「歯」って毎日お世話になっているくせに少しぐらい調子が悪くてもなかなかお医者さんに行こうと思わないですよね。
子供の頃のあのキ~ンというドリルの音がトラウマになってるのが一番の理由かなあ。
オジサンも若い頃は虫歯の治療で仕方なく行っていたけれど、それからはずうっとご無沙汰でした。
ところが60歳も近くになるとたまに奥歯の周りが痛みだしたり、強く磨くと出血したりで、薬局で軟膏とか高い歯磨き粉とか買ってたりしたんですが、ある日、痛む奥歯を力を入れてギューと押してみたら少しだけグラっと動いた気がする。
「え~?これは自分勝手に触ったら絶対あかんやつやん!」なんて何故か関西風に驚いてしまった。
で、さすがに歯医者さんに行ってみたらあっさりと「軽度の歯周病ですね。」と宣告されたのである。
それからは心を入れ替えて案内のハガキがくるたびに素直に受診してお掃除をしてもらったり、必要な場合はお薬を入れてもらったりしておりました。
が、しかしやはり手遅れだったようで徐々に衰えて行った我が左奥歯はついには再起不能ということになり歯科の診察台の上で安らかに旅立っていったのでございます。
奥歯の真ん中の歯だったら前後にブリッジを被せる方法もあったのですが、一番奥の歯だったのでそれができず、「部分入れ歯を入れた方が良いでしょう」となった。
入れ歯なんて「おじいちゃん」がするものだと思って抵抗があったオジサンですが、よく考えたらすでに5人も孫がいる立派なお爺ちゃんだったのを思い出して仕方なく作ることにしたのであります。
それが3年前のことでしたね。
できあがった入れ歯はやはり自分の歯みたいにはいかず違和感があるのは仕方ないとして問題なのは食事中によくポロッと外れてしまう事。
汚い話ですがそんな時にはテイッシュに包んでテーブルの上に置いて、後でちゃんと洗って容器に戻しておこうと思う訳です。
で、これがいけなかったんですよね。
すっかり忘れてしまい、後で「ナイ、ナイ?」と気が付いたら食事の片づけの時に他のゴミと一緒にゴミ箱に捨ててしまっていて、奥までかき回してやっと発見したことが何度か・・
そしてあるゴミ出しの日の朝のこと。
「あれ入れ歯が?え~と、昨日の晩御飯の時にテーブルに置いて・・あ!あ!」
慌ててゴミ集積所を見に行くとこんな日に限って収集車が早くに来てすでに回収されていたのでありました。
ふん、良いやい、もう付けないもん・・と居直ってはみたけれど、そのままだと噛み合わせがおかしくなると言われたのを思い出して恥ずかしながら歯医者さんに行くと結構同じような人が多いらしい。
今回も保険の効く金属バネ式の物を作ってもらい先日できあがりました。
そして今度の歯はかなりしっかりとはまって違和感がない。
しかも普通の食事をしたくらいでは外れることもなくてなかなか調子良いです。
教訓、最初の時も「こんなものなのだろう」と思わないで何度でも通って調整してもらえば良かったのかなと反省すると同時に今度のはちゃんと保管して決してゴミにはしないぞと思うオジサンでありました。