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日本人拉致被害者の一人、曽我ひとみさんのご主人ジェンキンスさんの本である。
読んでみたかったのだが、文庫本になっていたので購入。
報道だけでは知り得なかった事実が書いてあった。
本物のノンフィクションと呼べるのはこういう本なのだろう。
軍から脱走し、北朝鮮に逃げ込んだジェンキンスさん。
その時はまさか北朝鮮が「あんな国」だとは思ってもいなかったらしい。
当時北朝鮮はバリバリの社会主義。
アメリカ人のジェンキンスさんにとって「ありえね~~」的な事が日常なのである。
彼も「自己批判」をやらされたそうだ。つか、映画でしか観たことがないよ。自己批判。
北朝鮮側に顔色を伺いながら従順に生活していたのかな?と思っていたが、結構不良外国人だったそうで(笑)。
監視員の目を盗みながら結構悪い事をしていたそうで。
もうお茶目なんだからジェンキンスさん。
2人の娘さんにも「この国(北朝鮮)は間違っている」と教えていたそうだ。
ジェンキンスさん一家が日本に来日するまでの経緯も書いてあり、「知らなかった事」が多かった。
曽我ひとみさんが一人で日本に帰国し、北朝鮮に帰らないことを宣言。
その後、日本のテレビがジェンキンスさんにインタビューした事があるが覚えているだろうか?
ジェンキンスさんは「なぜひとみを北朝鮮に帰さない!」とブチ切れていて、「ああ。北朝鮮に言わさられているんだろうな」と思っていたが、
ガチでキレていたらしい。
一人になったジェンキンスさん寂しくて
酒浸り
北朝鮮を脱出したのは、それが一番の目的ではなく、とにかく家族一緒に暮らしたかったのだろう。
家族って大事だなぁと感じた実話だった。
2~3日で彼の人生を読了し、軽い気持ちで感想を書いてしまったのだが、本人は1冊の本だけでは語り尽くせない辛さがあったのだろう。
ごめんなさい。ジェンキンスさん。
今では佐渡でのんびり暮らしているそうだ。
他の拉致被害に遭われた方々も早く帰国できる事を祈りたい。
評価5★★★★★(5段階)