エテポンゲの独り言

残したい瑣末な話し

老いの坂を前に

2005年12月07日 | 男女もの

 一年に一回、同じ時期に定期的にお伺いする家庭があります。多くは年配の方たちです。この一年は思いのほか大きいものがあります。小さな子供なら目を見張る成長に驚くでしょうが下り坂の場合は目を覆うことが多々あります。

 奥さんが手に包帯を巻いて顔も痣を作ってたんで「ころんだんですか?」と聞くと暗い顔で首を振り「亭主にやられた」。一年前は近所の世話や他人の面倒を積極的に見ていたご主人は軽い脳卒中で半身が不自由でした。なかなか進取の方でワープロなんかにも取り組んで積極的な老後を楽しんでいました。それが暗転したんです。

 他人よりなんでも上手に出来た人だったんでしょう。病が原因にせよ自分の思いと現実のギャップに歯がゆくてつい奥さんに矛先が向いてしまったと思われます。今年も状態は変わっていませんでした。ただ救いは奥さんも亭主の扱いに慣れてきたようでした。危ない時は逃げてるみたいでした。悲しいけどDVの現実です。

 先月、韓流映画「消しゴム?を見ました。恋人がアルツハイマー病に冒されていく若者の苦悩をモチーフにした恋物語です。ラストはともかくこんなものをよくもラブストーリーに仕立て上げたもんだと感心しました。観賞後はつい自分達夫婦にかぶせて考えました。勿論ラブストーリーじゃないですよ。ボケた老夫婦のシチュエイションとして。

 話は戻ります、一年前にはいた奥さんが今年はいなかった家庭もありました。やはり急にボケてきて入院したそうです。原因は旦那の定年退職です。今までいなかったのに毎日顔をつき合わせて些細なことを注意されてはストレスたまります。たぶん・・・

 前回の犬の件で私があっさりと引き下がったのも実はこれなんです。家内に過度の負担をかけてボケてもらっては困るからです。私たち二人とも随分可能性が高いのでなるべくそのきっかけ因子は取り除きたいんです。

 当ブログを愛読いただいてる方は良くお分かりと思います。私は老後の私たち夫婦の適正な関係に些かの不安を抱いています。今後数年間は私の最重要課題と承知しています。とりあえず頑張ります・・・


嫌われる年寄り

2005年12月07日 | 妄想

 高齢者の医療費の負担増が決まりました。老人には住みにくい国になってきました。ほんの十年前までは世界でも有数の高齢者優遇だったのにその変わりようには驚きです。裕福な老人はともかく、国家予算を圧迫し国の将来を危うくさせる張本人のごとく扱われています。この分だと貧乏な年寄は強制収容所行きの法案がいずれ提出されそうです。

低所得の高齢者に練炭を支給 厚労省これは嘘ニュースです

 厚生労働省は本格的な冬の到来を前に、低所得の高齢者世帯に練炭と七輪を無料で支給することを決めた。早ければ今月中旬にも、北海道を皮切りに支給を開始する。

 今回支給の対象になるのは60歳以上の高齢者だけで構成されている全国約500万世帯。練炭を利用した暖房を普及させることで、二酸化炭素の排出削減と、光熱費の補助という「一石二鳥」を目指す。

 また、使い方を知らない高齢者のために、「七輪・練炭の使い方」マニュアルも添付して支給する。同マニュアルでは「サンマの焼きかた」の他、「暖かさが逃げないように窓と雨戸をしっかりと閉め、隙間風の入ってくる箇所はガムテープでしっかりと目張りしておきましょう」など、七輪による暖の取り方などをわかりやすく解説している。

 厚労省社会福祉課の担当者は「最初は批判があるかもしれないが、いずれ国民に理解される日が来ると思う」と語った。

                                (虚構新聞より)