安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

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政府ってお金(税金や国債)を集めてから使っているんだろうか?本当のところは?

2019-05-24 23:32:07 | 政治

これまで色々言ってきましたけれども、まだまだ、世の中の人の”洗脳”は解けてはおりません
日本政府の財政を、一般家庭の”家計(household)”になぞらえて説明すると、大変な間違いを犯します
今回は、政府と一般家計の”違い”にスポットを当てて考えてみたいと思います

まず初めに、一般家計なら当然あるべきこと、それは「稼ぎ」です
会社で働いたり、何かを販売することでお金を稼ぐのが一般家計であり、企業等でもそれは同じこと
まず最初に”労務の提供”があるのです、その対価として”収入”があります
しかし、一方で政府はどうでしょうか?
結論から言うと、政府は「お金を稼ぐために何かを提供する必要はない」のです

事実から申し上げますと、政府の場合はまず最初に「お金の調達」から始まります
より正確に言うと「お金を自ら作る」ことから始まります
お金を作ってまず使う...これが政府の第一番目の役割です
これを英語で Spending First と言います。支払いが最初、という意味ですね

貨幣というのはIOU(I Owe You 私はあなたに借りがある の略)とも言うように
そもそも政府が発行する(正確には日銀と政府両方ですが)借用証書です
国民や企業が何か労務のようなものを提供したことに対する対価として支払われるのが、”政府の借用証書(貨幣)”です
つまり、借用証書だから「所持している者に権利(債権)が発生する」わけなのです

政府のお金は、実際にはどのように使われるのでしょうか?
政府は税金や国債発行でお金を調達してからお金を使っているわけではありません
実際には、日銀にお金を”発行”させてから使い、その後に徴税や国債発行を行っています
まず政府が日銀に借用書(政府短期証券)を交付し、日銀内にある政府名義の日銀当座預金にお金を振り込ませます、これが最初です
紙切れ一枚で何十兆円ものお金を調達できる、しかも、発行額の制限はありません、予算額には縛られますが

では、日銀はそのお金をどこから調達しているのでしょうか?
答えは、何もないところからお金を作って振り込んでいる、というのが真実です
これを日銀の”信用創造”と言います
紙切れ一枚の借用書でお金を作ることができる...これは一般家計や企業ではありえない事です
法律による縛りはともかく、事実上、日銀は政府の資金調達を”直接に”引き受けているのです

日銀による国債の直接引き受けは法律で禁止されています
なので、日銀は国債を直接買えず、間接的に銀行などから買い戻しをしています
これがアベノミクスで言うところの金融緩和です
ですが、我々は民間資金の不足によって政府が国債で資金調達できなくなる...ということを誰かから吹聴され
財政健全化が絶対の善...そう信じ込んでいますが
それは大いなる欺瞞であり、誤解でもあります

One's financial asset is another's financial liability
誰かの金融資産は誰かの負債である
これは金融理論の最も基本的な真実であり、
政府が国債発行してお金を使った場合、そのお金は誰かの懐に入って金融資産になります
逆に政府の金融資産が増えた場合には、他の誰かの金融負債が増える、ということなのです

分かりやすく言うと、政府の資産を増やそうとすると、それは”税金を増やす”という形になります

一例として
バブル期には民間が”自らの意思で”負債を増やしました。
これは設備投資や不動産投資などに向けて、国民や企業が借り入れを増やした、という意味です
すると、バブル期には60兆円以上もの最高税収が生まれました。消費税もなかった時代にです
つまり、民間が設備投資、資産投資でお金を使うと、結果的に政府が黒字になります、ならなくとも黒字に近づくのです
逆に、政府が無理に税収を増やそうとするとどうなるか?
答えは既に出ています
財政均衡(プライマリーバランス黒字化)を目標にした平成の30年間
日本の成長は止まり、民間家計の収入は20年間で150万円以上減少しました
政府の強制的な黒字化は間違いなく民間の貧困を招きます

税収を増やしたければ税務署員の数を増やしてはいけない

逆説的ですが、とある経済学者が言っていたこんな言葉は、今となっては名言に聞こえますね


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