海辺の町から

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YOU さん

2020-06-11 08:31:38 | 日記

  手捻り 最鮮やかな色を想像していたのですが・・・。

**さん草引かんかなァーと言って何時も気に掛けてくれていたYOUさん
釣り好きな息子が未だ幼かった頃 桟橋と船の間から海に落ち
泳げない私はただオロオロするばかりだった。
私の声を聞きつけて着の身着のまま海に飛び込み息子を助けてくれたYOU さん
何事も無かったかのようにずぶ濡れの服で帰っていかれた。

以来数十年ご近所付き合いをさせて頂いた。
癌を患い闘っていたYOU さんが暑さに負けてしまった。
その日は前日より3度も気温が上がり急激な気温変化に身体が追いついていけなかった。
当日私もテント下で1時間半程の作業で気分が悪くなり
その日はとうとうダウン 早めに床についた。
丁度同じ日早朝より夏野菜の手入れに余念がなかった。
皆に裾分けの為の畑仕事をしていたYOUさん
玉葱のあと放っていた私の菜園まで黙って2度目の耕運機を掛けてくれていたのです。
草を生やすと地力が衰えると言われながら
その日の夜体調不良を訴え救急車で運ばれ 帰らぬ人となってしまった。
抗癌剤の治療を受けながらあと5年生きられたらと話していたけれど
呆気なく逝ってしまうとは 畑仕事さえしなければ元気でおられたのにと 悔しい。
慣れない土地に嫁ぎ初めての野菜作り
師で在り人生の大先輩として教えを請うた事が多々あり
もう聞くことも叶わないのかと思うと寂しくて寂しくて
家でジッとしているのが耐えられなくて常に身体を動かしていた。
向学心が強かったけれど貧しさから叶わず 独学で本を読んでいる人だった。

人生の幕切れは何と呆気なく儚い物なのだろうか。
YOU さん有難うございました。