かわらないものなんて、ないのさ。
呟いたのは私か十年前の私か、もしくは十年後の私か。とりあえずそれは常に私の口癖であった。万華鏡を手放さない、私の口癖であったのだ。
ありますよ、きっと。
呟いたのは間違いなく十年前の彼だ、今はもう言ってはくれないのだから、十年後も言ってくれるはずがない。そしてそれは常に私の傍にあった。万華鏡を壊したこいつの傍に、私はあったのだ。
無残な音を立てて壊された万華鏡を見てから、とりあえずそれを壊したランボを思いっきり睨みつけた。それなのにランボは、逆に私を睨みつけてきた。口からは、此処最近の口癖が零れおちた、「ちくしょう、」。
「女性が畜生とは、醜いな」
「うるさい」
黙れ。そう言って無残にも砕け散ってしまった年代モノの万華鏡を拾い集めて握り締めた。欠けたガラスが手に突き刺さって、ぼろぼろと血が零れた。涙の代わりに。いつだってそうだ、なんで私を泣かせる、ランボは?
「そんなものに依存するな」
「いぞんなんか、してない」
「してる」
鬱血するんじゃないかというくらいの力で、万華鏡を持っていた手を引っ張られた。拍子に折角拾い集めた欠片が、全部すべり落ちる。ひとつだけ手に刺さっていたガラスは、無理矢理抜かれた。傷口に、舌が伝う。
「なによ、嘘つき(なにが、十年後も、二十年後も、ずっと愛してる、だ)」
「依存するなら、俺にしろよ」
「・・・なによ、嘘つき(どうして期待させる?どうして?)」
ランボが居れば万華鏡なんていらないと思ってたのに。変わってしまった、嘘つき。
変わらないのは今も昔も、目眩がするほど甘い、君の匂いだけじゃないか。
―――
もちろん二十年後(知るか
なんで最近書く話はこんなに気に入らないんだ(えええ
呟いたのは私か十年前の私か、もしくは十年後の私か。とりあえずそれは常に私の口癖であった。万華鏡を手放さない、私の口癖であったのだ。
ありますよ、きっと。
呟いたのは間違いなく十年前の彼だ、今はもう言ってはくれないのだから、十年後も言ってくれるはずがない。そしてそれは常に私の傍にあった。万華鏡を壊したこいつの傍に、私はあったのだ。
無残な音を立てて壊された万華鏡を見てから、とりあえずそれを壊したランボを思いっきり睨みつけた。それなのにランボは、逆に私を睨みつけてきた。口からは、此処最近の口癖が零れおちた、「ちくしょう、」。
「女性が畜生とは、醜いな」
「うるさい」
黙れ。そう言って無残にも砕け散ってしまった年代モノの万華鏡を拾い集めて握り締めた。欠けたガラスが手に突き刺さって、ぼろぼろと血が零れた。涙の代わりに。いつだってそうだ、なんで私を泣かせる、ランボは?
「そんなものに依存するな」
「いぞんなんか、してない」
「してる」
鬱血するんじゃないかというくらいの力で、万華鏡を持っていた手を引っ張られた。拍子に折角拾い集めた欠片が、全部すべり落ちる。ひとつだけ手に刺さっていたガラスは、無理矢理抜かれた。傷口に、舌が伝う。
「なによ、嘘つき(なにが、十年後も、二十年後も、ずっと愛してる、だ)」
「依存するなら、俺にしろよ」
「・・・なによ、嘘つき(どうして期待させる?どうして?)」
ランボが居れば万華鏡なんていらないと思ってたのに。変わってしまった、嘘つき。
変わらないのは今も昔も、目眩がするほど甘い、君の匂いだけじゃないか。
―――
もちろん二十年後(知るか
なんで最近書く話はこんなに気に入らないんだ(えええ