去る10月15日、河原町を歩いていると、教育基本法改悪に反対している一群のデモ隊を発見した。
別のことの取材のために河原町に出かけたのだが、そちらのほうは手早くすませて
教育基本法反対のデモ隊に合流した。とても大切な問題であり、もう共産党がやっていようとどこが主催だろうと加わるべきだと思ったからだ。
以前平和運動をやっていたころに知り合った顔も何人もいた。旗やのぼりを見ると、YWCA、在日系の組織、心の教育に反対する市民団体、社民党系の団体など、多種多様な人々の集まりのようだった。
一隊の後列にサウンドデモ風の20代くらいの人たちの集まりもあった。楽しそうに踊っている。盆踊りともパラパラとも別の、もっと原初的なふりつけだ。ええじゃないかの現代版と考えてもいいだろうか。
労働組合のアクテイヴィストと偶然出会って談笑。しかし彼があとあと、面子を気にする人がいることを理由にブログの表現に圧力をかけるセリフを言ってくるとは思わなかった。
それはさておき。
デモは京都市役所前でおしまい。その後、主催者が参加者に連絡をしていた。
三条の庶民的な居酒屋で飲み会をやるという。ブロガーとして取材に入るチェンスと思い、サイフの中には2千円程度しかなかったし、胃も痛めていたのにムリヤリ参加。
知り合いのアクテイヴィストから話をうかがうと、この集会は大内 裕和さんという大学教員兼アクテイヴィストを講師に招いてお話をうかがい、その後デモに移ったそうだ。
大内さんの話の内容は、月刊誌『世界』11月号に彼自身が書いているのでそちらを参照とのこと。
大内さんはこの運動の呼びかけ人であり、ふだんは愛媛県にある松山大学に勤務していらっしゃる。
いただいた資料を見ると、「教育基本法『改正』を問うーー愛国心・格差社会・憲法」とある。
労働組合・市民団体など30の団体が協力してやっているそうだ。政党関係者もいればそうでない団体もいる。
飲み会では3つのテーブルにいろんな世代や職業の人たちが席についていた。オープンな雰囲気の中、にぎやかに盛り上がっていた。
今度はデモの参加者に話をうかがった。
20代の男性は、「デモはよかった。時間もたっぷり予定を超えてとっていたし、警察もうるさくなかった。やりたい放題だった」と言った。
40代の実行委員の女性は、「今日の集会は成功だったと思いますか?」との問いに、「もっといろんな人が来てくれたらよかった。集会参加者は160人だったが、本当はもっとたくさん300人くらい来てほしかった」と語った。
20代の男性は、在日の団体や沖縄の辺野古の基地の問題に数年間とりくんできた。それで今日の教育基本法改悪反対の集会に参加したと言っていた。集会の成否を問う質問には、「よかった。成功だと思う。お互いにいろんな団体・人が支えあって、信頼関係を築いてやってゆくのがよかった。」と答えた。彼は実行委員会には入っていなかったものの、他の団体に協力を要請するなどメッセンジャーの役割をはたした。側面支援組とでも言おうか。
その後、近くのコーヒーショップで2時会が開かれた。夜の10時すぎまで教育基本法改正、その背景にあるもの、格差や憲法についても意見や情報が交わされた。
さらにその後も、ニートハウスというところでお泊り会をやるという。
わたしはベタベタしたつきあいは苦手なので、遠慮させてもらった。
いろいろな人たちが立場を超えて協力する、どこかの宗教団体・政治団体に操られることのないいまどきの社会運動の見本のようなデモだったと思った。
関連URL
心の教育はいらない市民会議HPより。10月15日の集会をごらんください。頻繁に全国のいたるところでイベントが開催されています。普段はまったくつきあいがないか、むしろ相性のよくない団体でも大同一致で連帯しています。すばらしいことです。
http://www.kyokiren.net/_event/area#kansai
PS ある労働組合アクテイヴィストは、どことどこの団体が仲がいいとか悪いといった情報は、運動の成否よりも面子を優先する人もいるからブログには書くなと圧力をかけてきた。しかしブロガーとしてそれに折れるわけにはいかない。
湾岸戦争にひとり反対票を投じたアメリカの国会議員のことをわたしは尊敬している。
こういうことがあるからわたしは労働組合には入らない。大方の若い世代もそうだろう。
閉鎖的な秘密主義が陰険ないじめ・いやがらせを生む。組合や市民団体のなかの民主主義だって大切だ。権威筋が宣伝をするだけで情報公開や言論の自由がないのは民主主義ではなく権威主義だ。そういった脅しともとれる発言には面従腹背させてもらう。
明日死んでも構わない。誤解をおそれずに言うと、そういった覚悟でわたしはブログを作っている。不安・恐怖による圧力には屈さない。
そもそも、その2つの団体が反りが悪いのは有名な話だ。いまさら隠しても仕方がない。それにふだんは仲の悪い団体が、このたいへんな情勢のなか一致協力しているということは何も悪い話ではなく、むしろ判断の賢明さを示す名誉である。それを隠蔽・検閲することはわたしにはできない。
こうした、取材陣を自分たちのプロパガンダ下部組織扱いして、情報公開と自由な言論を封じるノーメンクラトゥーラもどきの官僚的統制には、これからも抵抗してゆきたい。
関連リンク
あんころブログ 教育基本法改正に反対する連絡会議
稲荷屋
京都市教職員組合
トラックバック用URL http://d.hatena.ne.jp/annntonio/20061017
カマヤンの虚業日記
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別のことの取材のために河原町に出かけたのだが、そちらのほうは手早くすませて
教育基本法反対のデモ隊に合流した。とても大切な問題であり、もう共産党がやっていようとどこが主催だろうと加わるべきだと思ったからだ。
以前平和運動をやっていたころに知り合った顔も何人もいた。旗やのぼりを見ると、YWCA、在日系の組織、心の教育に反対する市民団体、社民党系の団体など、多種多様な人々の集まりのようだった。
一隊の後列にサウンドデモ風の20代くらいの人たちの集まりもあった。楽しそうに踊っている。盆踊りともパラパラとも別の、もっと原初的なふりつけだ。ええじゃないかの現代版と考えてもいいだろうか。
労働組合のアクテイヴィストと偶然出会って談笑。しかし彼があとあと、面子を気にする人がいることを理由にブログの表現に圧力をかけるセリフを言ってくるとは思わなかった。
それはさておき。
デモは京都市役所前でおしまい。その後、主催者が参加者に連絡をしていた。
三条の庶民的な居酒屋で飲み会をやるという。ブロガーとして取材に入るチェンスと思い、サイフの中には2千円程度しかなかったし、胃も痛めていたのにムリヤリ参加。
知り合いのアクテイヴィストから話をうかがうと、この集会は大内 裕和さんという大学教員兼アクテイヴィストを講師に招いてお話をうかがい、その後デモに移ったそうだ。
大内さんの話の内容は、月刊誌『世界』11月号に彼自身が書いているのでそちらを参照とのこと。
大内さんはこの運動の呼びかけ人であり、ふだんは愛媛県にある松山大学に勤務していらっしゃる。
いただいた資料を見ると、「教育基本法『改正』を問うーー愛国心・格差社会・憲法」とある。
労働組合・市民団体など30の団体が協力してやっているそうだ。政党関係者もいればそうでない団体もいる。
飲み会では3つのテーブルにいろんな世代や職業の人たちが席についていた。オープンな雰囲気の中、にぎやかに盛り上がっていた。
今度はデモの参加者に話をうかがった。
20代の男性は、「デモはよかった。時間もたっぷり予定を超えてとっていたし、警察もうるさくなかった。やりたい放題だった」と言った。
40代の実行委員の女性は、「今日の集会は成功だったと思いますか?」との問いに、「もっといろんな人が来てくれたらよかった。集会参加者は160人だったが、本当はもっとたくさん300人くらい来てほしかった」と語った。
20代の男性は、在日の団体や沖縄の辺野古の基地の問題に数年間とりくんできた。それで今日の教育基本法改悪反対の集会に参加したと言っていた。集会の成否を問う質問には、「よかった。成功だと思う。お互いにいろんな団体・人が支えあって、信頼関係を築いてやってゆくのがよかった。」と答えた。彼は実行委員会には入っていなかったものの、他の団体に協力を要請するなどメッセンジャーの役割をはたした。側面支援組とでも言おうか。
その後、近くのコーヒーショップで2時会が開かれた。夜の10時すぎまで教育基本法改正、その背景にあるもの、格差や憲法についても意見や情報が交わされた。
さらにその後も、ニートハウスというところでお泊り会をやるという。
わたしはベタベタしたつきあいは苦手なので、遠慮させてもらった。
いろいろな人たちが立場を超えて協力する、どこかの宗教団体・政治団体に操られることのないいまどきの社会運動の見本のようなデモだったと思った。
関連URL
心の教育はいらない市民会議HPより。10月15日の集会をごらんください。頻繁に全国のいたるところでイベントが開催されています。普段はまったくつきあいがないか、むしろ相性のよくない団体でも大同一致で連帯しています。すばらしいことです。
http://www.kyokiren.net/_event/area#kansai
PS ある労働組合アクテイヴィストは、どことどこの団体が仲がいいとか悪いといった情報は、運動の成否よりも面子を優先する人もいるからブログには書くなと圧力をかけてきた。しかしブロガーとしてそれに折れるわけにはいかない。
湾岸戦争にひとり反対票を投じたアメリカの国会議員のことをわたしは尊敬している。
こういうことがあるからわたしは労働組合には入らない。大方の若い世代もそうだろう。
閉鎖的な秘密主義が陰険ないじめ・いやがらせを生む。組合や市民団体のなかの民主主義だって大切だ。権威筋が宣伝をするだけで情報公開や言論の自由がないのは民主主義ではなく権威主義だ。そういった脅しともとれる発言には面従腹背させてもらう。
明日死んでも構わない。誤解をおそれずに言うと、そういった覚悟でわたしはブログを作っている。不安・恐怖による圧力には屈さない。
そもそも、その2つの団体が反りが悪いのは有名な話だ。いまさら隠しても仕方がない。それにふだんは仲の悪い団体が、このたいへんな情勢のなか一致協力しているということは何も悪い話ではなく、むしろ判断の賢明さを示す名誉である。それを隠蔽・検閲することはわたしにはできない。
こうした、取材陣を自分たちのプロパガンダ下部組織扱いして、情報公開と自由な言論を封じるノーメンクラトゥーラもどきの官僚的統制には、これからも抵抗してゆきたい。
関連リンク
あんころブログ 教育基本法改正に反対する連絡会議
稲荷屋
京都市教職員組合
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