睦月十日
故郷と東京を行き来する人々を、守ってくれている場所へ。
赤羽八幡神社である。
小高い赤羽台にあり、昔は赤羽山八幡宮と呼ばれていたという。
言い伝えでは、坂上田村麻呂が奥州鎮圧に向かう際、武運長久を祈願したことから創建された。
御神徳は勝ち運だが、古より交通の要所であり、往来の安全を守る神としても慕われている。
なんと、ここは、境内の下が鉄道のトンネルだ。
境内の下を列車が通っていく。
よって、境内へ上がる道は二つあるが、一つは線路高架下をくぐってから境内へ上がる。
新幹線に乗っていると、知らず知らずのうちに神社にお参りしているのだった。
鉄道は、本殿脇の社務所の下を通過する。
上の境内からは、行き来する新幹線も見送ることができる。
故郷とこちらを行き来するのに、いつも守られていたとは心強い限りだ。