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日々のこと

映画「ミス・シェパードをお手本に」

2017-01-06 | 鑑賞とか

今日から出勤してますよー。

昼休みに食事に出ようとしたら、
隣の席の子が神社へ参拝に行くというので私もついて行きました。
お詣り後に引いたおみくじは「末吉」、書いてる内容はと言えば、
“闇夜に道に迷うがごとく進退に窮し…” やて。あーーー。

今年はもうそんなんやて。
こないだ引いた天満宮のおみくじは「何事も思うようには進まない」やったし。
自分で舵を切ろうとしても思う方向には進まん。そんな感じか。
流れに身を任せるっきゃない。

昨日観た映画は、この話の流れから全く違うということもないお話でしたよ。


「ミス・シェパードをお手本に」

元修道女でありながら、おんぼろバンで暮らすホームレスの老婆が、
たまたま出会った劇作家ベネットさん家の庭先で暮らすようになった、
イギリスで起きたほとんど実話のお話。

性格は気難しくて、言動も自由気まま、気位ばかり高くて身なりは汚い、
それでもなんとなく憎めないシェパードさんが主人公であることに間違いないけど、
私的には作家のベネットさんの言葉に共鳴したわ。

介護という言葉も概念も嫌いな彼が、シェパードさんとの関係性を語る時に
「僕が居て、彼女が居る。ただそれだけだ」て言うてたの印象的やわ。
そこにはしがらみも一切の感情をも挟む余地がない、事実があるのみや。
表面上の優しさや同情心だけでは15年も共生できないでしょう。

介護だけにあらず、自分ではどうすることもできない状況の時、
人生においてその時期は「足踏み」してるように感じるかもしれんけど、
ベネットさん曰く「人生に足踏みなんてない」のだそうです。

そういう意味でも、冒頭に書いたおみくじの話に繋がるんやけど、
闇夜に道に迷わない方法は、ただ夜がきたことを認めることかもしれん。

映画の話に戻ると、シェパードさんは結局亡くなるんやけど、
亡くなったあとの描写はなんとも明るく、ベネットさんは自分の物語を紡ぎ始めて
最後のご本人さん登場にもほっこり。しみじみ良い映画を観たなぁという感想。
おもしろかった。