銀河夢急行

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名鉄のAL車とOR車。実は似て非なるものだった!!

2024年03月11日 19時55分42秒 | 鉄軌道
名鉄電車は今やSR車や6R車の時代を通り越して、既にECB車の時代に入り久しいですね。
6R車を除けば、加速性能や減速性能よりもむしろ高速性能に重きが置かれていたと思います。
さて、それ以前の吊り掛け駆動の時代。ほかでもない、AL車やOR車。また他には原始的な制御のHL車の時代でした。
AL車は自動進段制御で、広義的に言えば今のECB車群もそれに当たろう。コンパクトなサイズの制御機器で故障も少なく、特に初代3800系は運転現場でも好評だったらしい。デビューした1948年から57年頃までは岐阜〜豊橋の一般特急にも使われたとか。さらに当時は狭軌だった近鉄名古屋線にも団体貸し切りで乗り入れて、養老や大垣、伊勢中川にも顔を出していたとか。
53年には戦後初のロマンスカーとして3850系や3900系もデビュー。発電ブレーキ搭載が大きな特徴で、かなり重たい車両に。
3800系が電動カム軸制御だったのに対して、3850系は単位スイッチ制御なため、高速性能は優れたものの、取り扱いは、かなりやりにくいものだったらしいね。
どちらかと言えばHL車に近かったのかもしれません。
そのせいか、1964年まではAL車との併結運用が出来なかったそうな。
3900系は初めて客室灯が蛍光灯に。3850系ともども明るい車内だったそうです。
2954F。今なお語り草な編成で、廃車時まで発電ブレーキが残されており、他のAL車と併結可能になったのは74年でした。この編成は私自身も特に森上〜蒲郡の一般特急にてお世話になりましたね。うん。
59年にデビューした5500系は再び電動カム軸制御に戻り、その後、87年にデビューした6800系まで踏襲。
初代5000、5200系もデビュー当時は最高運転時速は100キロで、カルダン駆動ながらもAL車の扱いにされていたらしい。
そして、今のECB車はデジタルAL車とも思えます。
なお、岐阜〜豊橋の一般特急は57年には全面的にSR車にはなりましたが、同じく急行は67年頃までOR車は一部にて残り、あの初代3400系や3900系は時折、豊橋駅にも顔を出していたとか。
因みに、こうした高速性能の良さが買われたのか、3400系は77年1月には岐阜〜美合の高速列車にも使われ、6000系が就役するまで7500系の代走を務めましたね。