2017/4/25
無機物の心がわかる女とその女友達、つきまとう男の三角関係から始まる話。
サンドペーパーの上を這いずり回るようなフックだらけの会話で埋め尽くされている。
三人の登場人物が三様に狂っていて、奇跡的に拮抗している。
そして、そのまま終演まで走りきっている。すごいバランス感覚。
演出効果もさりげなく手間をかけていて、シンプルながら最大限の効果を生んでいる。
素直に笑えるし、不条理展開もすんなり受け止められる。
役者さんの演技が役者然としていないところも、かえって生々しくて効果的。
こういう会話や演出の構成はなにか元ネタみたいなものはあるんだろうか。
作品が表現しているものというよりも表現の仕方そのものに価値のある作品だった。
何度も見れば、表現しているものにも踏み込めるのかもしれない。
================メモ===============
公演時期:2017/02/26
脚本/演出:西岳
ひかり:阿部百衣子
れんこ:櫻井碧夏
そうた:芳野広太郎
第2回全国学生演劇祭 Bブロック上演作品
東京学生演劇祭 推薦:シラカン(多摩美術大学)
◇大賞、観客賞、審査員賞 受賞作品
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