タップ
cast >> Gregory Hines, Sammy Davis Jr., Suzzanne Douglass, Joe Morton, Dick Anthony Williams, Savion Glover, Sandman Sims, Bunny Briggs, Steve Condos, Jimmy Slyde, Pat Rico, Arthur Duncan, Harrold Nicholas, Etta James, Timmy Cappello ...
writer / director >>Nick Castle(111min)
music >>James Newton Howard
刑務所帰りの落ちぶれたタップ・ダンサーが、かつての友人・恋人・師匠らの助力を得て、再びダンサーとしての "自分" を取り戻していく物語 ーーー。サミー・デイヴィスJr.(← 1990年64歳で他界。本作は遺作)をはじめ、往年の名タップ・ダンサーが観られるだけで価値のある作品。グレゴリー・ハインズが、崇拝するS・デイヴィスJr.と共演を果たした作品でもある。脚本・監督はニック・キャッスル( "August Rush" ← 原案・脚本 "Major Payne" ← 監督)、音楽はジェームス・ニュートン・ハワード( "ER" シリーズのテーマ曲 "Grand Canyon" "WILD CATS" )。
天才タップダンサーと呼ばれた父ソニーのもとで、子供の頃からタップを仕込まれたマックス・ワシントン(G・ハインズ filmography )は、裕福な家庭とは無縁で "一攫千金" を夢みて事務所荒らし(金庫破り)のプロになった。しかしある日ドジを踏み、刑務所へ ーーー。服役の辛さをタップを踏むことで紛らわせているうちに、体の奥底に熱く横たわる "タップへの情熱" を取り戻していく。出所して戻ったのは、古巣N.Y.ダウンタウンにあるタップ・ダンス教室『ソニー・サイド・オブ・ザ・ストリート』。久しぶりにタップ・シューズを履いたマックスを見つめるのは、ソニーの親友で、彼の死後、娘のエイミー(スザンヌ・ダグラス "The Inkwell" "How Stella Got Her Groove Back" )と共にダンス教室を運営していたリトル・モー(サミー・デイヴィス・Jr. "Ocean's Eleven" "Cannonball Run II" )。しかし、そんなマックスのもとに昔のボスのフランシス(ディック・アンソニー・ウィリアムス)とニッキー(ジョー・モートン "The Inkwell" ← S・ダグラスと共演 filmography )が、また事務所荒らしをやろうと近づいてくる・・・・・。
G・ハインズの様々なバリエーションのタップは、わかっちゃいるけど "さすが" の一言。ちなみにハインズは、エイミー役のS・ダグラスを「ダンサーじゃないけど、すごくサマになっていて、彼女に決めたんだ」そうです(← 実際、サマになってます)。「チャーリーの店」でブルース・シンガーとしてパワフルに唄っているのは、エタ・ジェームス! その店の連中と一緒に、夜間の道路工事の "騒音" にあわせてタップするシーンは、なんとも楽しげで見事。リトル・モーのアイディアを基に "タップ・トロニクス" という新しいスタイルを実現させるのを手伝う、ハリー役をティミー・カペロ(← ティナ・ターナー[ "TINA" ]のバンドで、キーボードやサックスをプレイしていたマッチョな長髪の、あの人です・笑)。
ちなみにエイミーの息子ルイス役は、個人的に今現在世界 No.1のタップ・ダンサーだと思っているサヴィアン・グローヴァー。まだ少年だった彼はこの作品に出演することで、ハインズをはじめ憧れのタップ・ダンサーたちと共演し「最高のレッスンを受けることができた」と振り返っています。そしてエンディング・クレジットでは、往年の名タップ・ダンサーたちの写真が散りばめられています ーーー。
ハインズが『宝焼酎 レジェンド』のCMに出演するずーっと前に、サミー・デイヴィスJr.が出演していた『サントリー ホワイト』のCM(←「カンヌ国際広告祭」でグランプリ受賞)・・・が削除されてしまったので『モンカフェ』のCMをどうぞ。こちらも彼だからこそできる、エンターテイナーぶりを発揮しています(渋)。