NHKとTBSの間でおこった「世界遺産」問題ですが、これは意見が割れているようだね。
世界遺産は共通の財産だからそもそもTBSが抗議する事自体が間違っている、またNHKがわざわざレギュラー番組で他局と同じ企画をたてるのは「まねっこ」に過ぎないetc
かんりにんは前の記事でも書いたように「どっちもどっち」と考えているし、一応NHKがつくるという番組も目にすると思う。要はTBS版の「いいとこどり」をしてなきゃいい。(←ひそかにそれを期待し、騒動を待っている不心得モノです、かんりにんは。)
ただし、これだけは言える。3月以降、NHKは「大攻勢」をかける。茶の間は「世界遺産」シャワーを浴びることになるだろう。
なにせ、「人類共通の財産(TBSのものじゃないよ)である『世界遺産』をデジタルハイビジョン映像で記録し、未来へ手渡す「世界遺産デジタル映像アーカイブス」をユネスコと共同事業で行うというのだから、ハンパなものはつくらないだろう。
45分ものの本編「探検ロマン世界遺産」のほかに5分間のシリーズも100回ほど予定しているらしい。自社番組宣伝と政府広報以外CMという挟雑物がないNHKだからこそ、本編予告のプッシュや下のような小品放送もサブリミナルに似た効果を生み出すかもしれない。世界遺産ならばNHK、と。
NHK世界遺産の旅
なにせ「2005年4月から世界遺産の番組を数多く放送」するといっているんだから、これだけではないだろう。スタジオパークのような公開番組でも特集を組むはずだ。「世界遺産」の特定地域のみをとりあげた単発の番組や小シリーズもあるかもしれない。
さらにきわめつけは「貴重な映像をアーカイブスに提供していく予定」ということだ。
現在、TBS版のほうもDVD化されてはいるが、目立たない。過去の放送を目にする機会もない。セット販売されたとしても一部マニアしか買わないだろうし、全編商品化するには膨大すぎるコンテンツである。1巻に30分ものの番組4本詰め込んだとしても一般家庭には置いとけないだろうし、値段もハンパじゃなくなる。かといってバラ売りすると人気のある巻のみ売れ、大量の在庫を抱えなくてはならなくなる。CDショップのほうも陳列を嫌がるだろう。
人気のあるものだけのセレクションにしてしまうと、NHK版に埋没してしまう。
TBSがとる戦略としては地上デジタルに移行した後にオンデマンドで見たい人に届ける方法が実際的だ。だが、その頃にはNHK版もラインナップを揃えている頃だ。
現在のバッティングよりも、次世代戦略の見直しをせざるを得ないTBS側の戦々恐々もわからないでもない。単独スポンサーのSONYがどこまで腰を据えるか、もカギになりそうだ。
TBS・世界遺産
たしかに、モンサンミッシェルは美しかった。→
WebAWARDで人気投票による壁紙配信中
とりあえずTBS版のほうでは、お買い得のDVDが出ている。
世界遺産「THE COLOR OF MEMORIES」
TBS系で放映中の人気番組「世界遺産」の放映400回を記念した総集編シリーズ第2弾。今作は、2001年5月放映の第251回「ハワイ火山国立公園I」から、2004年5月放映の第400回「モン・サン・ミシェルとその湾」までの中から厳選した映像を収録する。
世界遺産 「The Color of MemoriesII」