エテポンゲの独り言

残したい瑣末な話し

愛の流刑地

2005年12月20日 | 男女もの

 年配の方と話してるとよく聞く言葉「年をとると日が過ぎるのが早い」。最近はすっかり実感してます。

 子供の頃の一年は随分とボリュームがあった気がします。それが最近の一年なんてなんて薄っぺらな印象でしょう。しかしこの感覚はなにも私だけのものじゃないようです。お付き合いしてる殆どの方が賛同してくれます。この不思議な感覚をちょっとだけ考えてみます。

 「オールナイト」「徹夜」の違いが分かりますか?若い人たちの使い分けですが、前者は楽しく遊んでる時で後者は仕事などの義務的な感じですね。私等の頃は「徹夜」は遊びでも使える言葉でしたが今は違うようですね。ともかくその違いが時の速さにも差が現れてきています。

 面白くも無い講義を受けてる時の長い時間と、食べてしまいたいほど愛してる異性と二人きりで過ごす時間はどうでしょう?後で時計を見れば同じ時間なのに本当に驚きます。本質的にはこの心理状態の違いなんでしょうけど。愛する人と過ごす時はあまりにも早いのが実感です。(はるか昔の経験談です)

 話を現在に戻します。もし家族が病気や怪我で入院でもしていたらその一日は大変長く感じるでしょう。色々なことが頭に浮かび辛い気持ちを抱えながら暮らさざるをえません。そんな月日は嫌でも長く感じますね。

 心に負担の少ない日々を送ってる時はとりとめもな無く時間が過ぎてゆきます。それは案外に幸せなのかもしれません。子供の頃は些細な事柄が新鮮で驚きの対象です。今から思えば一日一日が重かったように感じます。

 会社勤めをしていた頃は忙しい時期ほど一週間が長かった憶えがあります。そんな時母親に言われた言葉を思い出しました。「充実してる時は一日は短く、一週間は長い」です。つまり「やらなければならない事が多すぎて一日では短すぎ、後で振り返ると七日間でした事があまりに多く感じる」そんな感覚でしょうか。

 こんな生活時間がベストかなと以前は思っていました。しかし最近は振り返った一年が早い事に安堵する気持ちがあります。大きな変化は良い事より凶事の方が確率が高そうだから。人生が守りに入ったとかではありません。おそらくは肉体的な衰えが一番の原因と思います。そんな年齢になってしまったんですね。

 けれども今に至っても、恋人と過ごす時の速さを実感してみたい気持ちは楽しみたいですね。「愛ルケ」もいいかなと思っています・・・