本朝徒然噺

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お正月随談(3)門松

2007年01月08日 | よもやまばなし
みなさんは、門松というとどんな形のものを思い浮かべますか?

地域によってさまざまだとは思いますが、イラストなどでよく目にするのは、先端を斜めに切った竹が中央に立てられたものではないでしょうか。
私の実家のある地域でも、そのタイプの門松でした。
冒頭写真は、小倉駅前のデパートに飾られていた門松です。

一方、帰省前に羽田空港で撮った写真に写っている門松をごらんください。

羽田空港ロビーの門松

竹の先端が斜めに切られていません。
東京の門松は、ほとんどがこの形です。
東京がまだ江戸と呼ばれていたころ、徳川様のお城のあった江戸には多くの武士が住んでいました。
松飾りに使われている竹の先端を切り落とすことは、武士にとっては「首が落ちる」ことを連想させるため忌まれ、このような形になったのだと言われています。

東京の、特に下町では必ずと言っていいほどこの形の門松が使われているのですが、最近では先端を切ったタイプのものを使っているところも見られるようになってきてしまいました。
なんと上野駅でも、先端を切ったものが飾られていたのです! そんなことでいいんでしょうか!?

東京に限らずどの地域でも、その地方に古くから伝わる文化や風習は大切に残していってくれるといいのだけどなあ……と思います。


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