みなさん、こんばんは。
さて、今日は社会福祉法人の計算書類の一つである資金収支計算書について、ご説明します。
前回、資金収支計算書というのは、資金の増減を伴う収入と支出の内容を明らかにするものだというご説明をしましたが、ポイントになるのは、ここでいう資金の範囲です。
社会福祉法人の資金収支計算書における資金とは、現金や預金だけを指すのではなく、流動資産と流動負債を含んだ「支払資金」という概念が用いられています。
流動資産には、現金や預金のほか、運営費や補助金で未清算のものについての未収入金などが該当します。
そして流動負債には、借入期間が1年以内の経常的な経費に係る短期運営資金借入金や、委託業者への給食費などの経費で、まだ支払っていない場合の未払金などが該当します。
流動資産-流動負債=支払資金残高となるため、流動資産の増加は支払資金の増加を伴う収入、流動負債の増加は支払資金の減少を伴う支出ということになります。
従って、運営費は未入金であっても、受け取りが確定し、未収入金を計上した時点で、資金収支計算書において収入として計上します。
一方、この未収入金に対して実際に入金があった時は、資金収支計算書には表示されず、短期運営資金借入金の借入れや返済を行なった場合も同様です。
これは、流動資産間の異動や、流動資産と流動負債の同額の増減であって、いずれの取引も支払資金残高の増減を伴うものではないためだといえます。
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