ソメイヨシノが終わって、八重桜の季節になった。
くすだまのように、八重桜が重たげに咲く。
人間界の出来事に何の頓着もなく、情け容赦なく、季節は移る。
我が「遊び場ガーデン」、つい先日まで、むき出しの地面だったはずだろ?
それがどうだ。
思いがけず茂った緑に、あたふたするばかり。
作業は、いっこうにはかどらない。
雑草も勢いがよい。
いやいや、「雑草」とひとまとめにしては失礼か。
ヒメオドリコソウ、カタバミ、ハハコグサ、ハルジオン ・・・。
満開のドウダンツツジの下にもぐりながら考えた。
伸縮自在の手足があれば、どんなに草取りが楽になることか。
膝をつき、尻を突き出し、限界まで手を伸ばした末に、ため息をつく。
足がもっと小さけりゃ、繊細な斑入りシランの新芽をつぶさずに、ぐっと中まで踏み込めるはず。
さほど大きくもない自分の足を恨めしく思う。
ついでに、バレリーナ並みに柔らかい関節があれば、言うこなしなんだが。
丁字草のつぼみも色づき始めた。
バラの蕾も見えてきた。
例年より早い。
クレマチスと同じ時期に咲いてくれるだろうか。