もう1つの感性の本棚

書くことを仕事にしている者として、日常をどのような感性で掬い取るか。

きょうの写真棚~近所に欲しいもの

2006-06-29 23:58:47 | いいオトナの知的未開地探検
 駅前にパチンコ屋が出来た。近日オープンする。
 建物が出来上がってからもうしばらくになるが、パチンコ台が入ってから時間がかかる。パチンコは今はIC回路の塊。
 出る確率をはじめプログラミング設定に手間を要するのか。

 最初は出るらしいから、家人と行ってみようと思う。

 パチンコ屋に行きたいと書きたいわけではない。できたのがパチンコ屋でがっかりしたということ。
 パチンコ屋が悪いのではなく、基本的に興味がないからだ。
 では何が出来れば一番嬉しかっただろうか。

 スーパーマーケット? スパ? 大型書店? カフェ? 

 考えてみて、映画館に行き着いた。
 わが町の映画館が欲しかった。

 ケーブルテレビでBSやCSもハイビジョンで観ることが出来るが、ミニシアターでいい、近所に欲しい。
 
 学生時代、池袋の文芸座によく通った。年間200本近く観ていた。
 カネがなく、映画と言えばイコール名画座だった。
 大塚、上板橋、飯田橋、早稲田、大森、三軒茶屋に繁々と足を運んだ。
 ほとんどなくなってしまったけど。

 文芸座は、オールナイトも楽しみの1つで、シリーズものをまとめて上映していた。カネはないが、体力と観る気力はあった。
 朝焼けの中を自転車を漕ぎながらアパートに帰っていく感覚はカラダに浸みついている。自転車を盗られたこともある。

 オープン前のパチンコ屋を見やりながら、そんな気持ちに気づいた。

 

 










 



きょうの写真棚~携帯電話に何を期待するか

2006-06-28 02:33:47 | いいオトナの知的未開地探検
 昨日、秋葉原でMiniSDカード(パナソニック純正で3980円*ただ、ポイントカードを使い現金は払わず)を買った。256Mbのやつ。
 音楽を聴くため。

 今、携帯電話でやっていることは、
・通話
・カメラ 
・メール
・モバイルSuica
・Edy
・ゲーム
・目覚ましアラーム
くらい。

 自分は携帯電話の機能にどこまで期待するか。
 この物言いは、携帯電話の機能を使い切っている場合だけ有効か。
 自分は一部しか使っていない。

・通話
・記録再生メディア
・決済
の基本機能の次にくるものは。

 身の回りに携帯電話を持たない人が極少数いる。
 彼らはまったく困っていない。 
 そういう姿を見ると、いつか携帯電話を解約する日が来るだろうかとも、ふと想像する。
 今やっていることは、世間から降ってくる便利と称する機能に対価を払って付き合っているだけだと、ふと思う。
 最後に残るものは便利さなのではなく、その機能に付き合おうとする努力故のボケ防止なのではないかと、ふと感じる。




 

きょうの写真棚~デビルマン

2006-06-26 00:50:01 | いいオトナの知的未開地探検
 自分にとって、永井豪のデビルマンはテレビで放映されていたアニメの世界の主人公だった。
 その後、長い年月をかけてコミック誌で物語が派生していった軌跡や、根源的なイメージを展開していった別の物語世界を、自分は追いかけてはいない。

 しかし、どこかその深淵なイメージを意識するところがあって、先日、仕事帰りの散歩途上で、フィギュアを買い求めた(『街の縁取り17~万惣のホットケーキ』で報告済み)。

 羽の折れたデビルマン――。
 海洋堂の造形作家によってイメージの瞬間を捉えられた姿は、深くて暗い宿命を背負った苦悩を感じさせる。

 宗教世界における悪魔という概念を日本人の自分が理解しているかどうかわからない。デビルマンの苦悩を自分の何に重ねるべきか、原罪というべき概念についての理解も同様に心許ない。
 
 しかし、イメージは、その心許なさと現実に存在する概念世界を橋渡しする。
 何か感性に引っかかるもの。
 それが何かを考えるきっかけを与えてくれる。

 




 

TB練習帳)いちばん昔の記憶

2006-06-25 12:49:15 | TB練習帳
母の手ではないかと思う。
多分、3歳頃ではないか。

保育園や幼稚園でも保母さんの手が強く記憶に残っている。
改めてこう書くと、甘えん坊だったことが分かる。

今になると赤面ものだが、そういうところに自分の原点があることも認めざるを得ないか。

締め切りという感覚21~終了という言葉を使う快感

2006-06-21 20:57:45 | 締め切りという感覚
外注原稿は、ゲラ(版下)データをクライアントに送るところに漕ぎ着けた。
実際には、大きなミスの発覚などリスクも残るが、色んな関係者に「終了」という言葉を使い、連絡を取っている。
とりあえず終わりと言える快感を味わう。

こういうのは新しい仕事が始まって、あっという間に忘れてしまうのだが、作業量と作業の最中に考えたことと併せ、思い出に残りそうだ。

きょうになって気持ちにゆとりが出来たので、仕事帰りに帝国ホテルのメインバーで、ラフロイグ15年カスクと、度数が60度を超えるスプリングバンクを、ロックで飲み干す。5000円也。


TB)私のベストセラー~不思議の国のアリス

2006-06-20 08:19:29 | TB練習帳
裏庭から始まる冒険という設定、ハンプティダンプティやトランプの女王など珍妙で滑稽ながらどこか不気味さを漂わせる登場人物達と、そのおもちゃ箱のような虚構空間が子供の頃から好きだった。

今は、すでにいいオトナなので、「不思議の国のアリスが好き」などと書くと、誤解を招くかも知れない。メイドカフェなども、独り歩きしていったアリスのイメージから来ているのかも知れない。

ただ、夢があるだけのファンタジーではなく、毒もあり、しかも明暗両方向に「誤読」「深読み」していける時空間を孕んだポップで稀有なベストセラーだと思う。

TB)私のベストセラー~ゴルゴ13

2006-06-17 15:29:10 | TB練習帳
 作家としては、マルグリッド・デュラス、ガルシア・マルケス、バルガス・リョサ、福永武彦、安部公房などが思い浮かぶのだが、それらは作品ごとに読んだ時代、読んだ感想が思い出としてあるだけで、自分にとってのベストセラーかどうかはわからない。

最も身近に長く接していると言えば、『ゴルゴ13』。
しかも何故か別冊しか読まない。コンビニに並んでいる300円の。
学生時代、古本屋で安いことを理由に買っていたことの名残りだろうか。

何かの参考になるとか、例えばビジネス書とか、人生の書とか、ということでなく、読んでいる間、虚構空間に浸っていられる。
読者や作者によるアンソロジーも出ているが、積み上がった中から、その時の感覚でチョイスして、風呂などで読むのが楽しい。

もう35年も連載を続けているということだが、さいとうさん、まだ頑張って欲しい。実は原作ネタも持ってます。










締め切りという感覚20~解放への疾走

2006-06-17 09:37:58 | 締め切りという感覚
外注原稿の仕事が、最後の追い込み状況にあることを記した一昨日について。

結局、夜通し作業を続け、全原稿をメールで送り終わったのは七時。
何度か、諦めて寝ようかと思ったが、未処理原稿の数が減っていくのを励みにして
ぶっ通しで10時間以上書いた。
メールのメッセージに「終わりです」と打って、瞬間的だが解放された気がした。

七時から八時まで寝て、それから風呂に入って9時半に出勤。
疲れてはいるが、高揚しているのか意識は覚醒されていて、日常業務をこなす。
時折、目がかすんだり、カラダの芯がぐにゃりする感覚が襲ってくるが、大きな支障はなかった。

六時半まで日常業務と外注原稿の残務をした後、先月から行くことが出来なかった
ゴルフ教室の振り替えレッスンに行く。
行きがけの電車では、座れるとさすがに寝る。
集団レッスンと自習で200球ほど打つ。終わったのが10時近く。
11時頃、自宅に戻って夕食。

最初に告げていた帰宅時間を1時間過ぎて、食事を作って待っていた家人は不機嫌極まりない。食卓の用意に動こうとしたところ、電子レンジから取り出したグラタン皿を落とし、中身が入ったまま器を損壊。
仕事を増やされたと、さらに家人は不機嫌になる。

HDレコーダーに録っていたドラマを観ながら、黙々と食べる。
会話のない食事はつらい。

よくない雰囲気から逃げ出すように一人で風呂に入る。
コンビで買っておいたゴルゴ13を湯に浸かりながら読もうとするのだが、いつの間にか寝てしまう。
風呂から出てベッドに入ったのが2時。

正直、よく体力が保てたと思うし、社会復帰できた感覚もある。
しかし、終わってみれば、すべてがOKということではない。
原稿そのものは、当然、書いて送ったでは終わらない。
校閲、修正、完成という重要な工程が残っている。いくらこちらが苦労しようが、クライアントがダメ出しすればご破算というリスクもある。

クライアントも期限に終われているため、大幅に直す余裕を与えない戦略に結果的になるのかも知れないが、とりあえず書き通したという自己満足ではギャラはもらえない。
さて、最後の工程はどう流れるか。
新たな地獄か、解放の地か。





















締め切りという感覚19~きょうも夜なべ仕事

2006-06-15 01:01:51 | 締め切りという感覚
今夜もまだ外注原稿やってます。

ゴールはどうにか見えてきた。
未処理ページ数が1ケタになってきたからだ。
しかし、生活のリズムはメチャクチャになってきた。

例えば、今、0時45分だが、深夜という感覚がない。それと同じように日中、昼間という感覚がない。
常に、資料とパソコンが目の前にあって、ひたすらキーを叩くのが全世界の出来事になってしまった感じ。
そして、こうした作業を続けているとまとまった時間の単位というものが感覚的になくなってきて、3時間や6時間がとても短いものに思えて仕方がない。

まともな感覚でなくなってきたようだ。

この外注の仕事に取り掛かった初期には忌避が続いた。その時は机に座るのが億劫だったが、どっぷり浸かってしまうと、今度は座ることで安心する。

この感覚が生活の中心に据わってくると、食事をしている時でも机に戻りたくなる。家人の苛々はさらに募る。
「早くおしまいにして、温泉行きたい」とこちらが言っても、「本当にそう思ってないでしょ?」と取り合わない。
いつもなら夏休みの計画に入っている時期。
しきりに「今年はどうするの?」と聞いてくる。

実は、ギアナ高地のエンゼルフォールと、イグアスの滝を見るツアーがあって(1人60万円以上と高いが)、それに参加するつもりなのだが、それを言っても家人は疑惑の視線を向けてくる。

仕事もこなした上で、こうしたリズムを本来の自分が集中したいことに活かすことが出来、尚且つ家人とのコミュニケーションも修復出来れば最高の好循環になる。

是非そうしたいものだ。













締め切りという感覚18~まるで学生のように徹夜

2006-06-14 04:34:38 | 締め切りという感覚
外注原稿引き続きやってます。

朝の4時半。東京は白々としてきた。
昨日は、自主的に自宅勤務にして、通常の原稿処理をしながら、外注も進める。
それでも終わらない。
ゴールが先に見えてきたところまでは辿り着いているが、時間が。

きょうは出勤しないわけにはいかない。
完徹か仮眠取れるか。
眠くはないのだが。

自宅で食事や休憩する以外、机というかPCに噛り付いているので家人が苛々し始めている。
「いつまでやってるの!」
彼女も仕事をしており、食事を作ってくれるなど応援してくれているのだが、週末を潰しても「終わらないから」と言い続ける自分に呆れているようだ。
















締め切りという感覚17~ゴールが見えん!

2006-06-13 00:15:09 | 締め切りという感覚
外注原稿をいまだやっております。

2週続けて土日を潰しても終わらない。資料が薄いところをどう埋めるか、考えているとあっという間に数時間が経過している。
自分には、何の憂いもなくビールを飲み、何の考えもなくテレビを観たり、家人とグウグウ眠る時間などあっただろうかと(いやあった)、不思議な感覚に襲われる。
永遠に終わらない仕事なのだと感覚する。ある種の麻痺状態。

きょうは、デニーズで資料を広げながら夕刻の6時から9時までPCで原稿を書いていた。さあっと時間が流れる。
そして今、日本が豪州に3-1で負けた後、自室に戻って仕事を続ける。

完徹しても、計算すると時間が足りないという絶望さ。だが、それを悲嘆することなくやる醒めた意識もある。
さて、やります。











TB)サッカーワールドカップ誰とどこで観る?

2006-06-10 10:10:30 | TB練習帳
ワールド・ベースボール・クラシックは、日本が優勝した試合を家人と出かけた旅行のバス車中、サービスエリアで観た。

サッカーは基本的に自宅で、やはり家人と観ることになると思うが、最後までは時間もあるだけに、行き掛かりの店や街頭で記憶に残る試合を観ることもあるだろう。

どっぷりとワールドカップに浸かりたいとすれば、睡眠時間を削り、生活を観戦中心に組み立てる必要があるが、こういう世界的なイベントの良さは、あちこちにその内容に触れる機会に溢れ、その時の自分の生活の関わりの中で記憶に残っていくことだろう。

本当に試合を楽しみたいというワクワク感と同時に、自分の生活、また4年に1度ということからすれば、人生の「栞(しおり)」になることへの期待もある。

どこで観るか決めずに、その出会いも楽しむ。

締め切りという感覚16~ペナルティ

2006-06-08 19:18:24 | 締め切りという感覚
【書くという仕事についての文章はこのタイトルでまとめています】

ヤバイ。
600万円の外注原稿について、クライアントからペナルティという言葉が聞かれ始めた。相手も危ないと心配しているのが伝わってくる。

原稿作成のペースは上がっていて、先週末は土日ともに会社に出てきて作業をしていた。
今週末から来週明けにかけて、もう2ヤマ越えねばならない。

ペナルティは具体的には契約金の10%。
契約上、個人負担の可能性は低いが、そうなったら色んな意味でまずい。
精神的にも、傷になりかねない。

履行できれば収入は、会社への利益上納、経費を除いて100万円程度を直接作業している2人で分け合うことになる予定だが、今は、そんな実入りの計算は頭にない。

意地でもやり遂げねばという、焦りを超越した腹が据わった心境にある。
万一失敗すれば自腹覚悟。

馬力かけます。









街の縁取り18~万惣のホットケーキ

2006-06-06 05:44:59 | 街の縁取り
昨夕、無理やり直帰にして、帰宅途上、果物屋・万惣に寄った。
久しぶりにホットケーキを食べる。珈琲とのセットで1050円也。
ホットケーキは常に食べようと思うものではないが、たまに食べるとシンプルでいける。
こういう時間のポケットみたいなところでサボるのは楽しい。

万惣は、千疋屋に比べると、店頭に置いてある品数は多くないが、料金も少しリーズナブル。神田と秋葉原の間というロケーションも、わさわさしてなくていい感じ。

図書館で借りているダヴィンチ・コード(上)を読み続ける。
まだ、主人公である米国人の教授が殺人の嫌疑をかけられる中、フランスの暗号解読官とルーブル美術館を逃げ出そうとして、暗号の意味からダヴィンチのモナリザに踵(きびす)を返す場面。

すでに(下)を読んでいる家人に、宮崎産マンゴーの小さいのを1つお土産にする。3150円也。確かに美味しいが、いい値段だ。

アキバのラジオ会館に入っている海洋堂にちょっと寄る。
50万円するガメラの頭などを物珍しげに眺める。
ついででもないけど、デビルマンの小さなフィギュアを買う。セール品で3600円が2000円也。
唐突だが、サンダーバードの基地って今売ってるのだろうか、とふと思う。

これで道草は終了。その代金6200円也。

TB)ストレス解消法は~ショットバーの前段・銭湯

2006-06-03 22:44:40 | TB練習帳
今回のTB練習では、初めにショットバー巡りを挙げたが、実はその理想的なシチュエーションとして、そこへ寄って呑む前段に地元の銭湯に入れれば言うことなし。
東京の銭湯は500軒以上は行ったことがあるが、銭湯が目的というよりも湯上りにどうするか、というのが楽しみ。ショットバーが見つけられるのは滅多にないが。
キーワードは開放感。内風呂も悪くないが、広い浴槽には叶わない。

もう1つ重要なのは、やはりルールに従おうとするコントロールが働くこと。バランスを取ろうとすることが、いいのだと思う。