好酸球性副鼻腔炎

好酸球性副鼻腔炎について知っていただくために開設したブログです。現在更新は行っていません。

好酸球性副鼻腔炎とは

好酸球性副鼻腔炎とは、多発性の鼻茸(鼻ポリープ)で鼻閉と嗅覚障害を起こし、通常の薬が無効で、内視鏡下鼻内手術を行っても再発が多い、難治性副鼻腔炎です。白血球の一種である好酸球が、血液や粘膜で増えているのが特徴です。しばしば喘息(とくにアスピリン喘息)を伴い、好酸球性中耳炎を合併することもあります。アスピリン喘息とは、ほぼすべての解熱鎮痛剤と、着色料や防腐剤などいろいろな誘発物質で喘息を起こす病気です。

お詫び

2018-02-21 19:40:02 | 好酸球性副鼻腔炎一般

現在ブログの更新を行っていません。

以前にも書きましたその理由です。

ひとつには私が大学にいた頃に得た知識や経験は、既に書き終えたということがあります。大学にいる頃は、同僚の先生方とともに、この病気にとりくんで、全国の耳鼻咽喉科医の中でも、おそらく最も多くの患者さんを診させていただきました。しかし、開業して既に17年が経ち、やはり新しい情報も知識も、現役の最先端にいる専門家の先生方には、追いつけなくなっているからです。

もうひとつの理由は、このブログを見て遠方から私のクリニックを受診してくださる方が、ときどきいらっしゃるのですが、あまりそういう患者さんのお役にたてていないのです。この病気は短期間に治る病気ではありませんし、症状が悪化したときには、すぐに対応しなければならないことがありますので、あまりに遠方の方だと、治療を行うのに限界があるのです。

数年前から休眠状態で、いただいたご質問にも気づかないままでいました。改めてお詫びいたします。

ご質問をいただいてもお応えしないままで、かえって申し訳なく、今後はご質問の受付も終了させていただきます。

最後に、休眠状態になったこの数年の間に、私が気がつかずにいたご質問のいくつかにお答えしておきます。あまりにも遅いお答えになってしまいましたが。

点鼻のステロイドについてご質問をいくつかいただいていました。好酸球性副鼻腔炎ではなく、交通事故による頭部外傷による嗅覚障害についてのご質問もありましたが、確かに嗅覚の神経がすべて断裂してしまうと、回復しないことも多いですが、なかには回復する方もいらっしゃいます。主治医の先生に相談しながら、すぐあきらめることなく、治療はされた方がいいと思います。頭をのけぞって(懸垂頭位)点鼻するのは苦しいし、うまく嗅覚の神経に届かないことがありますので、その場合は、次にお示しする”快適ポジション”を試してください。


*ステロイド点鼻のための快適な姿勢(Kaiteki(快適) positon)

 点鼻する側を上にして、横になってください。(左の鼻に点鼻する場合は、右を下にして、横になります。)

 そのまま首を回して、顔を30度上に向けます。次に顎を30度上げます。

 その姿勢で、上側(右下に横になっていたら、左側)の鼻に、数滴点鼻を行い、しばらくその姿勢を保ちます。

 身体を起こすと、薬がのどに落ちてきますので、それは飲み込まずに口から出して、さらにうがいをして薬を洗い流してください。

 次に反対側(先に左に点鼻したら右側)に点鼻するために、左を下にして横になって、同様の方法で点鼻してください。

 下のサイトで、Kaiteki(快適) positonの動画が見られます。(説明はドイツ語ですが、見ていただければ分かると思います。

 https://www.allgemeinarzt-online.de/a/kaiteki-position-1792455


難病指定についても、ご質問をいただいていました。好酸副鼻腔炎の難病指定は、当初思っていたより、難しいようです。県によって多少事情が違うでしょうし、以下は私の推測も含みますので、間違っているかも知れません。主治医の先生に相談してみてください。

好酸球性副鼻腔炎の方は、軽症の方も含めればかなりの数にのぼりますので、基本的に重症の方だけしか指定しない方針のようです。具体的に言いますと、手術をしてもすぐ再発してしまうような方が対象になります。事実上、既に手術を行っていて、手術のときに取ったポリープの細胞を調べて好酸球が多いというのが確認され、なおかつ再発した方でないと、指定されないように聞いています。

 

ご自分の症状が好酸球性副鼻腔炎かどうかというご質問には、正直に言って正確にお答えすることが難しいです。診察して検査をしないと、何とも言えません。例えばステロイドが効いたら必ず好酸球性副鼻腔炎であるとも言えないのです。ステロイドは、アレルギー性鼻炎などにも著効があります。

 

 


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