骨董と偶像

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バルテュス「ギターのレッスン」

2004-10-14 00:05:55 | 絵画
タイトルを聞くと、思わず吹き出してしまう。
折檻とか、怒れる女とか、どうでもつけようはあるだろうに、「ギターのレッスン」とは。
母親か先生か知らないが、ギターを弾いていたであろう少女自身をギターにしてしまう。これは少女ではなく女のほうの「練習」なのだ。女にとって、ギターは娘のように愛らしい、それでいて時に勢いよく、乱暴に弾く。それも愛器ゆえの演奏なのである。
まあ、均整のとれた女性の裸身は後ろからみるとボディの部分がギターの形に見えますけどね。でも、これはまだ凸凹がはっきりする前の・・・・・・(ウオッホン)

バルテュス、1934年の作。そして、その後四十年余の間、作者によって公開を禁じられていたスキャンダラスな作品。
小説家浅田次郎氏がヤクザものを書いていたのは小説家になるための「突破口だった」と言っている。やはり、画壇に登場する上での「突破口」であったのだろうか。