Entrance for Studies in Finance

4年ゼミ卒論要件

   前期は進路を固めることが最重点です。
 進路については、自分の方針、途中の相談、確定の報告等を必ずしてください。
 ゼミについての書き方の例 金融の基礎的知識の勉強と企業研究とを合わせて行う福光ゼミに所属した。企業研究ではあわせて年間30社以上の企業を扱い、発表と質疑を繰り返した。ゼミでの発表はプレゼンのトレーニングとして有効であったほか、さまざまな業種の企業をみることは知見を広げることにつながった。(この企業研究で△△を担当したことは●●に注目するきっかけになった。)

卒業論文についての注意
 まず一般的な注意として、指導を受けずに無断で提出してはいけません。テーマの選択、進め方、中間の報告、提出前の確認など論文指導を必ず受けてください。
 進路が固まった人から順次 卒業論文の準備について作業には入ることを考えています。
 卒業論文の準備作業とは論題を模索すること 平行して文献や資料を集めることです。文献資料を集められることをテーマとすることが大事です。逆にいえば資料を集めてみて、資料集めに困難があるテーマはそれでよいか考え直しましょう。自分が考えたテーマについて、検索して関連論文がたくさんみつかるようなら、皆さんの問題設定自体は正しく設定されています。だが他方で自分なりのオリジナルな考え方や、着想にもこだわってください。そこが皆さんが作り出したところです。どこまでのことがすでに指摘されているでしょうか。皆さんの指摘はどの部分がユニークでしょうか。

 論題が固まった人は卒業論文の実際の作成です。これについては仮説として証明したいこととそれを論証するプロセスを考えます。仮説を立てるためにはまずは資料を読み込む必要があります。そのうえで仮説をたてて自分でそれを検証する作業に入ります。

 このよう仮説―検証というのは一つのパターンです。このほかに事実の経緯を調べる
という書き方もあります。あるいは謎とか不明な点を究明するという書き方もあります。
一般的に論文では仮説―検証という書き方が好まれます。論文では一般的に新たな事柄を明らかにすること(この場合は仮説の証明)が、評価されます。
 つぎに卒業論文では、ルール(形式要件)を厳守してください。形式要件は提出日 提出場所等の厳守など経済学部のルールと、私のゼミ独自の内容についてのルールとがあります。ゼミ独自の基準(ルール)とは以下のようなことがらで昨年と同様です。枚数要件(毎年異なります A4で30枚以上 そのなかで自分自身で考えて書いた文章が20枚以上あるように, つまり半分以上は自分の言葉で構成するものとします)。なお1ページの字数は40字×30行=1200字を基本にします。
 提出は代理提出は認められていませんので、そこも注意してください。
 卒論を作成するには論じる内容を明確にする必要があります。論理構成といいますがどのように考えることで、どのような結論が導けるか、理屈をよく考えてください。これを逆にいえば証明すべき仮説を検討してたてます。それがどのようにすれば証明できるかを考えて論文を構成してゆくのが一つの方法です。では仮説はどうしたらでてくるでしょうか。思いつきもいいですね。いろいろ仮説を考えて資料を読んで絞り込んではどうでしょうか。途中で結論が変わっても構いません。大事なことはそうした試行錯誤を経て、確かな結論にたどりつくことです。
 すべて本論を書き終えたあとに、あらためて最初にそのテーマを自分が選んだ理由としてどのような背景があるかを自分の言葉で説明するといいでしょう。最後に自分が明らかにしたことなど評価できる点を述べます。そして一番最後に、明らかに出来なかったことや作業としてできなかったことなど反省点を述べます。なおテーマの設定 資料の集め方 書き進め方など 折に触れて相談にきてください。最後の段階でなおすのは大変なので、作業途中で進展の報告にきてください。少なくとも2~3回提出前に顔を出して、話し合うようにしてください。それと書いた文章を一度は見せてください。短い文章でもちょっと見せてもらえると多分いろいろアドバイスできると思います。
 最小限の形式について ページを打つこと 目次を作ること 
 最小でも はじめに 本文 あとがき の3部分に分けること
 使用した参考文献(その書き方は別に説明します)の項目を立てること
仮説検証のルール
 自分の意見を書くときはその客観性の証明を考えてださい。証明(検証)には文書(専門家Aもこう言っている)や
アンケートをとる、統計やグラフを利用する、財務諸表をみる、統計を加工する、歴史をたどる、等いろいろな方法があります。大事なポイントは、ほかの人もその事実を確認できるかどうかという点です。
 統計に関しては数字をどのように処理しているかは注目される点です。趨勢をみたり、数式(モデル化)して相関をとってみたり、といった点はよく問題になります。数値間の因果関係もよく問題になりますがそのためには、統計学にしたがった分析、仮説の検証が必要になります。
 内容 まる写しや転載に自分の名前を付けたものは認められません。
 また 転載(引用)をつなぎ合わせたもの 組み合わせたものも 不可です。
論文の評価
 オリジナルな文章が多いことは高い評価になるポイントの一つです。主張検証されている点がユニークであることも高いポイントになります。論文というのは知的な成果物ですが、成果というには新しいことが大事で、過去の他人の言説の受け売りではあまり評価を得られないわけです。自分なりの言葉で、どれだけあらたな知見を開いたかが勝負どころです。ですから自分の言葉が多いほどよいわけです。もちろん、文章の巧拙や、論理の運び方などにおいて、失敗していない(破綻していない)ことも大事ですね。
 以下 引用について説明しますが、先生によっては引用だらけの論文を論文ではない、という人もいます。それは知的になにも新しいことを作り出していないということを、指摘しているわけです。

引用(転載)のルール
 引用は構いませんが どこから引用したかを明記をしてください。また少なくとも半分以上は自分で書いた言葉で構成してください(引用はしても半分以下にすること)。
 引用が長くなることは 構いませんが その出典を明記して 前後にその引用文についての なぜ引用したのか その引用文を どう読み取るのかの説明をつけてください。
 内容のところにも書いたように、まる写しや、引用を組み合せたものは自分で書いたものではないので、認められません。引用については出典を明記すること、かならず自分の言葉で、引用する意味付けをすること、などのルールを守ってください。
 出典はできるだけ、オリジナル文献からします。もともと引用文献の場合はその本来の原典に戻って文章を確認します。統計についても、できるだけもとの統計に戻って数字を確認します。

2018/04/07(2018/09/27更新)


 
   

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