マジンガー通信

多分500万人に1人くらいの割合でしか役に立たないシトロエンC4にまつわるお話など。

(かなり前に)最後にヒストリーガレージも見てきました。 ~レーシングカー編~

2012年05月08日 | 車好き話
本物のハチロクがお出迎え。

メガウェブには本館から離れたところに
ヒストリーガレージというのがあります。
メガウェブには多分5回程来ているのですが、
立ち寄る機会が今まで無く、
今回は86試乗の裏テーマとして
ここへ来るのも目的でした。
ヒストリーガレージの素晴らしいところは
トヨタ車しかない訳ではないという事。
自動車史に名を残した車、つまり名車は
平等に扱われている点です。
箱根近辺にあった自動車博物館も
片っ端から無くなってしまった今、
貴重な場所だと思います。
先ずはトヨタのレーシングカーから。

ある意味伝説のF1マシーン

記念すべきトヨタの初代F1マシーン、
TF101が無造作に置かれています。
余りに無造作過ぎて台か何かで前が見えないので、
これくらいが精一杯です。
このF1マシーン、レース好きには有名ですが、
一度もレースを走った事がありません。
何ともトヨタらしいスケールのデカさと言えますが、
2001年はこのマシーンでひたすらテストを行い、
翌2002年は実戦テストとしてF1を過ごした後、
2003年には優勝を争うトップコンテンダーになる
という計画を立てていました。
更に驚くのがこのTF101で、グランプリが行われた直後に
そのサーキットでテストをする(つまり追っかけで世界中を回る)
という前代未聞のテストプログラムを行いました。
結果はTF101自体が余りに時代遅れな設計だったので
時間とお金の浪費でした。
そこも何ともトヨタらしい。
結局、トヨタは1勝もする事が出来ないままに
2009年をもってF1から撤退。
本来は2010年も参戦する予定だったので、
TF110というマシーンが完成していましたが、
これもレースを走る事は一度もなく
トヨタのF1プログラムは終わります。
(もう二度と帰ってこないでしょう)

渾身の反則ル・マンカーも無造作に

TF101の窓向かいに置いてあるのが
今年再度目指すル・マンの勝利が最も近かった
トヨタ渾身のル・マンカー、TS020です。
この当時のル・マンはレーシングカーをGTカー、
日本で言うスーパーカーだと言い張って
市販車部門にエントリーする事が恒常化していて、
その究極と言われた車が、このTS020です。
車検をパスした車に貼られるステッカーに
GT1と書かれているので、正しく反則カーそのものです。
ル・マンを運営しているACOはこの反則車に
エスプリの利いた意地悪をしていて、
トランクが無い車は乗用車と認められないと
出走不可を通知、トヨタは突貫でエンジンカバーに
ヒンジを付けて何とか車検を通した
という逸話が残っています。
結局この車も優勝する事は出来ず、
トヨタはル・マンから撤退。
翌年に上のTF101が生まれます。

ここはレーシングカーの墓場でしょうか

最後にWRCを席巻したトヨタラリーチームの
全盛期を走ったセリカです。
恐らく臨場感を出すために敢えてなんでしょうが、
レストアされる事なく当時のボディーの凹みや
塗装の剥がれがそのままで置かれています。
タイヤの空気が無くなっていたら
放置車両にしか見えません。
当時の私は今以上に欧州車至上思考だったので
デルタをコテンパンにやっつけたこの車は
ダルマの様な醜い姿とあいまって
憎悪の対象だった事を覚えています。
あれから20年以上が経って改めて見ると、
意外と格好良いかもとはやはり思いませんが、
ノスタルジックな気分にはなります。

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