25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

チョ・グクの問題

2019年09月09日 | 社会・経済・政治
 日本は常にロシアの南下を恐れ、朝鮮半島を防御ラインとし、さらに満州までも防御地域とした。日露戦争ではなんとか勝ったが、次の第二次世界大戦では隙をつくかのように、ロシアが参戦し、満州に攻め込んで来た。というより略奪しに来た。シベリアの収容所に兵士を労働者として運び込んだ。

 戦争をするからこういうことになるのである。戦後、勇ましく主戦論を唱えた人々はどうしているのだろうか。「いいや、あれは間違っていなかった」「しかたなかった」と考える人。「自分はどうかしてた」と反省して考える人。戦争に行かされた人、行かなかった人、軍人でも戦った人、戦わなかった人、事務をしていた人、それぞれの環境によって違うのだろう。病気、栄養失調、マインドコントロールによる自殺。310万人の犠牲者。

 これから日本の防衛ラインはどうなっていくのだろう。ぼくはこれを心配しないが、ナショナリズムの強い人は心配することだろう。竹島や尖閣はナショナリズムを煽る問題だから小競り合いが起こるとも限らない。

 それにしてもチョ・グクという人物。オロオロ、汗ふきふきせず、態度は悠然としている。とても自分の権力を利用したことやっているようには見えない。映画俳優のようである。文政権の20年左派政権継続構想の大事な担い手である。文政権にとっては痛手だろう。20年構想が実現したら、韓国の左派政権はアメリカとどうするのだろう。アメリカから離れていけば、北朝鮮、ロシア、中国が西、北に広がることになる。やはり竹島、尖閣が防衛ラインとなるのだろうか。台湾はいずれ中国に吸収される。台湾が中国に攻められたらアメリカが出るだろうか。日本は集団的自衛権を発動するだろうか。
 このようなことまで考えさせられるのがチョ・グクである。

 中国とアメリカの関税戦争。どっちが持ちこたえるだろう。この経済貿易戦争で、中国は世界の低廉な工場の時代を終えることにはなるだろう、とぼくは思う。中国はこれから自国製品を品質のよいものにして、技術の先端を走ることに強化するだろう。
 トランプ大統領が出てきてからというもの、世界は一気に不安定化したように感じる。

 さて、時代は変わっても変わらないのは生物としての人間である。子供の一人が指でVのサインをすれば、他の子供も瞬く間に同じことをする。幼児が蛸の絵を描けば、次から次へと同じ蛸の絵を描く。韓国憎しと一人が煽れば、必ず幼児、子供のように感染される者が出てくる。こういうことは変わらない。人間は知性がなければ幼児性のまま行ってしまうのだ。