歩かない旅人

 彼がなした馬鹿げたこと・・・彼がなさなかった馬鹿げたことが・・・人間の後悔を半分づつ引き受ける。ヴァレリー

反体制を気取って、独裁者に媚びるメディア体質

2017-04-07 20:20:06 | 産経新聞の記事から抜粋

 

      

  

  サリンという言葉を耳にするたびに、オウム真理教の起こした、日本転覆を企んだ、あのテロ事件の裁判で多くの死刑囚を生みながら、まだ誰一人死刑執行になっていない、この現実に、誰も何とも思わないのでしょうか。

  

  事件が大きすぎて、時の法務大臣も死刑執行のハンコを押すのを躊躇うのでしょうか。まったく解せない話です。今日の『産経抄』でも、尤もらしく取り上げられていますが、日本におけるサリン実行犯に対する、処置に対してまだ遠慮があります。

  

  メディアは反安倍、野党四党に遠慮しているのでしょうか、「共謀罪」などというレッテルを張り、何でも安倍政権の反対だけをする、だらしのない野党四党と同じ考えなのを、晒しています。

 

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【産経抄】産経新聞・平成29年4月7日 付

「人をほろぼす」独裁者たち 


 平成6年6月、長野県松本市で起きた有毒ガス事件で8人の命が奪われたとき、どれほどの日本人が「サリン」の存在を知っていただろう。青酸カリの500倍の毒性を持ち、触れただけで死を招く。未知の猛毒に対して、警察の捜査は難航する。

 ▼追及を逃れたオウム真理教は翌年3月、東京で地下鉄サリン事件を引き起こした。13人が死亡する、国際社会にも衝撃を与えたテロ事件だった。今も多くの人が、重い後遺症に苦しんでいる。

  

 ▼サリンは、ナチス政権下のドイツで農薬の研究から生まれた。開発者の4人の名前から文字を取って、サリンと名付けられた。ただヒトラーは、第二次大戦での使用を断念している。あまりに残虐な化学兵器ゆえに、連合国側の報復を恐れたといわれる。

 ▼シリア北部の反体制派支配地域で4日、政府軍が空爆を行い、子供を含む100人以上が死亡した。現場では、呼吸困難やけいれん、口から泡を吹いて苦しむ住民の姿が目撃されている。アサド政権が、国際条約で禁止されているサリンを使用した疑惑が強まった。

  4日、シリア・イドリブ県で、空爆によって道路に開いた穴。ガスによるとみられる攻撃の後に撮影された(ロイター)

4日、シリア・イドリブ県で、空爆によって道路に開いた穴。ガスによるとみられる攻撃の後に撮影された(ロイター)


▼国際社会の非難の声が高まるなか、アサド政権は関与を否定し、ロシアも同調している。アサド政権には、過去にも化学兵器を使用した“前科”があった。米国のオバマ前政権は報復のための空爆を見送った。その不作為の責任を問う声も出ている。

 ▼〈科学者も科学も人をほろぼさぬ十九世紀をわが嘲笑(ちょうしょう)す〉坂井修一。情報工学の研究者でもある作者は、19世紀の科学をバカにしているのではない。

人類を破滅に追い込みかねない現代科学の危険性を自覚するよう、自分に言い聞かせている。もっと危険なのは、自らの権力維持のために科学をもてあそぶ、21世紀の独裁者たちである。

 

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  チャイナの習近平主席とアメリカのトランプ大統領の対談の最中に、トランプ大統領は遠慮会釈もなく、シリアにミサイルをぶち込みました。次は北朝鮮だぞと言わんばかりです。

  夕食会のためトランプ米大統領(中央右)夫妻に出迎えられる中国の習近平国家主席(中央左)夫妻=6日、米フロリダ州パームビーチ(ロイター=共同)

 夕食会のためトランプ米大統領(中央右)夫妻に出迎えられる中国の習近平国家主席(中央左)夫妻=6日、米フロリダ州パームビーチ(ロイター=共同)


  習近平はどんな気持ちで対談しているのでしょう。安倍首相より、俺の方が各上だとでも、言いたいのでしょうが、北朝鮮を如何にも出来ないのでは説得力がありません。

  トランプ米大統領(左、UPI=共同)、中国の習近平国家主席

  トランプ米大統領(左、UPI=共同)、中国の習近平国家主席

 

  そもそも今回の、米中対談の目的は何なのでしょう。パフォーマンスにかけてはトランプ大統領には習近平は敵いません。北朝鮮の件で攻められるくらいが関の山です。チャイナの将来は非常に暗い。多分間違いないでしょう。


溢れる現実の恐怖に立ち向かわない、今の国会

2017-04-07 00:12:14 | 産経新聞の記事から抜粋

 

      

  

  「微細な虚構と曖昧な現実」と古田教授は言いますが、日本の戦後自虐史観に染まった、リベラルを標榜する日本のメディアの空気が塚本幼稚園の教育勅語の素読に敏感に反応したのでしょう。

  日本のメディア、左側の教授や識者に教育をかたらせることが、いかに戦後の日本で至難の業か。森友学園騒動はまざまざと見えてきました。それに乗っかって騒いだというか騒がせた民進党は、自分で火をつけて、大やけど寸前ですがこれはメディアの所為です。 

  

  もともと、安倍政権倒閣を目的とした騒動でしたので、問題の本質が辻本清美に移った途端、メディアは急に興味を失い、安倍昭恵夫人のスキャンダルなど穿り出していますが、森友騒動の国会乗っ取りは消えていくでしょう。

  まったく馬鹿らしい長い時間をかけて、民進党の安倍潰しに頭の中がそれだけで一杯になった連中には、自分たちのくだらない行動など、認識する暇がないほど熱くなっていましたし、今に至るもまだ諦めきれない、執念深さを消しきれません。

 

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【正論】産経ニュース・平成29年4月6日 付
崩壊したエリート…近代教育は終わった 何を教えるべきか? 

    

        筑波大学大学院教授・古田博司

   なんとも凄(すさま)しい怪物が国会を通り過ぎていった。虚構を微細に語り、現実を曖昧にやり過ごす怪物だった。現実の物は豊洲市場同様、あの安全性を欠いた土地の売買である。

  「微細な虚構と曖昧な現実」が大手を振って徘徊(はいかい)する。賢い民衆は、そんなことは百も承知でテレビやネットを見ている。

  野党は怪物の詐術に乗ったふりをして彼の復讐(ふくしゅう)心を増幅している。だから私は火の粉が降りかからぬよう散文ではなく、いま韻文で書いているのだ。

 ≪崩壊してしまったエリートたち≫

  思い出すべきことを告げなければならない。彼は幼稚園を経営し、小学校を建てようとする教育者であった。まずかったことは、「親切心を欠いた教育者」だったことだ。近代の教育とはペスタロッチ先生を挙げるまでもなく崇高なものだった。

   

  知識は玉のように貴重なものであり、教授するものは威厳と品格のある人格者である(ことが求められた)。こう語ると微苦笑が漏れるほど、いまや近代教育理念は崩壊した。

  ドイツ観念論が投網のように人々に掛けたバリヤーは穴だらけ、「バリヤー内に意味のないことはない。それを学ぶほどに知識は蓄えられ、それが教養になり、立派な人格になれる」、

  ということはついになかった。インターネット、スマートフォンがそれを教えてくれたのである。検索すれば、画面にずらりと知識が並ぶ。玉もあれば石もある。

  ああ、私のこれまでの人生は石ころばかり拾ってきたのかもしれない。で、何だ、こんなものとばかりに大学院生が専門書を放り投げる。スマートフォンを手に取る。考えてみればこれは百科事典だ。もう秀才の知恵を仰ぐ、知的に隷属的だった私は解放されたのだ。

   

  頼られることのなくなったエリートたちは、前東京都知事を筆頭に自己愛だけだったことが露顕し、バラバラと落ちてきた。

  「日本の最高学府で得た英知をよそへ教え広めるという使命を遂行するため、敢(あ)えて若年で去る」という、秘められた天下りのロジックはただのフェイクに成り果て、高級官僚出身の教授らは次々と大学を去る。当たり前だ。

 ≪時代に適応することを教えよ≫

  教育とは何だったのか。古代のブリタニアでは、教育を受けようとして多数の青年たちが高貴なドルイド僧の元に集まった。沢山の英雄詩を暗記し、霊魂が不滅であることを習い勇者が育てられた。

  李氏朝鮮では両班の若者たちが書院に通い、朱子学を漢文で一生懸命に習った。科挙試験の出題は学閥が握るので官僚になりたい者は必死だ。江戸の寺子屋では千字文と算盤(そろばん)で子供たちが手にマメを作っていた。今の英国にドルイド僧はいない。

   

  韓国人の多くは漢字が書けない。日本の習字と算盤は片隅に追いやられ、細々と命脈を保っている。

  教育とは「その時代と社会に順応することを教える」ということである。だから順応できなくなるようなことを教える「教育者」は傲慢で不親切な人なのだ。ではどうするか。

  子供や人々に親切になればよいのである。その時代や社会、国家に現実に適応でき、役に立ち、将来もできるだけ長く使えるような先見性のあることを親切に教えればよい。

  いま盛んに言われているアクティブ・ラーニングはそのようなものでなければ意味がない。医者になりたい者には、手先が器用でなければ手術できないから手先の器用さを教える。

  

  自然科学の研究者になりたい者には、有意義な結果を生み出せるような実験方法を考案させる。人文社会科学ならば「微細な虚構と曖昧な現実」の逆をやればよい。

「  現実を見つめる態度と虚構を見抜く力」、つまりそれを人に語って納得させることのできる説得力である。

 ≪溢れる現実の恐怖に立ち向かえ≫

  要するにもっと現実をみつめ、役に立つことを考え、親切にすれば、「善」に近くなるのではないかと今の私は思う。

  というのも、私が大学で育てたエリートたちが今どうしようもなく困っていて、どうすれば「善」なる行為ができるかしょっちゅう聞いてくるのである。真善美はこちら側では概念化できない。

  しようと思っても、いろんな神様になってしまったり、さまざまな偉人伝を並べたり、ドラクロワとかラファエロとか自分の好きなのを挙げられるだけだ。

  

  だから、それらのマーカーを集めて、どうすれば真善美に近づけるか、一生懸命考えるのである。考えていると、わりといい人になれる。

  今次日本は、近代教育の育てた、親切心を欠いた一人の「教育者」に振り回された。その間、北朝鮮からはミサイルが「飽和攻撃」で飛んできているのだ。日本の今の技術では迎え撃てない。早く敵基地攻撃の是非を問う論議をしなければならない。

  

  朝鮮半島の北からは「恐怖」が、南からは「憎悪」が溢(あふ)れ出している。正義なぞ振りかざすと某新聞社の記者みたいになる。日本国民に親切にするために、彼らとしっかり戦えばよいのである。(筑波大学大学院教授・古田博司 ふるた・ひろし)

 

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  民進党の玉木雄一郎議員は、その話題や討論やツイート文などを見るにつけ、まったくアホに見えますが、東京大学法学部出身なのです。世にいうエリートとも言われ、その証拠に代議士にまでなってしまいました。しかも財務省官僚出身です。

    

  前回偽メール事件で自殺した永田寿康議員も、東京大学から大蔵省の官僚出身です。日本で考えられる最高のエリートコースですが、どこかが狂い始めて来たか、学校の教育と政治は全く別物かも知れません。東大出身者は政治家には向かないという神話さえ出ています。

  南北朝鮮が危機一髪の状態なのに、日本の国会は機能していない。全て民進党が共産党に踊らされているからです。情けない話です