「最後の決闘裁判」(2021年米)
ジャン・ド・カルージュ 騎士(マット・デイモン)
ジャック・ル・グリ 従騎士。ジャンの友人(アダム・ドライバー)
マルグリット 貴族の娘。ジャンの妻(フリーガイのヒロイン)
ピエール伯 領主(ベン・アフレック)
ニコル ジャンの母
マリー マルグリットの友人
起:騎士ジャンは、妻マルグリットが友人ジャックに凌辱されたと知る。
承:ジャックはマルグリットを襲ったとして訴えられる。
転:マルグリットは凌辱され、ジャンとジャックが決闘する事に。
結:決闘し、ジャンがジャックを倒す。
[ジャンの視点]
1377年。長官の息子であるジャンは、従騎士として領主ピエールに忠誠を誓う。
1380年。ジャンは貴族の娘マルグリットを紹介され、彼女と結婚する。
マルグリットの土地が奪われ、ジャンはピエールに直訴するが却下される。
やがて長官である父が死に、ジャンは後を継ごうとするが、
ピエールに抗議した事で、彼を敵に回したと知らされる。
長官を継いだのは、友人ジャックだった。
1年後。祝宴に招かれたジャンは、ジャックと再会。
敵意がない事を示して和解する。
1386年。パリに行っていたジャンが帰還する。
留守中、母ニコルが召使を連れて外出し、
屋敷がマルグリットだけになった事があると知る。
その際、マルグリットは訪ねてきた男に襲われたと告白。
その男はジャックだったと言う。
怒ったジャンは報復を考えるが、ジャックと親しいピエールは審問をしないだろう。
そこで国王に直訴し、ジャックとの決闘を求める。
近年、決闘は行われていないが、法的には可能だ。
敗れれば虚偽の告発だったとされ、妻も悲惨な運命となるが、
マルグリットも覚悟の上だと言う。
ジャンは裁判でジャックを訴える。ジャックが否定すれば、決闘する事になるのだ。
[ジャックの視点]
ジャンは独断で戦闘に向かい、ピエールは命令に従わなかったと腹を立てる。
ピエールが地代の回収に手間取っていると知ると、ジャックが引き受ける。
ジャックは、ジャンがマルグリットと結婚すると知る。
ジャックは長官になる。
ジャンは裏切り者である貴族の娘と結婚し、土地の事で訴えたと印象が良くない。
その後、ジャックとジャンは和解。
ジャックはマルグリットを紹介されるが、彼女を気に入る。
戦闘から帰還したジャンは、騎士になったと言う。
ジャックは従騎士で、ピエールの施しを受けているだけだと批判する。
ある時、ジャックはジャンが不在の屋敷に押しかけ、マルグリットと対面。
ジャックはジャンを批判し、自分はマルグリットに人生を捧げていると告げる。
マルグリットは抵抗するが強姦。
ジャックは、この事は秘密にする方があなたの為だと告げて立ち去る。
ジャンは、ジャックが妻を凌辱したと触れ回る。
ジャックは、彼女の意思に反しておらず、強姦などではないとする。
裁判を取り仕切るのはピエールで、マルグリットの夢だった事にしようとする。
だが、ジャンは国王に直訴していた。
ジャックは、裁判で告訴の内容を否定。
国王は双方の言い分を聞き、2週間後に決闘するか否かと決めると告げる。
その間に逃走すれば、反逆として絞首刑にされるのだ。
[マルグリットの視点]
マルグリットはジャンと結婚。
跡継ぎを期待されるが、なかなか産まれない。
ジャンは息子が必要だと言って、マルグリットを失望させる。
ジャンはジャックと対立していたが和解。
マルグリットは、ジャンに和解は寛大だったと話す。
ジャンはパリへ行き、義母ニコルも出かけ、屋敷はマルグリットだけになる。
訪ねてきたジャックが侵入し、愛していると告げる。
マルグリットは追い返そうとするが、襲われてしまう。
帰還するジャンにマルグリットは、ジャックに強姦されたと明かす
怒ったジャンは、妻がジャックに恥辱を受けたと噂を広める。
法廷はピエールが握っている為、ジャンは国王への直訴を想定する。
ニコルは裁判を止める。
一族に恥をかかせ、息子を危険にする行為だと。
真実など重要ではないとし、自身も強姦されたと明かす。
ジャックを訴えて半年で、マルグリットは妊娠する。
強姦では受胎しないとされており、
裁判では、マルグリットが快楽を覚えたのではと指摘される。だが彼女は否定。
仮にジャックが決闘で敗れれば、
マルグリットも偽証したとされ、生きたまま焼かれるのだ。
だがマルグリットはすべて真実だと訴え、国王は決闘を認める。
ジャンは、ジャックの容貌をほめた事があるとのマルグリットの証言に腹を立てる。
マルグリットも、ジャンが自身の体面の為に、妻を危険にさらしたと批判。
虚栄に心を失った偽善者だと告げる。
1386年。マルグリットは息子を産むが、処刑されれば成長を見届けられない。
子供には、正しさよりもまず母親が必要だと話す。
ジャンとジャックは決闘。
激しい攻防で、両者は落馬して直接対決に。
ジャックはあくまで強姦などなかったと叫ぶ。
ならば地獄に墜ちろと、ジャンはジャックを倒す。
人々の喝采を受け、ジャンとマルグリットは決闘場を退散。
ジャックの遺体は服を剥がされ、吊るされる。
息子は成長し、マルグリットに見守られていた。
数年後の遠征でジャンは死亡。
マルグリットは平穏に暮らし、再婚はしなかった。
と言う訳で、リドリー・スコット監督作による歴史もの。
実際にあった事件をもとに、描いたミステリー調作品です。
時代は14世紀。マット・デイモンとアダム・ドライバーは共に騎士で友人だったが
(厳密に言うと、デイモンが正式な騎士で、ドライバーは従騎士(志願者))
ドライバーが領主ベン・アフレックに取り入り、デイモンと対立するように。
そんな中、デイモンは貴族の娘マルグリットと結婚。
デイモンとドライバーは一応和解するが、ドライバーはマルグリットに恋していた。
デイモンが留守の間に、ドライバーがマグリットを強姦する事件が発生。
最初とっつきの悪い歴史映画かと思ったが、
デイモン、ドライバー、マグリットの視点で再現する構成とわかると面白くなる。
つまり「羅生門」と同じ構成って訳ですな。
ただし、それぞれの話が全然違うと言う訳でもなくて、ちょっともどかしい感じ。
当時は、「そんな事で」裁判沙汰にする例はなく
訴えたデイモンと、訴えられたドライバーのどちらが正しいかは決闘で決める事に。
敗れた方はもちろん死ぬが、仮にデイモンが敗れたら
マルグリットもウソをついていた事になり、処刑されるとの事。大変な時代ですな。
ちなみにマルグリットは事件後に妊娠し、それはデイモンとの子らしいんだけど
「強姦では受胎しない」と言う話が、科学的な事実として論議される。
今、真理として信じられている事が、
未来になって改めて考えると非科学的だったりする事もあるかもね。
ジャン・ド・カルージュ 騎士(マット・デイモン)
ジャック・ル・グリ 従騎士。ジャンの友人(アダム・ドライバー)
マルグリット 貴族の娘。ジャンの妻(フリーガイのヒロイン)
ピエール伯 領主(ベン・アフレック)
ニコル ジャンの母
マリー マルグリットの友人
起:騎士ジャンは、妻マルグリットが友人ジャックに凌辱されたと知る。
承:ジャックはマルグリットを襲ったとして訴えられる。
転:マルグリットは凌辱され、ジャンとジャックが決闘する事に。
結:決闘し、ジャンがジャックを倒す。
[ジャンの視点]
1377年。長官の息子であるジャンは、従騎士として領主ピエールに忠誠を誓う。
1380年。ジャンは貴族の娘マルグリットを紹介され、彼女と結婚する。
マルグリットの土地が奪われ、ジャンはピエールに直訴するが却下される。
やがて長官である父が死に、ジャンは後を継ごうとするが、
ピエールに抗議した事で、彼を敵に回したと知らされる。
長官を継いだのは、友人ジャックだった。
1年後。祝宴に招かれたジャンは、ジャックと再会。
敵意がない事を示して和解する。
1386年。パリに行っていたジャンが帰還する。
留守中、母ニコルが召使を連れて外出し、
屋敷がマルグリットだけになった事があると知る。
その際、マルグリットは訪ねてきた男に襲われたと告白。
その男はジャックだったと言う。
怒ったジャンは報復を考えるが、ジャックと親しいピエールは審問をしないだろう。
そこで国王に直訴し、ジャックとの決闘を求める。
近年、決闘は行われていないが、法的には可能だ。
敗れれば虚偽の告発だったとされ、妻も悲惨な運命となるが、
マルグリットも覚悟の上だと言う。
ジャンは裁判でジャックを訴える。ジャックが否定すれば、決闘する事になるのだ。
[ジャックの視点]
ジャンは独断で戦闘に向かい、ピエールは命令に従わなかったと腹を立てる。
ピエールが地代の回収に手間取っていると知ると、ジャックが引き受ける。
ジャックは、ジャンがマルグリットと結婚すると知る。
ジャックは長官になる。
ジャンは裏切り者である貴族の娘と結婚し、土地の事で訴えたと印象が良くない。
その後、ジャックとジャンは和解。
ジャックはマルグリットを紹介されるが、彼女を気に入る。
戦闘から帰還したジャンは、騎士になったと言う。
ジャックは従騎士で、ピエールの施しを受けているだけだと批判する。
ある時、ジャックはジャンが不在の屋敷に押しかけ、マルグリットと対面。
ジャックはジャンを批判し、自分はマルグリットに人生を捧げていると告げる。
マルグリットは抵抗するが強姦。
ジャックは、この事は秘密にする方があなたの為だと告げて立ち去る。
ジャンは、ジャックが妻を凌辱したと触れ回る。
ジャックは、彼女の意思に反しておらず、強姦などではないとする。
裁判を取り仕切るのはピエールで、マルグリットの夢だった事にしようとする。
だが、ジャンは国王に直訴していた。
ジャックは、裁判で告訴の内容を否定。
国王は双方の言い分を聞き、2週間後に決闘するか否かと決めると告げる。
その間に逃走すれば、反逆として絞首刑にされるのだ。
[マルグリットの視点]
マルグリットはジャンと結婚。
跡継ぎを期待されるが、なかなか産まれない。
ジャンは息子が必要だと言って、マルグリットを失望させる。
ジャンはジャックと対立していたが和解。
マルグリットは、ジャンに和解は寛大だったと話す。
ジャンはパリへ行き、義母ニコルも出かけ、屋敷はマルグリットだけになる。
訪ねてきたジャックが侵入し、愛していると告げる。
マルグリットは追い返そうとするが、襲われてしまう。
帰還するジャンにマルグリットは、ジャックに強姦されたと明かす
怒ったジャンは、妻がジャックに恥辱を受けたと噂を広める。
法廷はピエールが握っている為、ジャンは国王への直訴を想定する。
ニコルは裁判を止める。
一族に恥をかかせ、息子を危険にする行為だと。
真実など重要ではないとし、自身も強姦されたと明かす。
ジャックを訴えて半年で、マルグリットは妊娠する。
強姦では受胎しないとされており、
裁判では、マルグリットが快楽を覚えたのではと指摘される。だが彼女は否定。
仮にジャックが決闘で敗れれば、
マルグリットも偽証したとされ、生きたまま焼かれるのだ。
だがマルグリットはすべて真実だと訴え、国王は決闘を認める。
ジャンは、ジャックの容貌をほめた事があるとのマルグリットの証言に腹を立てる。
マルグリットも、ジャンが自身の体面の為に、妻を危険にさらしたと批判。
虚栄に心を失った偽善者だと告げる。
1386年。マルグリットは息子を産むが、処刑されれば成長を見届けられない。
子供には、正しさよりもまず母親が必要だと話す。
ジャンとジャックは決闘。
激しい攻防で、両者は落馬して直接対決に。
ジャックはあくまで強姦などなかったと叫ぶ。
ならば地獄に墜ちろと、ジャンはジャックを倒す。
人々の喝采を受け、ジャンとマルグリットは決闘場を退散。
ジャックの遺体は服を剥がされ、吊るされる。
息子は成長し、マルグリットに見守られていた。
数年後の遠征でジャンは死亡。
マルグリットは平穏に暮らし、再婚はしなかった。
と言う訳で、リドリー・スコット監督作による歴史もの。
実際にあった事件をもとに、描いたミステリー調作品です。
時代は14世紀。マット・デイモンとアダム・ドライバーは共に騎士で友人だったが
(厳密に言うと、デイモンが正式な騎士で、ドライバーは従騎士(志願者))
ドライバーが領主ベン・アフレックに取り入り、デイモンと対立するように。
そんな中、デイモンは貴族の娘マルグリットと結婚。
デイモンとドライバーは一応和解するが、ドライバーはマルグリットに恋していた。
デイモンが留守の間に、ドライバーがマグリットを強姦する事件が発生。
最初とっつきの悪い歴史映画かと思ったが、
デイモン、ドライバー、マグリットの視点で再現する構成とわかると面白くなる。
つまり「羅生門」と同じ構成って訳ですな。
ただし、それぞれの話が全然違うと言う訳でもなくて、ちょっともどかしい感じ。
当時は、「そんな事で」裁判沙汰にする例はなく
訴えたデイモンと、訴えられたドライバーのどちらが正しいかは決闘で決める事に。
敗れた方はもちろん死ぬが、仮にデイモンが敗れたら
マルグリットもウソをついていた事になり、処刑されるとの事。大変な時代ですな。
ちなみにマルグリットは事件後に妊娠し、それはデイモンとの子らしいんだけど
「強姦では受胎しない」と言う話が、科学的な事実として論議される。
今、真理として信じられている事が、
未来になって改めて考えると非科学的だったりする事もあるかもね。
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