その女奴隷は、ずっと前に、逃げだ出した奴隷夫婦の子どもでした。あれから何年も経っているので、小さかった女の子も、もうすっかりおとなになっていました。
若者は、本気で、その女奴隷を助けたいと思いました。
「おい、その奴隷を、オレに売らないか。ちょうど女奴隷が欲しいと思っていたところだ」
「馬鹿なことを言うな。若い奴隷が欲しいと思っていて、やっと手に入れたんだ。こいつが老いぼれて動けなるまで、ずっとここで働かせるんだ」
「わかった。じゃあ、相場の2倍払おう。それなら、代わりに、二人買えるだろう」
「おまえは、どこに目をつけてやがる。この畑を見ろ。今、収穫しないと、ダメになっちまう。次の奴隷市が開かれるのなんか待っていられるわけがないじゃないか。仕事の邪魔をするんなら、おまえもこいつみたいに、鞭をくれてやるぞ」
「そういうことか。よし。相場の2倍払って、しかもオレがこの畑の収穫をやってやろう。それで文句はあるまい」
その横暴な主人は、事のなりゆきがよくつかめませんでしたが、相場の2倍で奴隷が売れ、しかも、収穫ができることはわかりました。こんなうまい話はありません。もちろん、同意して、ニコニコ顔で帰って行きました。
若者は、丸1日、その女奴隷と一緒に働いて、畑の収穫を済ませた後、相場の2倍のお金を支払って、その女奴隷を買い取りました。
(つづく)
若者は、本気で、その女奴隷を助けたいと思いました。
「おい、その奴隷を、オレに売らないか。ちょうど女奴隷が欲しいと思っていたところだ」
「馬鹿なことを言うな。若い奴隷が欲しいと思っていて、やっと手に入れたんだ。こいつが老いぼれて動けなるまで、ずっとここで働かせるんだ」
「わかった。じゃあ、相場の2倍払おう。それなら、代わりに、二人買えるだろう」
「おまえは、どこに目をつけてやがる。この畑を見ろ。今、収穫しないと、ダメになっちまう。次の奴隷市が開かれるのなんか待っていられるわけがないじゃないか。仕事の邪魔をするんなら、おまえもこいつみたいに、鞭をくれてやるぞ」
「そういうことか。よし。相場の2倍払って、しかもオレがこの畑の収穫をやってやろう。それで文句はあるまい」
その横暴な主人は、事のなりゆきがよくつかめませんでしたが、相場の2倍で奴隷が売れ、しかも、収穫ができることはわかりました。こんなうまい話はありません。もちろん、同意して、ニコニコ顔で帰って行きました。
若者は、丸1日、その女奴隷と一緒に働いて、畑の収穫を済ませた後、相場の2倍のお金を支払って、その女奴隷を買い取りました。
(つづく)