マジンガー通信

多分500万人に1人くらいの割合でしか役に立たないシトロエンC4にまつわるお話など。

高い買い物なんですが・・・

2009年05月31日 | 試乗記
楽天の領収書かと思いました。

ワーゲンのお店から至ってビジネスライクな案内が届きました。
中身はシロッコのデビューフェアのご案内だそうです。
折角のご案内ながら全く興味が無いなぁと思っていたのですが、
今日は奥様の実家へ行っていて、特にやる事も無いので暇潰しで見に行ってきました。

無かった事にされているコラードの心境や如何に

シロッコには特に感慨も思い出も無いのですが、
2代目シロッコの後継であったコラードには友人が乗っていたので思い出があります。
今でも2週間に1回くらいはメールの遣り取りがある友人なのですが、
その彼、大学入学とほぼ同時にコラードVR6を新車で買うという暴挙に出ました。
夜学生で定職があった事と、実家通いだった事もあり、出来ない事ではないのですが
それにしても車代だけで400万、当時は3ナンバー税もあったので相当な額だったと思います。
狭角15°が話題をさらったVR6エンジン、70キロくらいになるとせり上がるリアスポイラー、
用途が良く分からないフォグランプのハイビーム、
何よりこち亀の本田の生き写しの様な、友人のスリルドライブを思い出します。
そのコラード以降、久方ぶりのワーゲン・クーペ、シロッコはどうだったかというと、
やはり慣れない事はやらない方が良いという感想でした。

横からの写真が無い理由が良く分かりました。

店員さんはデザインを重視とか格好良いという言葉をリフレインしていましたが
(そう言うしかないでしょうが)
ディテールは兎も角、プロポーションがどうにもメタメタです。
デザインが事情に負けてしまったんでしょうね。
内装は更に残念な感じでゴルフと比べても緊張感が無いデザイン、
何より地味というのは商品の成り立ち上、致命的ではないかと思います。
屋根を高くするかショルダーラインを下ろして、ホイールベースを10センチ位縮めて
パサードCCのタン革内装にしたら(上級グレードはそうらしい)格好良い車になると
言うのは簡単なのですが、それを最初から出せないというのはちょっと厳しい。
特にクーペという種類の車には伊達が必要だと思うのですが、
雑誌の物真似をすれば格好がつく様な物で語ってはいけないんだと思います。
ワーゲンにしては珍しく、誰に売ろうとしているのか良く分からない車でした。

そんな不器用なワーゲンが微笑ましいですが、シロッコ、車代だけで400万しますからね・・・
(実は後半に続く)
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

常識は簡単に覆り、手段と目的は容易に入れ替わる

2009年05月21日 | そのほか
これの事も痛車というのでしょうか。

我が子は二人とも、ごく普通の子供です。
我々両親、親戚縁者からを除いて。
なので、そこら辺の子供と同じくポケモンが大好きです。
そんな我が子の相手をしていて、あることに気付きました。
ポケモンの代名詞ともいえるピカチュウ、実は名前じゃなくて種類なんです。
しかも沢山います。(オスもメスもいます)
幼少の頃、23世紀にドラえもんの色違いが沢山いる様を見た時を思い出しました。
知らない事はまだまだ沢山あります。

制度もキャラクターの立ち位置も完全体です。

ところでJRのSuica。私も通勤等々で使っています。
特にモバイルSuicaは一連の流れに一切の無駄も不足も無く、
完璧なシステムだと思います。
そのSuicaに起用されているペンギン、名前をご存知でしょうか。
実は名無しなんです。強いて言えばSuicaのペンギン。
PASMOのロボットも同じく名無し。(正確にはPASMOのロボットというそうです。ま、名無しですね。)
ところでお気付きでしょうか、
Suicaのペンギンも、PASMOのロボットも、キャラクターが気になる人は
洩れなくカードの名前も覚えさせられる仕組みになっているんです。
何しろ、気になるキャラクターには名前が無いですから。
上の携帯画面を見て、ペンギンの名前がモバイルだと思う人は少ないので(それはそれで面白いですが)
そのまま”Suicaのペンギン”と覚えてしまう訳です。
アイキャッチのペンギン(とロボット)と肝心の商品というか制度であるSuica(とPASMO)、
サッキゾーンプレス並の絶妙な連携プレー。鉄壁です。

ムササビではなくエゾモモンガだそうです。でも名無し。

ついでに調べていくとJR北海道にもムササビがいるんですが、
こいつも名無し。道産子、なかなかのクレバー加減です。
ここまで名無しキャラが並ぶと、もしかして鉄道協会(があるかどうか知りませんが)の間で
名前はつけないという取り決めがあるのかと思ったところ・・
ありました。大都市圏大阪の、ICOCAのイコちゃん!
恐らくカモノハシであろう、得体の知れない生き物ですが
名前はちゃんとあります。イコちゃん。
インコには見えないですし、カイコにも見えないので
ICOCAの宣伝の為の名前と見て間違い無いでしょう。
イコカだからイコちゃん・・健気です。

コメントは特にありません。

ところで出張先の広島の場合はどうかというと、
JRはICOCAなので変わらずイコちゃんなんですが、
私鉄にはPASPY(とうとう自動変換出来なかった、、)というのがあって、
相当なやっつけ具合ですがキャラクターも当然の様にいます。
このサングラスをしたクマらしき生き物、名前をクマピーといいます。
もはやピーしか合っていませんが、宣伝する気が無いんでしょうか。
焦点のブレ具合というか、何が言いたいのかさっぱり分からないながら
主張はしているらしい加減が、正に広島を体現している様です。
(そんな広島が、大は付きませんが私は好きです)

一口にキャラクターといっても色々ですね。
Comment (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

F1序盤戦総括 ~週末はモナコグランプリ編~

2009年05月21日 | 車好き話

昨シーズンは何とも締まらないシーズンではあったものの、
最終戦ファイナルラップ最終コーナーでの大逆転でチャンピオン決定と、
嘘くさいまでに劇的な展開という切り口で一貫性があるシーズンでした。
翻って、今シーズン序盤はどうだったかというと、少々凡庸。
新ルールのお陰か、並び順は確かに変わったものの
性能格差もはっきりとしてしまって走る前から結果が予想し易くなったと思います。
そして生産性の無い場外乱闘が更に水を浴びせる事となりました。
今も来シーズンのルール改定に対して撤退をちらつかせて
強硬に反対するチームも幾つか出ている状況ですが、
週末のモナコは社交の場、きっと建設的な話が取り交わされるでしょう。
スペインGPではは元々自力があるチームが対策を施してきたので
性能格差も縮まってきた様、平常営業に戻りつつありそうです。
ブラウンの部分で述べた通りチャンピオンシップは既に決まった感がありますが
ブラウンが最終戦も最速である事も無いと思います。
序盤戦、あまり本質になかったF1ですが、
混戦具合は加速度を増して進んで行きそうな気配は感じられます。

先にも述べましたが今週末はモナコグランプリ。
興味が無い方も、たまには見てみるきっかけには丁度良いと思います。
普段見慣れている方(特にCS派の方)は、録画曜日をお間違えなく。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

F1序盤戦総括 ~チームごとまとめ&展望後編~

2009年05月19日 | 車好き話
時節ネタを挟んでF1序盤戦総括、下位5チームです。


BMW
内田有紀やしょこたんが声高に語りかけてきても計画通りに事は進まない世の中で
5カ年計画を順調に進んできたBMWでしたが、
チャンピオン争いが目標であった今シーズンは大苦戦。
マレーシアの2位は完全にたまたまなので実際の力は順位以下と考えるのが妥当です。
スペインでは大改造を施した車で進歩を見せたものの、明らかな性能未達。
元々ハコ(改造した市販車を使ったレース)が得意なBMW。
理事会では毎回、より回りくどいPRになるF1を続ける意味があるのかと議論になる中で
Dr.マリオ・タイセンが実績を盾に異論を封じてきた経緯があるので
議論が激しくなる事は容易に想像出来ます。


フェラーリ
"見るに耐え難い"。今回画像を拝借していて、ほぼ毎日チェックしている
GP UpdateがフェラーリのスペインGPをレポートした際の表題です。
今シーズンはフェラーリだけ別建てにしても記事が書ける程に
トラブル(茶番劇)が多発していますが、四字熟語で表す事も出来ます。
七転八倒、悪戦苦闘、五里霧中、一人舞台・・
今年はF1参戦60周年を記念してF60という車名にしたフェラーリですが
最早悪い冗談にしか思えなくなってきました。
これはこれで面白いやと思いますが、フェラーリファンは激怒でしょうね。


ウイリアムズ・トヨタ
プレシーズンテストで好調、レースウィークの練習走行も好調。
一転して予選、レースは全くダメと不可解なシーズンを送っています。
原因はそこそこ速い代わりにタイヤ性能のバラつきが激しいマシンと
急場対応が苦手なレース運営にあると思います。
唯一の日本人選手である中嶋Jr.は予選で遅いのが全て。
スタートで後方の大集団に入ってしまうので
どうしても貰い事故が増えてしまいます。
マシーンに実力がある時は、結果を出さないと厳しい評価が下される。
先輩ドライバーの佐藤琢磨が身を以て証明してくれた事です。


トロロッソ・フェラーリ
ベッテルを擁して大暴れした昨シーズンから一転、低調なシーズンを送っています。
原因は昨シーズン大活躍の原動力となったメンバーが
ごっそりと抜けてしまったからと見て間違いないでしょう。
昨シーズンの今頃もこの程度の戦績でしたが、浮上への好素材が見当たりません。
佐藤琢磨を追い落とした事が今シーズンのハイライトだったのか、
シーズンに入るや全くもって覇気が無い2年目のブルデーと
全く期待されていなかった割には良くやっている新人のブエミ。
これでは本体がチームを売却しようにも、価値は下がる一方の中、
今年までは特例で認められている親会社レッドブルからの図面提供が
来シーズンから出来なくなる事が一番の悩みかもしれません。


フォースインディア・メルセデス
待望の自力で開発した新車、チャンピオンエンジンの獲得など
生き揚々と新シーズンを迎えたフォースインディアですが、
テールエンダーを抜け出すまでには至っていません。
大荒れの上海で”エクストリームコンディションマイスター”スーティルが
一時6位を走る快走を見せたものの、初ポイント獲得には至らず。
気になるのは新車開発に尽力した人物が既にチームを去っていて
オーナー自らが陣頭指揮を取っているという点。
凋落も何も元からビリですが、チーム崩壊の典型パターンに見えて仕方がありません。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トヨタに望む事

2009年05月19日 | 車好き話
一番感心したのは発表会場が矢鱈と質素(に見える)である事

車好きであれば何かしらの感想はある筈のプリウスが発売されました。
日本が得意とする電子系ハイテクの最高峰と言い換えても良い車なので、
私も興味本位ながらパンフレットを貰いに行ったりしました。
予約が8万台も入ったという話が、トヨタなら1店舗に2台ずつ試乗車を置いたら、
それだけで1万台超えちゃうじゃんとかいった冷静な話とか
3店舗ほど回ったうちの2店で”実車を見て気に入らなかったら解約
してもいいから予約してくれ”と言われた事実であったりとか、
予約した8万人の内の7万5千人程は期待していないであろうから
元々大した事無い物が何も進化していないと思われるハンドリングや乗り心地は
やっぱり大した事ないだろうとか、そんな事はどうでもいいです。
何しろ、技術大国日本が今出来る事の最大限を形にしたと言っていい車ですから。
プリウスであっても環境に”優しい”なんて詭弁もいいところある事も
それでも何もやらないよりはマシであるという点で偉いと思います。
本当は何人買うのか分かりませんが、それでも相当数は売れる筈なので
工場も稼働して日本を代表する大企業が潤って少しは良いニュースになって、
それだけでも大した事だと思います。(なのでホンダとインサイトもエラいです)
若干被害妄想に入っているホンダも、きっと心配する事は無いと思います。
今、インサイトが1万台売れているなら、きっとそのまま1万台売れます。
活性化したマーケットは飽和するまでは成長するからです。

ですが、そんなプリウスを作ったトヨタにお願いしたい事があります。
アルファードやエスティマも真剣に作って欲しいという事、
そろそろまともなスポーツカーも作って欲しいという事、
ポルテの様な車も相変わらず作って欲しいという事、
レクサスを諦めないで欲しいという事です。
(ファンカーゴを復活させて欲しいというのは個人的嗜好なので止めておきます)
言われている程つまらない車ばかり作っている訳ではないですし、
実際、iQでハイブリッドとは違うアプローチも示したトヨタの事ですから
でっかいプリウスや高級なプリウスを作り始める事は無いと思いますが
このご時世、売れたからとトヨタがプリウス一点張りになった時、
日本車文化は終わると思います。
多分、当分の間トヨタの車を買う事は無いでしょうし、
下手すると一生買わないかもしれないのであまり偉そうな事は言えませんが、
プリウスで儲かって社会貢献もしたお釣り程度で構わないので
車社会にも還元し続けて欲しと思います。
それがきっと、20年後30年後の日本車文化を作っていくと思います。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

F1序盤戦総括 ~チームごとまとめ&展望前編~

2009年05月17日 | 車好き話
続いて現在のポイントランキング順にチームごとのサマリーです。


ブラウン・メルセデス
既に何回か取り上げている元ホンダチームです。
その盤石ぶりは圧倒的で、この先速さで勝るチームが現れても
最早手遅れという得点差を築き上げてしまいました。
ブラウンに良く言われる心配事といえば、資金力が乏しいという事。
今はホンダ時代の技術的蓄えで何とかやっているというのが裏事情で
既に有力チームの巻き返しに遭って開幕時のアドバンテージは目減りしている状態です。
今シーズンは兎も角、来シーズン以降も有力チームとして残れるかどうか
中盤以降でどれだけパフォーマンスの嵩上げが出来るのかが一つの指標になると思います。
ともあれ、チャンピオン確定と言って間違い無いでしょう。


レッドブル・ルノー
天才デザイナー・ニューウィーの作った車を天才ベッテルが乗る、
最も魅力溢れるチームと言っても良いと思います。車もとても個性的。
かつてのパーティー三昧の遊び人集団イメージは完全に潜めて
この数年、地道に積み上げてきた力が開花しようとしているのが目に見えて分かります。
ブラウンを追える立場にあるのは実質彼らだけでしょうが、
今シーズンとどれだけ心中する事が出来るかがキーだと思います。
ともあれベッテルという最後のピースを手に入れて
早晩、チャンピオンも有り得る立場まで来ている事は間違いないでしょう。


トヨタ
こちらも着実に実力を上げてきたチーム。
ピットワークの素早さ、正確さは既にグランプリ随一を誇っていて
咄嗟の状況変化に対応する力、レースを読む力も一級品です。
あと一歩のブレイクスルーは超一流ドライバーの獲得でしょうか。
ともあれ先ずは1勝。話はそれからです。
ハイレベルにまとまったグロックと相変わらずハマると爆発的な力を見せるトゥルーリ。
初勝利には十分なラインナップでしょう。


マクラーレン・メルセデス
ワールドチャンピオン・ハミルトンをもってして入賞すらままならない体たらく。
これだけダメなマクラーレンを見たのはプジョー時代以来でしょうか。
レースバイレースで改良を加えてきていますが
根本的にどうにもならない車の様で劇的な効果が見られません。
来シーズンの復活を目標に終盤での優勝を目指して改良を加えるというのが現実路線。
後はハミルトンの才能に任せるというのが実際のところでしょう。


ルノー
エスプリ効きまくりの外観に反して良くも酷くない中庸な戦いが続いています。
エース・アロンソが期待外れと公言する様に浮上の気配が無い印象です。
出遅れたマクラーレン、フェラーリ、BMWも確実に巻き返してくるので、
ジリ貧に陥る危険性を十分に含んでいるシーズンです。
何より、芳しくない結果に嫌気がさして
都度移籍が取り沙汰されているアロンソが本当にいなくなるとすると、
存亡の危機にもなりかねません。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

F1序盤戦総括 ~変わった部分はどうなのか編~

2009年05月16日 | 車好き話

先週末に第5戦のスペインGPも終わり
大体の情勢が見えてきたF1序盤戦の総括をしてみようと思います。
先ずは今年から変わった部分はどうなのか、という点です。

09年仕様(左)と08年仕様(右)のBMW

今年は60年の歴史の中でも例が無い程に、
大幅な規則変更がありました。
ではそれがサッカーのバックパス禁止くらい
ドラスティックにF1を変えたのかというと"?"です。
1点目は見た目の違いが大きい形状の変更について。
パッシングを容易にする為に前後ウイングの形状を変更、
開発費を抑える為にエアロガジェットと呼ばれていた
細かい突起物の禁止というのが大きなところ。
破壊的に格好悪くなったフォルムは相変わらず掃除機の様ですが、
流石にそろそろ目慣れしてきました。
では目的を十分に達したのかというと、答えはNOです。
先ず開発費の圧縮ですが、これは景気が悪くなってしまったので
規制しなくても結果は同じであっただろうと思います。
翻ってウイングを含む形状の変更ですが、
そもそもの話、F1ドライバーは運転がとても上手なので
そうそう抜けるものではないといのが1点、
また、規則変更によって非常に不安定な車になってしまい
場合によっては追い抜きどころではなくなってしまったというのがもう1点。
更にはボディ下面の空気を吸い出して空力性能を上げる
ディフューザーという重要な部品について解釈が別れ、
訴訟問題にまでなった結果、ルールの抜け道を見つけた方が勝訴してしまい、
このルールも長くはない事を暗に示する結果になりました。

電気を使うので、感電に気をつけなければならないデメリットもあります。

次に簡易ハイブリッドシステムKERS(カーズと読みます)について。
大雑把にはモーターを追加してブレーキング時のエネルギーをバッテリーに充電、
ドライバーがステアリングのボタン(通称KERSボタン)を押すと
1周につき400KJ(80馬力程度を6.7秒)放出して一時的にパワーアップする仕組みです。
かつてターボ車のお約束改造メニューにオーバーブーストボタンというのがありましたが
あれを電気的にやるというのがKERSの概要です。
KERSにはモーター式と滑車式の2つが有力で、今の所滑車式は登場していません。
(市販車への応用は滑車式の方が有力だとか)
開発費用が嵩むので装着は任意と、かなり緩いルールになっています。
開幕時点では20台中7台が搭載とまずまずの滑り出し。
ただ、使ってみると寧ろ不利な面(重たく、運動性に支障が出る)が多く、
スペインGPではとうとう2チーム4台にまで減っています。
これは先に述べた1周ごとに使える量では非常に重たく嵩張る
というデメリットに対して割に合わないからで
ルールが変われば状況は変わるでしょう。
KERSは空力も腕の差も関係無い直線加速で一番効果が出るので
単純に追い抜きという点では車体をいじるより有効です。
現にKERSを使って強引に追い抜く、被せるというシーンが
序盤だけでも幾つか見られました。
また、使える時間が必要な時間よりも短いというのがポイントで
KERS使い同士でも使いどころの駆け引きが発生します。
サーキットのスタート/フィニッシュラインは大抵が直線、
という事は最終コーナー立ち上がりはKERSを使うポイントなので
最後の最後で大逆転か否かというサスペンス要素が付加される訳です。
今のところ不評ですが、将来性がある装置だと思いますし
特にフェラーリなどはF1と市販車のイメージをオーバーラップさせるために
F1の技術に似た様な装備を付ける事が多々ありますが、
エンジンとモーターのパワーの出し方次第で低燃費走行にもブースターにも使える
KERSに似た装備というのは遠くない未来に出して来るのは確実です。
環境を旗印に抑圧方向にしか思考が働かない昨今、
使い様によっては今まで以上に車を楽しくする技術だと思います。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

信心が足りないのか

2009年05月15日 | 車好き話
鉄の芸術品・・・

故も無く始まった私のプチイタリアブームの中で
お店を回った時も改めて気になって、ターンパイクのラウンジでも話題になった車があります。
アルファGTです。
私の感覚値で言うと、上の写真では格好良さの1割も表現出来ていないと思いますが、
端正というか男前というか、見る度にドキリとさせられる車です。
全体が引き締まった無駄の無い、筋肉質なフォルム、目鼻立ちがはっきりした小顔は正にジローラモ
イタリアの伊達が凝縮した様な車だと思います。
アルファGTは、アルファに突如起こった大ジュジャーロ祭りの一環で
ブレラに道を譲り、そう長くなかった生涯を終えたのですが、
(新車で買うのは、今がラストチャンスです。)
ジュジャーロ崇拝者を自認している私でも一目で分かる程、アルファGTの方が格好良い。
今回は並べて見たので、その考えは確信になりました。

私の宝物十傑の中に入る逸品です。(ちなみに85年発刊のパート1とイタルデザイン編は実家に置きっ放し。。)

実車を目の前にそれは何なのかを考えたのですが、
フォルムもさることながらディテールの違いが顕著なんだという事が分かりました。
一番分かり易いのはフロントオーバーフェンダーの処理の仕方です。
後で調べると、どうもアルファGTのフェンダーパーツは147GTAの使い回し
だそうで、これが為に作られた訳では無いそうですが
(適度な)マッチョマン(表現が古いな・・・)の肩甲骨辺りに隆起する筋肉の様に
三次元的な形状をしていて、それが引き締まった造形に寄与しています。
翻ってブレラのオーバーフェンダーは三角ロートの様にストンとした形状をしています。
故があっての事とは思いますが、見比べると何だかやっつけの様にも見えます。
内装もしかりで、スパルタンの文法から1ミリも外す事が無いアルファGTの内装に対して
ブレラにはマスプロの香りが色濃く出ています。
値段は殆ど一緒なのに。

159もダンディズムを感じる車でした。

共にドア後ろに貼られているプレートに書いてある"Designed by BERTONE"と
"Designed by GIUGIARO"を比べると私としては圧倒的に後者の方が後光が射しているのですが
車を比べると巨匠も少し歳を・・・という感も否めないところです。
同じく置いてあった159の、男である事を声高に叫んでいる様なマッシブかつ清潔感溢れる
パリッとしたデザインを見て少し安堵しましたが。
翻ってもう少し視野を広げた話をすると、カロッツェリアのデザインは専門家だけあって
メーカーのデザインスタジオで作られた刹那的な物とはレベルが違います。
時代が許さないのか、昨今、少々旗色が悪い様ですが
30年、40年後も”やっぱりベルトーネのデザインはさぁ・・・”と茶飲み話が出来る
本物が評価される世の中でいて欲しいですね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナチュラル・スーパーカー 後編

2009年05月10日 | 車好き話
看板に偽り無しの眺望です。(見晴らし茶屋にて)

ドライブ編を挟んで後半はマジ通史上最も役に立たなさそうな
同僚の車のインプレッションです。
1986年式フェラーリ328GTB。前期型の本国仕様です。(リアウイングだけ後期型である事実は知らない方向で)
馴染みがあるメーカーでもないので同僚の話を鵜呑みにすると
前期型と後期型では印象が違うそうで、具体的にはエンジン音とハンドリング。
ヒューという音がすると聞いていたのでキャブの吸気音みたいなものを
(328は全てインジェクションです)想像していたのですが、
実際に乗って見ると特にそんな印象はなく、至って旧車スポーツカーらしい印象。
まぁ、後期型も所有していた強者な同僚の言葉を信じましょう。
エンジンはマルチシルンダーらしい抵抗が少ないサラサラしたタッチで
3500回転を超えると正に咆哮と形容するに相応しいエンジンサウンドを響かせます。
と、ここまでは想像の範囲内なのですが驚くべきはそのフレキシビリティ。
C4だと3速では全く加速しない様な坂道を2000回転以下から悠然と加速していきます。
最近のスポーツカーの記事を読んでいるとフレキシビリティが高いであったり
実用でも使える懐の広さがある等々の記述がありますが、
25年前にもう出来てるじゃん、という印象です。

専門用語で使い回しの事を”バンク”というそうです。

身のこなしは至ってしなやか。某快速セダンなどよりも、乗り心地は良いです。
当時一級品のスポーツカーなので、ロール感ももちろんありません。
とはいえ年式相応の所はあって、足がバタついている印象はあります。
それより何より今の車には完全に無くなってしまったエンジンから来る振動。
ビートと置き換えてもいいと思いますが、これが本当に楽しい。
回り方もそうですが、4気筒の粘りっこい感じでも6気筒のバイクの様な感じでもなく
これが8気筒エンジンのビートなんだなという事が良く分かります。
後期型に比べてフロントの接地感が薄いと聞いていたハンドリングですが、
これも特にネガティブな印象は無し。後期型というのは余程いい車なんでしょうか?

こんな所は正しくスーパーカーの文法通り

私の知識では、確か希代の名車F40が企画された背景には、
当時のラインナップが余りにエキゾチックカー方向にある事を憂いた
エンツォ・フェラーリが原点回帰してもっとスパルタンな車を作れ
という風に開発者へ命じたから、という話がありますが
正にコメンダトレに憂いられてしまったと思われる328は
今の基準をもっても十分にスポーティーかつフィオラバンティの最高傑作
とも言われる美しいフォルムと、スーパーカーの二大要素は持っていると思います。
しかもサイズ、エンジンパワー、乗り心地等々、過ぎた所が無く
丁度良いバランスに仕立てられている所が328の魅力。
更には旧車の魅力も携えているとなれば、
360モデナF430が飼いきれなくなって相次いで手放すヒルズ族のお陰で
値崩れを起こしている中、328の人気は変わらないという話も頷けます。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナチュラル・スーパーカー 祝日の箱根編

2009年05月10日 | 車好き話
バイクはあっという間に眼前から消えて行きます・・・

箱根というと私は芦ノ湖スカイラインと旧道と仙石原(と松田コレクション)なのですが、
協議の結果スカイラインまで行ってしまうと帰り道に本格的な渋滞に捕まってしまう可能性が
非常に高いという結論になり、久方ぶりにターンパイクを登る事にしました。
ターンパイクはバイクで走るには気持ちいいんでしょうが、非力な私の車では相当な苦痛。
下りもほぼ直滑降の様に降りて来るので面白くないはブレーキが気になるは、
走るという事に焦点を当てれば、旧道+スカイラインがベストだと思います。
ターンパイクはUターン禁止ですし。(出来ますが)
ただ、ターンパイクの頂上には、大きなレストルームがあります。

妄想族加速中・・・

この2階にラウンジがあって、(1階のカレー臭が気にはなりますが)ここが素晴らしい。
箱根には良くある光景ですが、70年代のモダンリビング的な雰囲気がとても落ち着きます。
(あくまでも方向性の話です。ヤコブセンの様な物は期待しない様に。)
箱根が最も熱かった時代は60・70年代なので、的ではなく真性なんでしょうね。
先代のBMW7シリーズのリアガーニッシュに心ときめいたり(車自体には全くですが)
デザインキューだけでもコーヒー3杯はいけそうな私には最適な場所です。
そうではなくてもコーヒーを頼むと入れるシステムになっているので人が少なく
落ち着ける事と、1日中いても読み切れないほど車の書籍が置いてある事、
給仕のお姉様の愛想が良い事等々、ターンパイクへ行った際にはお奨めです。

渋滞の暇潰しにグラスルーフは役立ちます。

ちょっとした用事のために元箱根へ向かい、椿ラインはガラガラの道。
ペースを上げてしばし箱根の道を楽しんだのですが、
やはりというか芦ノ湖に近づくにつれ車が混みはじめ
とうとう全く動かない、これまた箱根らしい渋滞に捕まってしまいました。
渋滞よりも同僚の車がオーバーヒートするのではないかと気を揉みながら
元箱根まで続いた渋滞で1時間以上を費やしたのですが、
この時期は気候も穏やかで、景色を見るには返って良かったかもしれません。

無事に用事を済ませるともう4時前。
Uターン渋滞に捕まりたくもないのでそろそろ退散する事に。
そういえば何も食べていないので、箱根へ行くとかなりの確率で立ち寄る
見晴らし茶屋(という名前の蕎麦屋さん)に今回も立寄り、
十割になったので是非と勧められた笊蕎麦を食べて(肌冷えしていたので、マインド的には山菜蕎麦だったのですが)
同僚の車に猛烈に喰いつくオヤジさんと暫し談笑してから帰宅の途へ着いたのでした。

普段は単独行動か家族と一緒が多い私のドライブですが
仲間と行くのもまた楽しい一日でした。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナチュラル・スーパーカー 前編

2009年05月06日 | 車好き話

明けて一昨日になりますが、同僚と箱根へツーリングに行ってきました。
当初は遠くまで行ってみようかとか、サーキットの狼ミュージアムが出来たらしいとか
色々夢膨らんでいたのですが、前日の東名57キロ(and more)の情報を見るにつけ完全に萎え
勝手知ったる場所でこじんまりとやりましょうという事に。
ちなみにバイクでもないのにツーリングと言っているのは、めいめい車を持ち出したからです。
私としては当然の行為だったのですが、奥様曰く、”男がやる事は分からない・・・”との事。
言われるまで当たり前の様に行動していましたが、確かに言葉の意味は分からなくもないです。
当日朝に渋滞情報をチェックしたところ東名は既に大渋滞の気配がしたので海回りの道を選択。
(オダアツで偽装公用車に出端を挫かれるのを嫌ったというのもあり)
集合場所の保土ヶ谷PAに着いてタバコを吸っていると、同僚の赤い車がやってきました。
この後も色々体験するのですが、幾ら車離れの時代と言われようと、痛い程に注目を浴びますね。

箱根ドライブの楽しみは、色々な車が見られる事

渋滞回避と海ルートを取った訳ですが、朝なのに正月休みかと言わんばかりの混み様。
原宿交差点の渋滞は地の利で回避する事が出来ましたが新西湘バイパスの出口から
西湘バイパスまでの134号線はどうにもならず、ここでおおよそ1時間のタイムロス。
正月前後の混み具合程ではないですが、久々に味わった本格的な渋滞で
ひとっ走りしてから早川で海産を食べようという計画は完全に吹っ飛んでしまったのでした。
ちなみに早川のお店はマグロ一点張りの三崎よりもバリエーションに富んだラインナップで、なかなか魅力的。ご参考までに。
行程確認を含め海沿いのサービスエリアで休憩をしていると、
写真のナロー911やメガネ君RSなどなど趣味性の高い車が色々と入ってきます。
箱根は標高が高くなるにつれて車バカ純度も増して行く傾向がありますが、
この日はふもとから期待出来そうな予感です。

(後半へ続く)
Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする