On the Corner

めぐりあいつむぎつづれおる日々を生きていく中で感じたことを

イリアス-2

2010-10-04 00:10:05 | Uchino Masaaki


9/23(木)東京公演、千秋楽。

祝日ながらたまに出勤日設定になる弊社、この日が出勤日だってことを
すっかり忘れてチケットをとっていたのでした。
←休日カレンダー作ってるの自分の部署なのに。

慌ててお休みにしてもらったものの、ややシルバーなこの週、前倒しで
色々動いても、追加で新しく動いている案件やこの日でないとできない
ミーティングもあり…

朝通常通り出勤し、「休みだから!見えてないから!」と念を押しつつも
朝会では「じゃあ…いないけどmihoさんから」とスケジュールも求められ
11時前に抜けさせてもらい、12時から3時間半観劇。
16時過ぎにまた会社に戻り、退勤したのが22時を過ぎていたので
結局出勤扱いとさせていただきました。めんどうでごめんなさい。

そんなドタバタで出かけたので、睡魔に襲われた瞬間があったのだけど
はじめのころに観たよりも、舞台全体がぎゅっと締まったように思いました。

味方されることのない報道のなか、影響がないといえば嘘なのかもしれないけど
どんなにつらいことがあってもおなかがすくように、そこに役があるから演じ切る。
プロだな…と思った。うっちーに役があってよかった。

私の中で特筆すべきは、馬の目!
なんだかもう、まなざしだけで!人を超えた表現に感服。

パトロクロスを惨殺したヘクトルが感じる、誰かの視線。
それは神の馬がじっと自分を見つめているのだと気づく。

それまで、別の場所にいる設定のアキレウスとして背景のように座っていたうっちー、
おもむろに立ち上がり、じっとヘクトルを背後から見つめる。…ここから馬。

それがとにかく素晴らしかった。
人間にはない、永遠の命をもつ神馬。その存在のおごそかさ、静謐さ。

首の角度、物憂げな表情、言葉のない動物だからこそのすべてをありのままに見る目。

はあぁ、まさか馬でこんなに感心するとは!というくらいに、息を呑むほど
冴え渡った秀逸な表情だった。

そのすぐあと、アキレウスとして動き始めたときには、その顔を覆っていたものは
まったくなくって。

いいものを観た。

カーテンコールは5回ほど?
初回からすぐにスタンディングオベーションになっていたけど、
いいものを観た思いはあるけど、なんだか私は立ち上がれなくて。

前方席にいたこともあるんだけど、一瞬でも眠りに落ちていたくせに
スタンディングするのもなぁ、みたいな感じだっただけですけれども

ラスト1回は、新潟・兵庫と続く旅公演の無事を祈って、スタオベで見送りました。


今日が、兵庫での大千秋楽。
無事大役を務め終えて、もう次に向けて動き出す…ようであってほしい。
まだまだ内野の役者魂、多くの人に観てもらわなきゃ。


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