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私家版 野遊び雑記帳

野遊びだけが愉しみで生きている男の野遊び雑記帳。ワンコ連れての野遊びや愛すべき道具たちのことをほそぼそと綴っていこう。

アックスが好き

2006-07-19 22:39:37 | Weblog
 キャンプの最大の楽しみが焚火。若いころは、焚火をやりたいからキャンプへいくなんてうそぶいていた。最近は、直火禁止のキャンプ場がふえて、焚火をやるにも焚火台なる専用器具なりバーベキュー台を持ち込まなくてはならなくなった。
 
 焚火の楽しみと同じか、あるいはそれ以上の楽しみが薪作り。このふたつはセットになっていて焚火さえやれれば満足というわけじゃない。
 キャンプ場へ着き、設営を終えると、ぼくはそそくさと薪拾いに出かける。キャンプ場以外での野営のときならまたたくまに必要な量の薪にありつけるけど、設備の整ったキャンプ場となるとたいてい薪集めには苦労する。

 薪は、キャンプ場で買ってもひと束500円くらいのものだからわざわざ拾いにいく必要はなさそうなものだけど、キャンプ場で売っている薪はほとんどスギの木の木っ端である。製材所で木の面取りをおこなったときに出た不要な部分を薪として売っている。いうまでもなく、スギはキャンプの薪としては最低である。はぜて火の粉をばらまくし、火もちもよろしくない。それに、どんな木が手に入るかはわからないけど、やっぱり薪は森からいただきたい。
  
 薪となる木がどのあたりにあるのかという直感を働かせるのはそれなりの経験が必要になる。どこであれ、適当な長さの薪が転がっているわけではない。枯れた倒木を見つけても、倒木ごと運べるわけではない。適度に枝を払い、サイトまで持っていく。当然、枝を切る道具が必要になる。
 薪拾いでいちばん役に立つのがノコギリ。折りたたみでケースもあるノコギリが便利である。これを腰に提げ、足元をしっかりして薪探しに出かける。以前は運搬用にアルミの背負子まで持ち込んだが、最近は集めた薪を細引きでからめてサイトまで引きずってくるようにしている。
 
 ぼくが使っているノコギリはハンドル部分がゴムで刃を交換できるタイプのもの。使い勝手はきわめていい。
 薪作りの道具としては、ほかにオノやナタがある。ぼくの好みとしてはオノがいちばん好きだ。ただし、国産ではなく、アメリカ製あるいはカナダ製、フィンランド製などのハンドアックスがいい。アックスはいかにもアウトドアっぽいし、その機能美がすばらしい。
 
 次にナタも捨てがたい。これは国産品の独壇場である。地方によって伝統的なフォルムとサイズのさまざまなナタがある。ぼくは山刀のようなフォルムのヤツがいい。狩猟用のナタは、当然、獲物を解体するための機能も備えているため、高品質だから値段もハンパじゃない。いずれ1本と思っているけど、しょせん宝の持ち腐れになるのがわかっているだけになかなか手が出せない。
  
 これらにくらべてノコギリはアウトドア度でひとつおよばない。
 使うときの危険度もアックス(オノ)、ナタ、ノコギリの順になる。やはり危険な道具ほど魅力がある。だから、アックスをいつも野遊びに連れていく。

 ほとんど使いもしない道具をなぜ持っていく? との自問にいつも次のように答えている。
 「野遊びの象徴としての道具を持つ喜びもまた野遊びの愉悦のひとつだから――」
 
 そういえば、ぼくの野遊びでは、ナイフもまた“象徴化”しつつある。
 道具は使ってやらねばこの世に生まれてきた意味がない。軟弱な野遊びばかりをしているから、道具たちを泣かせているわけで、道具たちをとやかくいう前に、自分のアウトドア度を変えていかなくてはならないということかな。

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