主に医師用の参考文献です。まず、日本で好酸球性副鼻腔炎という病気が見つけられ、その概念が確立するまでの文献です。
1)深見雅也、柳清、浅井康和、鴻信義、森山寛.内視鏡下鼻内手術の適応ー術後経過不良例の検討ー. 日耳鼻 98: 402-409, 1995.
2)柳清、深見雅也、森山寛、他: 喘息を伴う慢性副鼻腔炎に対する鼻内手術の効果.
日耳鼻 98:1540, 1995.
*喘息を合併する慢性副鼻腔炎は、内視鏡下鼻内手術の術後経過が不良となる傾向があることを報告しています。
3)飯野ゆき子, 宮澤哲夫: 副鼻腔炎の臨床像と副鼻腔粘膜浸潤細胞との関係. 耳展 39(補1): 65-69, 1996.
4)石戸谷淳一, 小口直彦, 鳥山稔, 他: マクロライド療法に対する有効例と無効例の免疫組織科学的検討. 耳展 39(補1): 41-45, 1996.
*副鼻腔粘膜に好酸球浸潤が強い例には、マクロライド療法が有効でないことが報告されています。
5)深見雅也, 浅井和康, 森山寛, 他: 術中所見より見た慢性鼻副鼻腔炎の病態分類. 耳展 40(補2):150-154, 1997.
6)柳清:慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻内手術後の予後に関する研究ー上顎洞粘膜の組織像と内視鏡所見からー. 耳展 41: 15-37, 1998.
*好酸球浸潤が強く喘息を合併する例では、内視鏡下副鼻腔手術の術後経過が不良であることを報告しています。
7) 深見雅也、柳清、鴻信義、飯田誠、吉川衛、春名眞一、森山寛: 好酸球浸潤を指標に加えた、慢性副鼻腔炎病態分類 ー内視鏡手術症例の組織学および免疫組織学的検討からー. 鼻科学会誌 38:441-450、1999.
*粘膜に好酸球浸潤が強い例では、多発性の鼻茸や粘性の高い貯留液が見られ、術後経過が不良で、喘息(とくに非アトピー性喘息)を合併することが多く、血中の好酸球も多いことを報告しています。
8)春名眞一, 鴻信義, 柳清, 森山寛 : 好酸球性副鼻腔炎. 耳展 44:195-201、2001.
*好酸球性副鼻腔炎という疾患名を提案し、その特徴を明確にしました。