バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

おもひで屋から…2012

2012-12-08 05:41:22 | やっぱりミニバス!
平成24年12月 8日 土曜日
 
「おもひで屋から…2012」
(小説:おもひで屋から)


次の一節は、「おもひで屋」という小説からのものです。


『「こんなちっぽけな軽トラでも、あんなに長い影ができる。

人間も同じだ。

誰でも他人には語りたくねえ影の部分がある。

忘れることなんて出来やしねえ。

誰だって、どうしようもねえ過去を振り返ってクヨクヨするときもあらぁな…。

彼は、そう言いながら東の空からやって来るまぶしさに目を細めた。

「だがよ、朝日に向かってりゃあ影は見えねように、希望に向かってりゃあ、てめえの失敗は忘れていられる。」

「ぐちばっかり言ってすまん。あとは前を向いて歩くだけ。

そうは思わんか。竜太…」

「前を向いて歩く…」思わず復唱してしまった。

そして、その言葉が頭を出て行かない。

不意打ちだった。

通り過ぎた過去は、どんなに足掻いても書き換えられない。

足掻くのはエネルギーの浪費、若さの無駄遣い、自分の足元を悪くしただけ。

「前を向いて歩く」
「そうだ。前を向いて歩いて行くだけなんだ」』


影は…希望に向かっている限り、歩む先には出来ないのです。

振り返って見た時に見えるもの、その影を眺めていても、何も始まらないのです。

虚しい想いがあるだけです。

あの時に戻れないのであれば、前を向いて行くしかないのです。

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