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隠れオタクな会社員の買い物や感じた事

06式小銃てき弾

2009-11-06 23:19:49 | Gun
本当は89式小銃の解説シリーズでやりたいのですが、
順番から行くと何年後になるのか分かりませんので先に紹介させていただきます。

今年8月の富士総合火力演習にて遂に一般公開されました。

090830 富士総合火力演習 06式小銃擲弾


小銃てき弾とはライフルグレネードとも呼ばれるもので、
その名の通り擲弾(榴弾)を小銃から飛ばすものです。

これの目的は手榴弾の最大投擲距離と60mm迫撃砲の最小射程
(自衛隊の場合60mmを装備していないので81mmとなる)の空白地帯を埋めるためのもの。
平たく言うと味方から50~100m程度の距離の敵に擲弾を打ち込みたい時に使用する
(無論、射程や安全装置の許す限りそれより短い距離や長い距離でも使用できる)。

先代の64式小銃の場合、
米軍がM1ガーランド小銃用に開発したM7グレネードランチャーと空砲を使用することにより、
M31対戦車弾や対人榴弾(専用の発射筒に手榴弾を取り付ける)が発射可能でしたが、
89式小銃にはありませんでした。

また89式小銃の場合、NATO標準の消炎器(フラッシュハイダー)外径22mmを採用している(はず)ため、
NATO標準のライフルグレネードを使用可能であるはずですが、
平成3~4年にフランス・Luchaireのものをテストした結果、
後方にも破片が飛散して射手や味方に危害が及ぶ恐れがあること、
他社のものも同様の危険がある可能性が高いことから国産開発となり、
平成10年より研究試作を開始、平成18年(2006年)に制式採用となりました。

特徴としては
・実弾を使って発射するブレットトラップ方式を採用したため、
 弾薬の装填ミスによる事故の可能性が無くなった。
 (専用空砲を使うものを誤って実弾で発射すると事故が起きる)
・64式、89式小銃のどちらの銃からも使用可能。
 (空砲の圧力等が違うはずだが、どちらでも使えるようになっているようだ。詳細は不明)
・分離飛翔方式を採用。
 (確か世界初。弾丸を受ける部分が外れて飛んでいくことにより、低い発射反動と高い命中率を実現)
・実弾は対人用と対軽装甲用を兼ねる

その他、不発時の自爆機能も有していると言われる。

この手の装備の話をすると「米軍のようなグレネードランチャーじゃダメなのか?」という話になりますが、
その国の用兵思想の違いでどちらも一長一短があります。
詳細はまたの機会に。
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2 コメント

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Unknown (シュウ)
2013-07-28 02:25:06
 自衛隊の装備は、実戦・大量配備・大量消費の経験がないので、本当に使えるかどうかは全くの未知数です。日本の国産兵器はロシア・ソビエト兵器に比べて奇妙な設計思想があります。必ず小型化をして本来の性能をダメにさせる傾向にあります。擲弾筒で言うなら、100メートル前後の射程であるなら、バネ式で手持ちの手榴弾をとばせば良いのです。おもちゃみたいになりますが、1000円以下で作れます。これを日本では10万円で供給させるのが目にみえてますね。第二次世界大戦のイギリスでは歩兵用対戦車砲はバネ式で100メートル前後ですが、さほど文句は出てません。擲弾の弾頭の開発では、軽量・小口径で対装甲性能も持たせるといった物で、かなり前に開発に失敗したと資料にありました。よほどの爆発力の強い火薬でノイマン効果を求めるしかないでしょうが、ライフル効果無い・又は少ない擲弾で目標に当てるのは至難の業でしょう。たくさん撃っても良いくらいに大量に配備出来るなら話は別ですが、映画のランボーみたいに大量の弾薬を持たせたら、戦闘中に脱水をおこして潰れてしまうでしょう。私の想像ですが、国産兵器を設計する人は、どこかの有力者から茶々を入れられているのではないかと危惧しています。擲弾は手榴弾で発射方法は低発射音のバネ式にする。対装甲はソビエト製RPG7又は日本お得意のRPG7の簡易有線誘導機能付きが得策です。自衛隊はアメリカ軍とぴったりとくっついていますが、自衛隊の中途半端な兵器では足手まといになりかねません。大恥をかくのは、訓練にはげむ自衛隊員です。兵器は最先端の技術を古風にさせることで、たよれる兵器・相棒になれるのです。
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doorgunner (doorgunner)
2013-07-28 10:34:04
貴重なご意見、ありがとうございます。
返信する

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