マジンガー通信

多分500万人に1人くらいの割合でしか役に立たないシトロエンC4にまつわるお話など。

朱に染まって紅くなりはじめたか

2009年06月01日 | 試乗記
デ・ニーロの好演が光ります

シロッコを見に行った帰りに、気になっていたレガシィを見てきました。
私のレガシィに対する評価は、どうやらマイナスとプラスを繰り返す様で
前回は珠玉の出来だと感心したので、今回は厳しい番かも知れません。

説明不足である事は間違いありません。

何だか格好悪くなっちゃったなぁという評判の新型レガシィを実際に見てみると
確かに商用車みたいです。日産ADバンと何が違うんだと問われても、
大きさが違うくらいしか即答出来ません。(面の構成なんかは全然違いますけど)
何でこういうデザインにしたのか少し考えたのですが、答えは簡単でした。
今度のレガシィはアメリカで売りたかったんですね。
家に帰ってネットで見てみると、レクサスの新型ハイブリッドセダンや、
フォードやシボレーの現行セダンに良く似ています。
横幅を目一杯使っている(なので真四角に見える)のがアメリカでは流行の様で、
ヨーロピアンデザインが好きな日本人の目から見て格好悪く思えるのも、そこでしょう。
多分、この車のデザインが完成した頃は確かに有望な市場だったんでしょうが
今となっては日本をジリ貧市場だと見捨ててしまった事を後悔しているかもしれません。
それは兎も角、何年かしたら意外とこれがトレンドとして定着する可能性はあります。
デ・ニーロを起用したのもアメリカ臭を漂わせる作戦なんでしょうか。

アメリカ臭とともにトヨタ臭を感じる内装・・・(メーターは格好良い)

レガシィのアメリカ化は中に入ると顕著で、垂直と水平が基調になっています。
微妙に曲線が入っていてアメリカ人になり切れていなかったり、
メーターは青/白基調なのにインパネのボタンは赤く光る所などは
また何も考えないで作っただろうと思わせる、相変わらずの支離滅裂加減ですが、
それよりかつてメガウェブで座ってみたプレミオの香りがとてもするのが
やっぱりトヨタの子会社になったんだなと思わせます。
同じトヨタでも”家電みたいなもんですが、何か?”とでも言っている様に
相当に突き抜けているカムリ程、特徴的でもないし、
アウトバックの木目に象徴される様な、少し古いトヨタを連想するのが少々悲しい。
新型の登場はレガシィ20周年記念でもあるそうですが、
トヨタの中のスバルとしてレガシィをどうして行くのかが、まだ見えていない気がしました。
生粋のレガシィラバーズなら、その歴史を共有する事も悦びかもしれませんが、
一般人がデ・ニーロの様に所有する喜びに浸れるのかというと、
先代から退化してしまった気がするのは、そこかもしれません。
今時排気量を拡大してしまって、イノベーティブからは逆行してる面もあるし。。

またつまらぬものを・・・(嘘です)

車は走らせてみないと実際の所は分からないので、
そういう意味では気付かなかった素晴らしい点もあるのかもしれないですが、
見て座ってみた限りでは、作り手の事情が色濃く見えたのと、
徒者ではないのは見れば分かると思える程の説得力も無かった気がしました。
ともに名の知れた車ではありますが、立ち居値が今ひとつ明確ではないので
買う方も自分はこれを買っていいものなのか、迷うでしょうね。
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