エテポンゲの独り言

残したい瑣末な話し

裸になる 難しいね

2005年12月08日 | その他

 タイトルと画像からするとかなりエロっぽい記事を想像しますがさにあらず。当ブログは健全を専らとしていますからご期待はハズレです。

 知り合いに県庁のエライサンまでして退職した方がいます。地方では県の職員はなかなかのもんです。我々のような一般人には分かりにくいんですが、許認可が必要な仕事をしている人からすると市町村の上の組織ですから頭が上がりません。寄って来る人は皆平身低頭です。そんな立場にいれば勘違いはするかもね。

 そんな人が退職すると大変です。今まで周りの人間を睥睨していた癖は直りません。本来は自分が頭を下げてお願いする立場になっても出来ません。近くに居る者が助言しても理解できないのかしたくないのか他人には頭を下げられません。たったそれだけの事で事態が悪化してしまう事もあるんです。

 多くの男は会社勤めをして60才で定年を迎えます。役職もそれなりになり社内や出入りの業者からは本当にそれなりの扱いをしてもらえます。まあ当然のことなんですがそんな人が定年退職して以前の肩書きを無くしたときが難しいんです。利口な人なら肩書きと本来の自分との違いを公平に認識していますから問題にはなりません。

 しかしこれを引きずってリタイアする男が現実には多くいます。周りは苦労します。前回のブログにも書きましたがそれが原因で奥さんの病気が始まったり、果ては離婚になってしまいます。

 かつての肩書きを脱ぐことができないんですね。生活してると色んな肩書きがくっついてきます。そんな厄介な鎧を脱ぐと素の自分自身が見えてきます。傍目に見ると簡単なことのように思えますがそれを頼りに何十年生きてきた男からすると結構難しいんです。その鎧が自分の全てであるように思ってしまいます。勿論大きな勘違いなんですが。

 この鎧を案外とあっさり脱いでしまう方もいます。そんな人は間違いなく魅力的な人たちです。共通するのは他人の話を偏見なく素直に聞けることです。話す方も心安く応じられるので思いのたけを話せるんです。人間関係の基本を知ってるから出来る事と思います。

 書きながら思うのはやはり男性より女性の方が裸になれるようです。私の知る限り女性には以前の肩書きに拘る人は少ないようです。まあ勿論まだ日本の現状では女性の管理職は少ないせいもあります。しかしこれに関しては女性よりも男性にこそ脱いで裸になって欲しいと思ってます。