2017/9/8
・一人芝居五作品。多い。
・ただ、それぞれ見せ場はあったので、集中力をキープできた。
・個人的には、吉田諒希『わたしというこ、或いは』が好きで、「勢い」や「笑い」に頼りがちな一人芝居のカウンターとして、振り切っていたと思う。
・暗めの照明のなか、大仰で哲学的な内容を淡々と語りながら、案外多様な日常的な作業をこなしていく。
・見せ方と内容の対比が面白く、解釈のしがいもありそう。再演にも耐えうる作品だったと思う。
・福沢諭吉の引用でいいんだろか。
・ミートソースとの絡め方もいい。
・対照的に、遠藤洋平『カンガンデストラクション』は勢い芸が一周回って祝祭感が出ていた。
・きんたまの連呼にごまかされそうになるけど、詩的で芸術性の強い作品。
・ただ、前に見た一人芝居でもきんたまを連呼していたので、単にきんたまが好きなだけかもしれない。
・その後の場転の仕方がきれい。ペンライトで拾い忘れがないか確認するところも含めて。
・寺地ユイ『にせんねん女子高生』では、自らの恋の顛末と両親のSF感の高い秘密が等価に語られる。
・『千年女優』感があるけど、内容はあんまり関係ない。
・一人でやるからこそ、あえて壮大な方向に展開させていたくのは、むずかしいことだけど正攻法ではある。
・野村大『しましまおじさんはよこしまである』は、誰が見ても楽しめる平和なコメディ。
・久しぶりの舞台だと思うけど、タメが効いていたのか、過去の作品群と比べても完成度が高かった。
・始まって舞台が明るくなると、野村さんが座っている。その佇まいだけで「この時間は安心して見ていいんだ」と思えるのがすごい。いい意味で堅気感がない。
・締めの切れ味もさすが。
・サイトータツミチ『よふけのビート』は、残業続きの会社員が家に帰りたくなくなったり、帰りたくなったりする話。
・欝展開になりそうなところ、なぜかマイケルジャクソンを組み合わせることで不条理劇にまとめている。鉄製の罠も不条理そのもの。
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