2014年1月18日
細川氏の無責任さと出鱈目さ加減には、あいた口が塞がらない。もともと15日に予定されていた正式立候補表明と公約発表が、公約調整遅れで17日に延期され、それが更に遅れ、ようやく20日に決まった。ところが18日、これも再び延期、「正式な出馬記者会見を22日午後5時に都庁で行うと発表した。…略… 告示日前日の出馬会見は異例だ。」(18日 産経)。公約調整にこんなに手間取ること自体、氏の公約が付け焼刃的なものであることを暗示している。氏にとって説明が‘難しい’三つの問題が浮上して、それらの整合性が取れず苦しんでいるらしい。それは、<1>自身の「1億円借入金」をめぐる疑惑 <2>氏が昨年の自著の中で五輪を辞退すべきだと主張していたこと <3>「脱原発」の具体的内容(原発ゼロにする時期、再稼働はどうするかなど)である。公約発表を延期しているのだから、それなりの体裁は取り繕っただろうと思っていたところ、昨日 報道された概略方針を見て驚いた。ハチャメチャ、矛盾だらけ、甘えた発想…。もっとも、これは17日時点での情報であるので、22日の発表内容はこれとは異なる可能性はあるが、とにかく氏の説明が ‘お寒い’ものであることは疑いがない。
《佐川急便からの借金問題》
「東京都知事選に立候補を予定している細川護煕元首相(76)の陣営は17日、脱原発政策や佐川急便からの借金問題への釈明について調整を続けた。 公約発表を先送りしている細川氏陣営は、かつて首相退陣のきっかけとなった1億円の借金問題に加え、2020年東京五輪をめぐる細川氏発言を与党が問題視していることを踏まえ、対応を協議した。 関係者によると、借金問題で国民の信頼を裏切ったことは「おわび」する方向で調整。」(17日 産経)。
謝るとか謝らないとかの問題ではないだろう! 謝って済めば警察はいらない。身の潔白を説明できないのなら出るなと言いたい。この‘甘え具合’は猪瀬氏以上としか言いようがない。
《東京五輪辞退論》
「細川氏はジャーナリストの池上彰氏が昨年出版した著書のインタビューで「安倍さんが『オリンピックは原発問題があるから辞退する』と言ったら、日本に対する世界の評価は、もう格段に違ったものになっていたと思う」などと語っていた。」(同上)。
これに対しては、次のような方向で釈明するらしい?!
「東日本大震災の復興を優先するため五輪招致に消極的だったことは率直に認めるべきだとの意見が陣営内にあるという。」(17日 産経)。
これもまったくわからない話だ。自著の中では、脱原発と五輪の関係が述べられているのになぜ急に震災復興と五輪の関係になるのか?! なぜ、復興に取り組めば、五輪ができないのかもわからない。復興と五輪を両立すれば良い話である。そもそも、東京への五輪招致の理念的スローガンは、五輪を日本でやることで、被災者を励まし、復興日本の姿を世界に示すということであったはずだ。政治は同時に多くの課題をこなしていかねばならないものである。復興をやるから五輪はできないなどという人は、政治の使命がわかっていないし、その能力もないと言わざるを得ない。安倍首相は17日、日本記者クラブの会合で都知事選について「責任を持って東京五輪の事業を進めていくことができる人物でなければならない」と述べた(産経)が、当然のことだ。東京五輪の意義がわかっていない細川氏に都知事は務まらない。
《「脱原発」の内容》
「細川護熙元首相(76)は、東京五輪が開催される2020年までに脱原発の道筋を具体化すると打ち出す意向を固めた。細川氏側近の田中秀征元首相特別補佐が17日、共同通信のインタビューで明らかにした。…略…
田中氏はインタビューで「20年を目標年にして、脱原発を軸に東京、日本を変え、五輪時に(国際社会への)手本として示す」と明言。細川氏が当選すれば「原発再稼働は絶対できなくなる」と強調した。同時に「再稼働しないということは「原発ゼロ」だ」と述べた。」(17日 共同)。
これまた、意味不明である。「2020年までに脱原発の道筋を具体化する」とは、結局、現在のところ「具体的な道筋」を示すことはできないということか?! 具体的手順とその現実性が確認されていないのなら、細川氏の「脱原発」の主張は単なる夢想でしかないことになる。こんなことなら「脱原発」など主張するなと言いたい!
また、方針が何もないのに、何を根拠に「再稼働はあり得ない」と言えるのか? 方針も定まっていないのに、なぜ「20年を目標年にして、脱原発を軸に東京、日本を変え、五輪時に(国際社会への)手本として示す」というような景気の良いことが言えるのか? 第一、原発政策について何の権限もない都知事が、どうやってこれを実行するというのか?これは首相の仕事である。細川氏の頭の中では、首相と都知事との区別がついていない(ボケた?)のではないか!
そして極めつけの‘凍りつかせる’言葉が「再稼働しないということは「原発ゼロ」だ」である! もう日本は『原発ゼロ』を達成した??!
そうではないだろう。「原発ゼロ」と言うからには、少なくとも、原発に代わる安全な代替エネルギーシステムが、建設され運転され、‘安定的で安価な’電力を供給できていなければならない。また、これを実現するための膨大な財源が捻出されなければならない。現在まだ十分使える状態にある48基の原発の処理も決められなければならない。
基本的認識がこんな状態であるにも関わらず、これを「原発ゼロ」だと言い募り、胸を張るのは、詭弁を通り越して‘ペテン’であると言わざるを得ない。
都政の課題は、これ以外にもいろいろあるが、推して知るべしであろう。22日の会見に注目したい。
細川氏の無責任さと出鱈目さ加減には、あいた口が塞がらない。もともと15日に予定されていた正式立候補表明と公約発表が、公約調整遅れで17日に延期され、それが更に遅れ、ようやく20日に決まった。ところが18日、これも再び延期、「正式な出馬記者会見を22日午後5時に都庁で行うと発表した。…略… 告示日前日の出馬会見は異例だ。」(18日 産経)。公約調整にこんなに手間取ること自体、氏の公約が付け焼刃的なものであることを暗示している。氏にとって説明が‘難しい’三つの問題が浮上して、それらの整合性が取れず苦しんでいるらしい。それは、<1>自身の「1億円借入金」をめぐる疑惑 <2>氏が昨年の自著の中で五輪を辞退すべきだと主張していたこと <3>「脱原発」の具体的内容(原発ゼロにする時期、再稼働はどうするかなど)である。公約発表を延期しているのだから、それなりの体裁は取り繕っただろうと思っていたところ、昨日 報道された概略方針を見て驚いた。ハチャメチャ、矛盾だらけ、甘えた発想…。もっとも、これは17日時点での情報であるので、22日の発表内容はこれとは異なる可能性はあるが、とにかく氏の説明が ‘お寒い’ものであることは疑いがない。
《佐川急便からの借金問題》
「東京都知事選に立候補を予定している細川護煕元首相(76)の陣営は17日、脱原発政策や佐川急便からの借金問題への釈明について調整を続けた。 公約発表を先送りしている細川氏陣営は、かつて首相退陣のきっかけとなった1億円の借金問題に加え、2020年東京五輪をめぐる細川氏発言を与党が問題視していることを踏まえ、対応を協議した。 関係者によると、借金問題で国民の信頼を裏切ったことは「おわび」する方向で調整。」(17日 産経)。
謝るとか謝らないとかの問題ではないだろう! 謝って済めば警察はいらない。身の潔白を説明できないのなら出るなと言いたい。この‘甘え具合’は猪瀬氏以上としか言いようがない。
《東京五輪辞退論》
「細川氏はジャーナリストの池上彰氏が昨年出版した著書のインタビューで「安倍さんが『オリンピックは原発問題があるから辞退する』と言ったら、日本に対する世界の評価は、もう格段に違ったものになっていたと思う」などと語っていた。」(同上)。
これに対しては、次のような方向で釈明するらしい?!
「東日本大震災の復興を優先するため五輪招致に消極的だったことは率直に認めるべきだとの意見が陣営内にあるという。」(17日 産経)。
これもまったくわからない話だ。自著の中では、脱原発と五輪の関係が述べられているのになぜ急に震災復興と五輪の関係になるのか?! なぜ、復興に取り組めば、五輪ができないのかもわからない。復興と五輪を両立すれば良い話である。そもそも、東京への五輪招致の理念的スローガンは、五輪を日本でやることで、被災者を励まし、復興日本の姿を世界に示すということであったはずだ。政治は同時に多くの課題をこなしていかねばならないものである。復興をやるから五輪はできないなどという人は、政治の使命がわかっていないし、その能力もないと言わざるを得ない。安倍首相は17日、日本記者クラブの会合で都知事選について「責任を持って東京五輪の事業を進めていくことができる人物でなければならない」と述べた(産経)が、当然のことだ。東京五輪の意義がわかっていない細川氏に都知事は務まらない。
《「脱原発」の内容》
「細川護熙元首相(76)は、東京五輪が開催される2020年までに脱原発の道筋を具体化すると打ち出す意向を固めた。細川氏側近の田中秀征元首相特別補佐が17日、共同通信のインタビューで明らかにした。…略…
田中氏はインタビューで「20年を目標年にして、脱原発を軸に東京、日本を変え、五輪時に(国際社会への)手本として示す」と明言。細川氏が当選すれば「原発再稼働は絶対できなくなる」と強調した。同時に「再稼働しないということは「原発ゼロ」だ」と述べた。」(17日 共同)。
これまた、意味不明である。「2020年までに脱原発の道筋を具体化する」とは、結局、現在のところ「具体的な道筋」を示すことはできないということか?! 具体的手順とその現実性が確認されていないのなら、細川氏の「脱原発」の主張は単なる夢想でしかないことになる。こんなことなら「脱原発」など主張するなと言いたい!
また、方針が何もないのに、何を根拠に「再稼働はあり得ない」と言えるのか? 方針も定まっていないのに、なぜ「20年を目標年にして、脱原発を軸に東京、日本を変え、五輪時に(国際社会への)手本として示す」というような景気の良いことが言えるのか? 第一、原発政策について何の権限もない都知事が、どうやってこれを実行するというのか?これは首相の仕事である。細川氏の頭の中では、首相と都知事との区別がついていない(ボケた?)のではないか!
そして極めつけの‘凍りつかせる’言葉が「再稼働しないということは「原発ゼロ」だ」である! もう日本は『原発ゼロ』を達成した??!
そうではないだろう。「原発ゼロ」と言うからには、少なくとも、原発に代わる安全な代替エネルギーシステムが、建設され運転され、‘安定的で安価な’電力を供給できていなければならない。また、これを実現するための膨大な財源が捻出されなければならない。現在まだ十分使える状態にある48基の原発の処理も決められなければならない。
基本的認識がこんな状態であるにも関わらず、これを「原発ゼロ」だと言い募り、胸を張るのは、詭弁を通り越して‘ペテン’であると言わざるを得ない。
都政の課題は、これ以外にもいろいろあるが、推して知るべしであろう。22日の会見に注目したい。