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私家版 野遊び雑記帳

野遊びだけが愉しみで生きている男の野遊び雑記帳。ワンコ連れての野遊びや愛すべき道具たちのことをほそぼそと綴っていこう。

なめてかかって大失敗したスクリーンタープの設営

2015-05-22 20:48:01 | Weblog

■キャンプ心を奮い立たせるために
 連休のキャンプが嫌いになっている。往復の道路の混雑もさることながら、あきらかにキャンパーのモラルがどんどん低下しているからだ。とりわけ、昨今は何度目かのキャンプブームである。しかも、キャンプのスタイルも昔と違って洗練されてきて、道具やファッションにおしゃれを楽しむ要素も多分に盛り込まれている。その分、キャンパーもふえた。

 だからといってキャンプでやることが大きく変わったわけではないが、キャンプそのものを楽しむのではなく、旅館やホテルに泊まらずに宿泊代を安くあげるためのキャンプが増えたようだ。それはいっこうにかまわないが、せめてルールやマナーだけは守ってもらいたい、とつい繰り言になってしまう。
 
 そんな不愉快な思いをする確率の高いゴールデンウィークに出かけるかどうか、今年も少し迷った。しかし、キャンプで誕生日を迎え、70歳となるのに、いまだ会社勤めの身だから、暦どおりの休みが基本となる。肩書の重さとともに以前のように簡単には休みが取れず、しかも遊びでつづけて休みをとるのがどうにもうしろめたい。

 ゴールデンウィークを前に天気予報次第で決めると口にはしても、内心では「晴れてくれ!」とひそかに祈っていた。かくして、晴れマークに恵まれた今年のゴールデンウィークもいそいそとキャンプに出かけた。5月2日(土)から5日(火)までの3泊4日のキャンプである。体力に自信がなくなってきているから最終日の6日(水)は、せっかくの休みだったが休息日にあてた。
 
 訪れたのは例年のとおり、いまだ冬の名残を覚悟の長野の高原だった。
 このところ、歳のせいかときとしてだんだんキャンプが大義に感じること増えた。そんなときに、モチベーションを維持する特効薬が新しいキャンプ道具である。今回は大物を用意した。この8年ばかり使い続けてきたスノーピークのシェルターとインナーテントの組み合わせを変えたのである。
 去年の夏に追加したモンベルのムーンライトⅤに合わせて、シェルターを同社の「アストロドーム」に変えた。いままで愛用してきたスノピのリビングシェル シールドよりは簡単に設営できそうだったからだ。現地に着くまで女房には内緒だった。
 
 ほかにも、ユニフレームの「ツインバーナー US-1900 ブラック」と専用の「バーナースタンドⅡ」に「WOOD天板」、同社の「フォールディングガスランタン UL-X ブラック」をケースとともに、これまた内緒で買ってあった。バーナーとガスランタンはいつものとおり「防災グッズ」というエクスキューズで自分を納得させている。
 このふたつのぼくなりの評価はあらためてテーマにするつもりなので、先に感想をいうと「買ってよかった」と思える道具だった。これからのキャンプの標準装備品になってくれるはずである。
 

■設営に四苦八苦する
 さて、メインのアストロドームへの期待は大きかった。リビングシェルへの不満は、ヘビーデューティーではあっても、いかんせん重いし、取り回しに手間がかかる。長めの滞在キャンプならいいが、短期滞在の予定だと設営と撤収を考えただけでうんざりする。
 去年、ムーンライトⅤを買ったときにビッグタープHXもそろえた。しかし、季節によって、場所によってはシェルター型のリビングスペースのスクリーンタープがやっぱりほしい。そこで目をつけたのがアストロドームだった。
 
 一度も試し張りもせず、いきなり本番に臨んだのは、モンベルへの信頼と、「モンベルは設営が容易」という先入観があったからである。そして、ウェーブ上のレビューもいくつか読んで、アストロドームの弱点というか、どんなことに気をつけなくてはならないかもおおざっぱに把握したつもりになっていた。だが、これがすっかり油断となって現地で四苦八苦するハメになる。 
 
 幕体を広げ、ポールを準備し、ポールをすべてスリープに通した。ムーンライトのテントはすべて吊り下げ式がウリだから、スリープにポールを通す方式はムーンライトのファンにとっては異端である。先輩たちのレビューではこれが「大変だ」とけっこう深刻に報告されていた。
 だが、ポールをスリープに通す構造のスリープ式は、テントでもスクリーンタープでも世間ではむしろ主流である。ぼくの最初のコールマンも、次の小川テントも、スクリーンタープはスリープ式だった。
 
 慣れているはずのスリープ式にぼくは四苦八苦した。幕体側のフックにポールの末端がひっかけられない。逆流性食道炎が完治しないままこのキャンプに参加してきた女房を手伝わせてもうまくいかないのである。悪戦苦闘しているぼくを見かねたまわりの人たちが「手伝いましょうか」と声をかけてくれた。
 ありがたいのだが、力まかせにフックをはめようとするのはどうやら間違っているらしい。つまり、張り方がよくわかっていないのである。「ありがとうございます。お手伝いしていただける場面になったらお願いしますから」といって、もう一度最初からやり直すことにした。
 
 ここで女房がむくれた。なぜ手伝ってもらわないのだ、と。彼女は、ぼくが自分のメンツから頼まないでいると勘違いしたらしい。しかし、まず、ちゃんとした張り方を把握しないと、何を手伝ってもらったらいいのかお願いすることもできない。それでも食い下がる女房に、「もうあんたも手伝わなくていい。オレひとりでやるから手を出すな!」とブチ切れていた。
 全部ポールを抜き、最初からやりはじめて肝心なミスにようやく気づいた。ジッパーをすべて全部閉じたままだったのである。なんとも初歩的なミスだった。


■やっぱり買ってよかったアストロドーム
 全開にして、設営を再開するとあとはスイスイだった……と書きたいところだが、このころには、晴天下の四苦八苦した作業で大汗をき、それでもなかなか張れなくて「カッコ悪いなぁ」という焦りも手伝って疲労困憊していた。アストロドームの設営が楽だったのか、そうでもなかったのか、まったく印象にない。 
 建ち上がったアストロドームが風に飛ばされないように仮ペグを2本対角線上に打ってからムーンライトⅤを組み立ててシェルターに連結させた。設営が完了してから手伝いを申し出てくれたおふたりにお礼を申し上げたのはいうまでもない。
 
 リビングシェルよりはいくらか狭く、床の形が六角形なので荷物の置き方にひと工夫いるが、ふたりで使うリビングスペースとしてはじゅうぶんである。今回も同じサイトの離れた場所にテントを張った従姉夫妻を招いた夜の談話室に使っても手狭ではなかった。

 2日目の夜、前線の通過に伴う雨に見舞われたが、モンベルの製品の雨に対する強さに対してぼくらは全幅の信頼をおいている。アストロドームもまた例外ではなかったが、ムーンライトⅤの連結がいい加減だったので少しばかり濡らしてしまった。モンベルが悪いのではなく、ぼくがヘタくそなのである。
 
 アストロドームの撤収の容易さは想像どおりだった。これなら一泊キャンプで使っても苦にならない。気をよくしてさっそく6月のホタル観賞キャンプを計画した。
 今回はビッグタープHXも予備に持参した。アストロドームが建ち上がって、もう必要ないだろうと思っていたのだが、2日目からの必須アイテムになった。この件は、また稿をあらためて報告したい。


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