Blender グラスの中でプカプカと揺れるアニメーション
7月11日にこのブログで「Blender ビンの中に帆船を浮かべた」という記事を載せた。今回の作品はそれと似ている。今日はビン(ボトル)ではなく、ガラスのビン(金魚鉢のような)に水を入れて、浮き輪とモンキー(スザンヌ君)を浮かべユラユラと揺れるアニメーションを作った。
今回はCyclesで250フレームのものをレンダリングした。7時間以上もかかった。動画は10分であった。結果を見て気が付いた。今回、中の水と外のグラスの距離が近すぎたのでアニメーションにしたとき、揺れる水が少しではあるが、ビンの外にはみ出しているところがあった。最初から作り直すには時間がかかりすぎる。そこで今回は動画編集ソフトで、水がはみ出た部分はカットして編集しなおした。
Blender画面で見ているときは、そこまでは見えなかったのである。次回からこの手の作品を作るときは気を付けようと反省をした。
制作過程
最初はビンの中の水の作成である。水になるものはUV球で作る。表面の波部分は平面から作った。平面にモディファイアの物理演算から「海洋」を使う。ここでいくつか設定をし、「時間」の項目でアニメーションを付けていった。今回は1フレームから250フレームにした。ここまでの段階では波に球が浮かんでいる状態である。次に球にシュリングラップをかけて、ラップ方法を「プロジェクト」にするなど、ここでもいくつか設定をした。すると球体の上半分が無くなって、波のアニメーションと球体が融合した。
大きな波のオブジェクト(平面からつくったもの)は不要なので非表示にした。
するとこんな形があらわれた。
次は波に浮かぶオブジェクトの作成である。今回は浮き輪のつもりでトーラスを入れた。
この浮き輪の中に平面を追加して、サブディビジョンサーフェスのシンプルでビューポートとレンダーを3にした。すぐ適用をかける。ここからが少しややこしい。波が動くと同時に浮き輪も波に同期して動くようにしなければならない。詳しくは参考にした3DにゃんさんのYouTubeを見てほしい。
浮き輪の中に小さくして入れた平面と波も同期させる。シュリングラップを使う。こうすると、再生したときに波打つ具合がよくなった。
次は色付けである。水の部分はIOR(屈折率)を1.333、粗さ0、伝播1。私はこの時点で緑色をつけた。
光源利用のため、ここでHDRI画像を入れた。
レンダープロパティの「フイルム」で透過にすると、オブジェクト以外は消せれることを知ったよ。ただし、光源としての利用はできているので心配はいらないようである。
次はガラス瓶を作る。これは簡単だ。球体の上部分を削除しただけだ。ガラス瓶にはグラスBSDFを使って透明感を出した。水部分とガラス瓶を大きさを合わせる。
この合わせ方が大事だ。最初に作ったときはビンを大きくしたので水との距離が開いたと思った。
そこでアニメーションレンダリングをする前に瓶を水とギリギリの大きさにした。中の水の色も変えた。そして浮き輪にスザンヌもつけて、波と一体に動くようにまた設定をし直した。
ほら、ガラス瓶と水の位置関係はこうなった。見た目にはよいと思った。最初に書いたように、これでアニメーションレンダリングをしたら、中の水が動いているので、アニメーション途中で瓶から少しではあったが水がはみ出してしまったのである。
アニメーションをした結果を見なければ気が付かなかったよ。上の写真の緑色の水ぐらいに、ビンとの距離を開けておいた方がよかったと思った。経験してわかったことである。
さあ、苦労した動画が出来上がりました。切り貼りしたので途中でガクッと動くところもありますが・・・ご覧ください。
Blender グラスの中でプカプカと揺れるアニメーション