだろうが、そんな程度で恩義を感じるような相手ではない。
▼案の定、中国外務省は「日本の行為自体が違法であり、ビデオ映像でこうした事実の真相は変えることはできない」との談話を出した。不正常な形で映像が明るみに出たために、海千山千の相手につけいるすきを与えただけだ。
▼北朝鮮の影響下にある朝鮮学校への高校無償化を文部科学省が決めたが、これまた大愚行のひとつだ。世界広しと言えども、住んでる国の歴史や政策をあしざまに教えている外国人学校に自国民の税金をつぎ込む政府は聞いたためしがない。
▼きっと菅さんは、全うな日本人には厳しく当たる外国には優しい政権を目指しているのだろう。「右の頬をぶたれれば、左の頬を差し出せ」と教えたイエス・キリストになったつもりかもしれぬが、国民にはいい迷惑だ。本当の倒閣運動が起きる前に身を引かれるようお勧めしたい。
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 二つの新聞社の背骨がハッキリと別れた文章だと思います。朝日のコラムにはチャイナの取った悪辣な行為に対しての非難は一行もなく、衝突場面を写したビデオがこれからのチャイナの外交に有効に利用されなくなったなどと、見当違いな見方をしています。
 驚いた事に、ビデオがチャイナに対する数少ない持ち駒だったなどと、本気で考えているのです。しかもビデオを公開しないのを紳士協定とは恐れ入りました。一番欠けているのはビデオが流出して日本の世論がどう考えたでは無く朝日新聞の意見がここから読み取れない事です。
 産経ははっきりしています。菅直人や仙谷由人が幾ら尖閣ビデオを非公開にして、チャイナに配慮してもその程度で恩義を感じるような相手ではないと、非常に現実的な見方をしています。今迄何べん裏切られてきたのか朝日の記者たちは、理解していないのでしょうか。
 チャイナに抗議するデモが6日日比谷公園から銀座など4500人(主催者発表)の行進を朝日は伝えているでしょうか、前回のデモは無視したと言います。
 Senngoku38、ミステリーな名前ですが、ネットによくぞ流してくれたと思います。様々な裏読みが有ります。一番肝心な二人の海保員が相手の船に乗り込み、二人とも海に放り出され舟から銛で突かれたり船でぶつけられようとしたりそのうちの一人が亡くなったという噂。それを隠す目的だという流失の謎。
 またあの状況でよく相手の船に相手を傷つけず船長を逮捕した瞬間、これ等の映像はもう出ないのでしょうか。朝日が言う持ち駒なのでしょうか。今の政府はあまりにもチャイナに対して家来のような状態です。
 独立した主権国の政府とは言えない態度をとり続けています。今回の流失ビデオはその政府の持ついかがわしさの一端を垣間見せました。ビデオ流出の犯人よりその内容を問題視しなくては成らないのに、メディアは犯人探しに重点を置いているようです。
 尖閣諸島問題もメディアが積極的に取り上げず、ビデオの存在に政府の方針に盲目的に従って来ました。探そうともせず、探してももみ消していたかもしれません。今のメディアならやりそうな事です。その位の不信感を持たれても当然です。