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コーポレートガバナンスコードの改定 2018年6月1日公表

東京証券取引所では上場企業に適用するコーポレートガバナンスコードの改定版を2018年6月1日に公表した。主な改正点は以下の通り。
持ち合い株(政策保有株)削減促し、縮減に関する方針や考え方の明示求めた(これまでは保有方針の開示だけだった 保有する利点リスクを考慮保有が適切かの検証求める)→持ち合い株多いと経営の緊張感が薄れ資本効率下がる=自己資本利益率低いとの指摘がある
取締役の多様性の確保(現在は独立した社外取締役が2人以上)必要と判断した場合は3分の1以上を推奨した。
女性や外国人の登用で多様性を持たせるべきと明記した(日本の上場会社の女性役員の比率は3%程度 欧米の2-4割に比して低い)
CEOの選任について外部から分かりやすい手続き 解任について透明性のある手続きの確立求めた
資本コストを的確に把握すべきとされた(資本コストという言葉が初めて記された)。

なおコードは2015年6月適用開始となった。持合い株は資本効率の低下につながると考えられている。社外取締役は、社内の利害関係に縛られない第三者の視点での経営チェックが期待されている。二人以上の独立取締役を選任している東証一部上場企業の割合は2017年にすでに9割近くに達している(東証の数値)。しかし役員の中の構成では27%。英国の61% 米国の85%とは差が大きい。なお日本では社外取締役の半数が学者や弁護士でその比率が高いとされているが、経営営経験者の採用を求める声がある(米国では7割が経営経験者)。ただ背景には、候補となる経営経験者の不足があると指摘されている。女性の社外取締役登用に関しても、そもそも女性の社内取締役への登用が遅れていると指摘されている。

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