凧師のひとり言

江戸角凧に魅せられて40数年。東京生まれ!江戸っ子? 実は三代続いていないので「東京っ子」かな? 千葉県九十九里に在住。

大正時代に作られた大凧の復元1

2015年01月30日 | 凧の制作

2014年10月

大正時代に制作された凧を復元したいと言う話を聞いた。

当時のモノクロ写真と凧の骨が残っているらしい・・・

と言う事で、早速見に行った。

場所は 千葉県柏市の 『旧吉田家住宅歴史公園』。

吉田家は代々名主の役を務める大型農家で、

広い敷地に建つ150年程前の建造物は歴史を感じさせる素晴らしい日本家屋で、

平成22年には国重要文化財に指定されたそうだ。

 

 

 

 

扉の開いている倉庫の中に竹の枠が見える。

どうやら これが凧の骨なのだろう・・・

早速見せていただいた。

埃まみれで、ところどころ 凧の和紙が残っている。

大きさは 縦六尺 × 横三尺六寸

巻き骨してある。

縦骨 横骨 筋かい骨 から 作られている・・・

縦横の比率は江戸角凧と同じだが・・・

違っているのは両サイドにも縦骨が在る事。

横骨の本数が違う・・・

そのせいで・・・筋かい骨が縦骨と横骨の交点を通っていない・・・・

穴をあけて 麻糸で固定してある・・・

揚げていて、落したのか・・・骨が折れたらしく・・・別の竹で補強して、

古文書か何かの和紙で修理たような後が見受けられる。

表の絵の色が残っている・・・

これが当時の写真だ。

もともとは モノクロ写真だそうだが、業者に依頼して

色を再現したのだそうだ。

中心の六角に「千代」の文字は ロゴだそうだ。

醤油屋さんだった。

市松模様の・・・当時としては、大変モダンな凧。

うなりも付いてる・・・。

糸目の数は30本。

両端に入っている骨の交点からも糸目がとってある。

普通はここからは糸目をとらないのだが・・・

最も・・・地方の凧には両端からとる事が無くはない・・・。

 

下は、大勢で、今揚げようとしている写真だ。

糸目の長さは、さほど長くは無い。

写真から察するところ・・・6m位かと思う・・・。

これは商標見本の版木だ。

プロの刷り師に刷ってもらったそうだ。

これが凧の中心に描いてある・・・。

 

この凧の復元を引き受ける事になった。

 

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