マジンガー通信

多分500万人に1人くらいの割合でしか役に立たないシトロエンC4にまつわるお話など。

混ざったクロスオーバー

2010年06月10日 | 試乗記
コンソールの下には、何が隠されているんだろう・・・

引き続いて試乗したよ編です。
今回、発売された後の土日という事もあって
見るだけと思って行きました。(買えないし)
実際順番待ちだったので人気だったのは確かですが、
スタッフの方がそそくさと試乗の手続きへ・・・
ヘ?と思いながら身を任せていたのですが、
後から思うと中から作っていって
出来上がったらこういう形でした
という作りの車だと思うので
プジョーのお店は比較的"先ずは乗って下さい"
という傾向が強いのも確かですが、
試乗を勧めるというのは正しいと思います。

男子垂涎のトグルスイッチ。

という事でウォークアラウンドの感想をすっ飛ばして
(実際は”じゃあ行きましょうか”と催促されるまで見ていましたが)
乗った感想から入ります。
ドアを開けて驚くのはそびえ立つコンソールです。
下にはフルボトルが入れられる冷蔵庫・・・
はありません。謎です。(4WD化に備えて?)
座った印象はアイポイントの高さも
椅子の様に座る姿勢もピカソに近いと思います。
SUV系のクロスオーバーという事だそうですが、
座った感じはミニバンですね。
コンソールに囲まれるので
窮屈なミニバンといった印象です。
シート自体は最近のPSAらしく
あまりフランスの香りがしない薄い形状ですが、
フトモモにちゃんと加重がかかる疲れない設計なのが
流石は椅子にウルサい国の車ですね。

(試乗記が中々走り出さないのがフランス車乗りの特徴です。ご了承ください。)

椅子状のシートは、座るには正しい姿勢ですが、
車は走るとロールもピッチングもするので
体を支えるには不都合な形状でもあります。
飛ばす気にならなくなる形状という事です。
私がミニバンを嫌う一番の理由はそれです。
ところが3008。そびえ立つコンソールが
脚を支えてくれるので、意外と安定しています。
そして秘密兵器のサードダンパー。
話を聞いてパフォーマンスダンパーを連想しましたが
(何故ならC4への導入を考えているから)
カタログの解説CGを見てみると
”え、今時トーションビームだったの?”
と思ったのはさておき、
この第3のダンパーはバイクでお馴染みの
リザーバータンクの様な働きをしている様ですが
効果は絶大で、それなりのペースでも殆どロールをせず、
人だけおっとっと・・・という事にもならず(当たり前)
したっとコーナリングをしていきます。
(後席は買う気が無かったので未確認)
つまり、3008はこの格好に騙されますが、
始めからミニバンやSUVを作る気はなくて
座る姿勢は最適に、でもそれなりにも走れる
実用ドライバーズカーを作ったらこうなった
という車なのではないかと思います。
「となりのトトロ」に"ねこバス"という
名前の通りな外観の妖怪(?)が出てきますが、
乗り心地はフカフカ、でも林を駆け抜けても
サツキが後ろで転がっている事も無い、
あんな車だと思います。
格好もそんな感じですし、開発者の中に
ジブリファンがいたに違いありません。

更に男子の心をくすぐる、ヘッドアップディスプレイ
(前の車に”LOCK”とか印が付いたら、更に萌えます)

この車というか最近のPSA車のハイライトである
ツインスクロールターボ+6ATですが、良く出来ています。
(うちのC4含め)旧いパワートレインに特有の
”オイルで満たされてますよー”
といった感じの粘度は全く感じなくなりましたが、
これならワーゲンが羨ましくならないと思います。
C5は俄然楽しみですね。

こんなところにもメッキ!

最後に3008のダメだった所も書いておきます。
先ずはブレーキ。
利かなくて危ないという事は全く無い前提で
フィールが良くありません。
止まる寸前で制動が抜ける印象があるのと、
微調整にも反応しない感じでした。
それからプジョー全体に言える事ですが
もう少し乗り味が欲しいなと思います。
意図的に無国籍料理風に仕上げているのかもしれませんが
306や405にあった、筋肉っぽいバネ感
みたいな物がもう少しあったら、
深みが出るのになと思います。

内容を考えてればかなりお買い得な車ですし、
クロスオーバーには"混ぜた"車が多い中、
3008には混ざったといった風な
フランスらしい実利主義を感じるので、
長い友としても良い車ではないかと思います。
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謎の3008

2010年06月09日 | 試乗記
早速乗ってきました。

この週末はAnti Retro Night当選の連絡が来ていたので
そういえばシートに座ってもいないDS3の予習がてら
ディーラーへ行ってみるか思っていたのですが、
私が不勉強なのか突然現れた感がある
プジョー3008がとても気になっていたので
神奈川県でのシトロエンの聖域である港北方面・・・ではなく、
鎌倉街道に乗ってプジョーのディーラーへ行ってきました。

”やる気あんのか?”という言葉もよぎる外観。

私は良く考えて綿密に作られた物よりも
突拍子も無い物の方が好きな傾向があるので、
”突拍子もないプジョー”、3008はかなり興味があります。
SWがあるのに、何で今頃こんなの作ったの?とか、
ミニバンスタイルで5人乗りって、もしかしてアレの再来?とか
(未だに”アレ”には中学生の頃の、クラスのマドンナを思い出す様なセンチメンタリズムを覚えます。)
フランス車メーカーの中で一番の良識派なプジョーが、
(良い意味で)こんなストレンジな車を作ってきたのは
きっとDS(宇宙船でも携帯ゲームでもないよ)よりもっと
面白い事になっているのではないかという勘からです。

308といえば、このメーター。(ホレボレする・・・)

漠然と3008に乗っても得るものは少ない気がしたので
車待ちの時間を使って(アポ無しだったんで)
308の復習をしました。
ちなみに新発売の頃に乗った時の記事を読んでみると
何を言っているのか良く分からない駄文ぶりは兎も角として
高級だという事だけは分かった謎のフランス料理
の様な感想だったなと記憶が蘇ってきます。
値段も含め、プジョーは今までの客を全部捨てて
アウディ辺りに戦いを挑もうとしてるのかな
なんて気もしていたのを思い出します。
翻ってショールームにあった308SW、
マイチェンで装備を簡素化したそうでかなり普通です。
当時のプジョージャポンの、作戦ミスという事ですね。
きっと今くらいの方が、308らしくて良いと思います。

これは乗れないだろう・・・

ところで3008なのですが、
普通に考えるとSWを5人乗りにして
こっちを7人乗りにすればいいじゃないかと思います。
何しろ、SWの3列目はこんな状態ですから。
それでもミニバンスタイルの5人乗りにしたのは何故か、
ハテナとともに期待が湧いてくる3008です。

(つづく)
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ワイパー仕分け成功

2010年06月06日 | My C4
あ、あった・・・

先日、ワイパー仕分け失敗の記事を書いたばかりですが
互換品のボッシュ・エアロツイン965Sが
オートパーツエージェンシーさんの楽天ショップで売っていたので
呆気なく買ってしました。7150円(送料別)。
丁度、ディーラーから車検のご案内が来ていましたが、
ワイパー交換は1本7200円くらいと書いてあるので、
(高いな、おい・・・)
1本分の値段で2本取り替えられたという事ですね。
蓮舫に教えてあげたい程の、中々の仕分けっぷりです。
ちなみにリアワイパーは工賃込みで2000円弱だそうなので
ディーラーに任せてしまった方が良さそうです。

C4のワイパーはこうやって・・・

こうして立てます。
(この光景を見る度にヒップホップというワードが頭をよぎるのは私だけ?・・・)


オーナーの方は当然知っている情報ですが、
C4のワイパーはそのまま立てようとすると
ボンネットにぶつかってしまうので、
ああしてこうして(割愛)・・・から写真の様な状態で交換します。
ちなみに雪の日もこの状態にしておくのですが、
ブレードが長くボヨヨーンとしているので
本当に大丈夫なのか、ブレードは外しといた方が良いのか
少し悩みます。(豪雪でも立っていたので、大丈夫です。)

こうなる前に換えましょう。(自戒の念を含み)

ワイパーはメーカーの取説やオートバックスの宣伝によると
年に1回換えた方が良いとされていますが、
2年目頃、ワイパーのキャンペーンでディーラへ持って行ったら
”これ、まだ換えなくて大丈夫ですよ”
と言われたくらいなので全くそんな事はありません。
とはいえ人も物もガタが来た時は一気の言葉通り
こんな状態になっていました。
ガラスに傷が付いてしまったら大事でしたね。

どっかのブログで読んだ通り・・・

早速965Sのパッケージを開けます。
ボッシュの気配りなのか中にはトレーがありますが
そもそもが内側に反り返っている商品なので
トレーは全く用を為さず、横向きに折り重なって入っています。
大丈夫か、ボッシュ・・・
交換した方のブログで事前情報は掴んでいましたが、
それにしても純正に比べてゴツいです。
重さも持って分かる程度にずっしりしています。
これを頑丈と取るか、取り回しは大丈夫なのかと不安になるかは、
今日はドピーカンだったので体感出来ず。

取り付けはフックに引っ掛けて

パチンと留めたらお終いです。

交換は至って簡単なので、特に言う事はありません。

やっぱりゴツいなぁ。

留め具もゴツいのですが拭かない側についてる
フィン状の物がエアロツインはかなり大きく、
運転席に座ると存在を誇示します。
今日、3008を見に行った時にプジョーディーラーの方が
”デザイナーはフロントウインドウから見える景色を、
1枚の絵画として捉えているんだとか言ってまして・・・”
と話していましたが、
ワイパーが場内乱闘してきている印象はあります。
空気抵抗は形状云々よりも投影面積が物を言いますから、
使わない時の性能は、もしかして純正の方が上?
なんて気がしなくもないです。

如何せんまだ使っていないので断片的な判断ですが
ちょっと美観を損ねたかなぁと思いつつ、
浮いた何千円で車検の時に何かの整備に回せるなとか
記事のネタとしては十分に美味しかった
という感想のワイパー仕分けでした。
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Nouveau Citroen C4

2010年06月04日 | C4まわりの話

美人は3日で飽きるという言葉があります。
人は慣れる生き物であり、移ろう生き物でもある
という事の例えだと思いますが、
"容姿端麗な対象に倦怠感を催すまでの所要日数に関する統計"
なんて壮大な調査がされたら何日くらいなのか、
とても興味がありますね。
ちなみに私は3600日くらい経っても全然飽きない様です。

何でもっと変えなかったの?というのが第一印象(これは車の話)

でも、その手の発言を聞くと
"それは君の美意識が低いからだ"とか
"選ぶ時にちゃんと考えてないからなんじゃないの?"とか
なんて風に思います。

新しいC4を見て思い浮かんだのは、そんな事です。


あ、この場合は寧ろ”私がオバさんに・・・”の方が適切か?(例えが古いよ、自分)
まぁ、10年経っても飽きてないから一緒か。
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2010 F1 outwit GP(R.7トルコ編)

2010年06月01日 | モータースポーツ
華麗なチームプレイ(そう、恐いまでに)

ドライバーの評価は高いものの全く客が入らないトルコ。
最初の注目は観客席でしたが、今回は中々入っていた様子。
とはいえ、観客席からコースがあれだけ遠いと
お客さんも見ていて迫力が無いだろうと思います。
コースは中々、見るには最低と定評のある
典型的なティルケサーキットと言えるでしょう。
レースは途中の雨で大荒れかと思った刹那、
レッドブルの同士討ちで予想外の展開。
チャンピオンシップ延命には
丁度良いアクシデントなのではないでしょうか。

マクラーレン・メルセデス
#1バトン:4点 #2ハミルトン:6点
レースも中々のものでしたが、
その後のウェバーを袋叩きに吊るし上げた
表彰台裏、記者会見でのトークが秀逸。
流石、皮肉と揚げ足を取らせたら世界一な
イギリス人デュオです。

メルセデスGP
#3シューマッハ:6点 #4ロズベルグ:4点
遅い車が後続を塞いでレースを台無しにする事を揶揄して
○○トレイン(○○は先頭の遅い人の名前)と言うのですが、
最近毎戦運行のミハエルトレインは今期最長の8両編成。
シューマッハはそんなに隊列を率いたいなら
W01(F1マシーン)ではなくてSLS(ペースカー)
に乗った方が良かったんじゃないか
(何故なら、確実にトップの前を走れるから)
というブラックジョークが聞かれそうな雰囲気ですが、
4位のポジションをキープしたままゴールは
流石というべきでしょう。

レッドブル・ルノー
#5ベッテル:2点 #6ウェバー:8点
正にoutwit GP的には一番美味しいアクシデント。
チームメイトにオーバーテイクを諦めさせるだけの
スペースは残していたウェバーに軍配は上がりますが、
これからベッテルがアナキン・スカイウォーカー然と
ダークサイドへ堕ちて行くのかが見物です。
(今年はダース・ミハエル卿もいますし)

フェラーリ
#7マッサ:6点 #8アロンソ:4点
ちなみにレッドブルのアクシデントで
ベッテルは後ろから突かれていたので、
ウェバーを抜くしか無かったという
ベッテル贔屓な見解もある様ですが、
チームメイトを守って貸しを作りつつ、
後続の焦りを誘って2台まとめて料理した
オーストラリアでのアロンソの走りが正解です。
ベッテルはカナダまでにあのレースのビデオを
何回も見ておいた方が良いでしょうね。
(・・・いや、今回のフェラーリには特にコメントが無かったので)

ウイリアムズ・コスワース
#9バリチェロ:6点 #10ヒュルケンベルグ:4点
今回はレースに2台を間に合わせたので精一杯
レースにならなかったウイリアムズ。
次回はウイリアムズが得意とするカナダなので
少しは期待をしても良いかもしれません。

ルノー
#11クビサ:7点 #12ペトロフ:3点
このレースが頑張っても頑張らなくても
完走すれば得られる結果は一緒という事を
端的に示したのがルノーでした。
とはいっても結果が大事だったりするので
ペトロフは最後のアクシデントが悔やまれます。

フォースインディア・メルセデス
#14スーティル:9点 #15リウッツィ:1点
ルノーとは逆に普通に走っていれば
ポイントは取れる車で下位に沈んだままだった
リウッツィが悪目立ちするグランプリでした。
スーティルは週末を通じて淡々と良い仕事をしていました。

トロロッソ・フェラーリ
#16ブエミ:3点 #17アルグエルスアリ:7点
低調なレースでも突然ファステストラップを記録して
番組には取り敢えず参加するアルグエルスアリ。
今シーズンはやはり、何かを持っている様です。
ブエミはオープニングでのパンクが全てでした。

ロータス・コスワース
#18トゥルーリ:5点 #19コバライネン:5点
2台がほぼ同時に壊れるというのは
品質管理が行き届いている証拠だというのが
昔からのF1での見識なのですが、
最近のロータスは出しているタイムも殆ど一緒。
壊れる時も殆ど一緒と、なかなか安定している様です。

HRT・コスワース
#20チャンドック:4点 #21セナ:6点
金曜日に山本左近選手が久々にF1をドライブ。
セナの車を使ってのセットアッパー役だったのですが、
サイドポッドに大きく書いてあるBrunoの文字が
チーム財政の哀愁を漂わせていました。
誰か、HRTにカットシートを寄付してあげて下さい。

BMWザウバー・フェラーリ
#22デ・ラ・ロサ:3点 #23小林:7点
1ポイントゲットも立派でしたが、
何と言ってもQ3進出はカムイ君の大手柄です。
デ・ラ・ロサも決勝では遜色無い走りを披露。
ザウバーにとっては久々に明るいレースでした。

ヴァージン・コスワース
#24グロック:7点 #25ディ・グラッシ:3点
今シーズン最高とも言えるカメラワークと
番組構成だったトルコGPでしたが、
それでも殆ど映らないヴァージン。
振興チーム唯一のダブル完走だったのに
全くもって映らないヴァージン。
タイミングモニターを見ながらのウォッチでしたが
逆にグロックの安定感が見て取れました。
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