2023/10/14
カモメのジョナサンが飛行速度を追求していくうちに、時空を超越した存在になる話。
名作古典という先入観もあり、ツバメ=愛人みたいなニュアンスで、ジョナサンのことを人間だと思っていた。
速さを追求する彼は、群れを追放されてからも、どんどん成長していく。
やがてチャンという師匠に出会って、最終的には瞬間移動まで身に着ける。なんだこれ。
師匠の名前からして(欧米人が想像する)東洋思想のようなものの影響が入っているような気がする。
やがて彼は弟子をとるようになり、ただのスピード狂から師匠的な役割を担うようになる。
『トップガン マーベリック』みたいな話だった。
そして、かつてチャン師匠がそうしたように、彼は光とともに消滅していく。正直、変な話だと思った。
巻末に訳者の五木寛之の解説がある。
どうして本作が1970年代のアメリカで流行ったのかを、訳者なのにやや批判的に考察していて、あわせて楽しむことができた。
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