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お前を学校に行かせなければ

2005年05月28日 22時55分21秒 | 不登校
今日のエントリーは映画「活きる」の紹介です。

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 この映画の中に、文化大革命期の描写があります。戦争が終わり、共産党の支配が始まってからというもの、各家の鉄は、鍋釜まで共同のために提供させられます。また町の共同食堂での食事がはじまります。各自治組織の長が国の威信を乱用して専横をふるうようになりました。小さな子どもも含めて新しい区長の出迎えに総動員されます。
この映画の主人公福貴の子・有慶もです。母親・家珍は、「子どもには睡眠が必要よ」といいます。かたや、父親は強引に子どもを起こしおんぶして学校につれてゆきます。
そのとき、コッソリ寝ているところを車に轢かれて亡くなってしまいました。(しかも新しい区長は父親の戦友だった、という演出つきです。)父親は死に顔を見れるが、周囲の人々は母親にはわが子の死に顔を見せまいと、子の遺体と母をひきはなしてしまいます。

子どものお墓の前で母親は半供覧となって、「学校に行かせなければよかった」としみじみと墓のなかのわが子に向かって語りかけるのです。「母さんが悪かった。」「あの時父さんを止めてさえいれば」「お前を連れて行かせなければよかった」「母さんを許して」「父さんを止めなかった」「お前を無理に学校に」「ごめんね有慶」

父も姉も泣いています。姉・鳳霞は、弟をひき殺したジ=プの窓ガラスを割ろうとして止められます。

そのほか、伝統的な影絵芝居も「旧社会のものは反動的」という思想統制のもと取り締まられ、人形を焼くシーンがあります。