ヨナの福音こばなし帳

オリジナルのショート・ストーリー。一週間で一話完結。週末には、そのストーリーから人生の知恵をまじめにウンチクります。

人魚王子(6)ウンチク前編

2008-08-17 | 人魚王子/ ぶどうの木とリンゴの木
「ぐぅえ~~、ハッピーエンドじゃないの~~~」
という、非難の声が聞こえてきそうすが・・(冷や汗)

ちゃんとストーリーのなかで、「元の人魚に戻ってしまう」と言われていたわけですし、「人魚は人を食べる」という設定ですから、その辺は、ごかんべんいただいて・・


と、言い訳から始まった、ウンチク編です。

今回のストーリーのポイントは、人魚には人魚の性質があり、人魚でありながら人の性質は持てない、というところです。

このストーリーの設定では、
人魚は、海底に住んでいます。水の中でも呼吸ができます。大嵐の中でも自由に泳ぐことができます。そして、人を食べると強くなると信じて、人を食べます。

人魚王子は、人になったときには、人魚としての性質を失いました。が、人魚に戻ったとたん、すべてはまったく元通り、すっかり人魚の性質になって、そして、人を食べたわけです。


気がついてい欲しいのは、「二つの相反する性質を同時に持つことはうまくいかない」ということです。

私たち、案外、このことに気づかないで、失敗をやらかすのです。

(次回は、解決の糸口をウンチクります。)