4月始めから反日デモのトピックに全面移行してしまい、5月は卒論で忙しくなり、6月は中国の諸事情についての探求を行い、7月は旅行に注力して記事を書いている。
4月5日が「留学」というタイトルで純粋に留学に関する内容を書いている、最後の記事となっている。どんどん忘れていってしまうので、「今頃中国に行って中国語を勉強してたなあ」と目を細めることが出来るうちにたまには書こうと思う。
入社したての頃に日商簿記4級のテキストを一気に片付け、「さあ3級だ!」とやり始めた矢先に「月間残業150時間まであと少し!」という酷い残業生活に陥り、それ以降10年ほどご無沙汰であった。
MBAに立候補する一年ほど前に弟が突然亡くなり、突貫で周囲の人に暫定的に業務を引き継いだ結果、1ヶ月程仕事が無くなったことがあった。この時に毎日終業時間とともに帰宅するという日々の中でこれじゃあやばいと黄色くなった簿記3級のテキストを引っ張り出して勉強していた。「さて簿記2級だ!」と商業簿記2級のテキストを買った時点で再度残業、残業の世界に。
この勉強が良かったのか、それほど苦しまずに済んだ。外国人留学生は語学のほかに、以前に述べたDMD(統計に基づく意思決定)、とこの会計で苦しむのだそうだ。いつも死にそうな顔をしている留学生を見て、MBAディレクターがいつも「DMDは問題無いか?」「アカウンティングは問題無いか?」と聞いてくれたものだ。
アカウンティングと言っても簿記だけではなく、財務、つまり会社の経営状態を会計面から見ようという内容も入っていた。何故かカナダの大学の製作した会計テキストを使用していたので米国会計基準に準ずる内容であった。中には「何で中国の基準じゃないの?」という声もあったが、
「国際MBAなんだから米国基準を学んで何がおかしい?だったらケーススタディも中国企業のケースをやれや!」の講師の一言で終わった。
この講師、28歳の女性である。小柄で小太りで可愛い感じなのだが、マシンガンのような早口の英語と頭の回転の速さには驚いた。清華大学を3年で卒業し、3年かかる修士課程を2年で終わらせ、アメリカではないが香港で研究を続け、マカオで博士号をとったという逸材である。そう言えばDMDの30歳の女性講師も清華大学を3年、修士を2年って言ってた。そんな奴らばかりなのだろうか。
英文会計ということで、やはり日本とは経理処理方法が少し異なっているので、日本のCPA予備校で有名な学校の教材を買い求めて参考にした。
とにかく宿題がたくさん出る。しかも教科書では曖昧にしか書かれていない部分も多かった。必死に朝明るくなるまで毛布にくるまりながら宿題をしていたが、なかなか正解がとれなかった。
大変なもの同士助け合おうということで韓国人クラスメートと回答をまわしあいながら協力していたのだが、韓国人同士ではまわしているものがこっちには来ないなどという事態を知り、その輪から遠ざかった。
そのうち期末になり、プレゼだ、最終のレポートだ、プロジェクトレポートだ。試験だと何もかもが忙しくなり中国人クラスメートの協力の輪に入った。最後は公認会計士のクラスメートがが全クラスメートに回答案を送付するという事態となり、自分を含めて皆フォーマットを変更し、字体を変え、適当にミスを作りながら対処するということになった。
面白かったのはケースが中国企業であったことだ。中国で有名なスーパーのチェーン店や倒産した百貨店の財務指標について分析し、問題点を提起し、解決手法を提案する。
学術的な手法により遂行されるのは当然だが、その他に問題発生の要因として「×△局の副局長と関係が悪くなった」、副解決手法として「市長との関係を良くする」「共産党○△部に問題提起する」などという人治主義出ってのはこういうことかと思わせられることがよくあったことである。
面白いのだが、自分にとって中国企業についてのケーススタディの最大のデメリットは、
1.大体中国語の情報しかないので調査しにくい
2.グループ討論の時に中国語での討論がますます活発になってしまう
ということであった。特に1は大きく、グループでの調査の場合、何も貢献できなくなってしまう。とりあえず同業種の日本企業の内容などを調査して報告するのだが、グループに時間が無いこと、補足説明にしかならないことから、実質無駄に終わるケースが多かった。
あの先生、旦那は清華大学出身でIT企業に勤めているとか言ってたけどすごい家庭だなあ。
4月5日が「留学」というタイトルで純粋に留学に関する内容を書いている、最後の記事となっている。どんどん忘れていってしまうので、「今頃中国に行って中国語を勉強してたなあ」と目を細めることが出来るうちにたまには書こうと思う。
入社したての頃に日商簿記4級のテキストを一気に片付け、「さあ3級だ!」とやり始めた矢先に「月間残業150時間まであと少し!」という酷い残業生活に陥り、それ以降10年ほどご無沙汰であった。
MBAに立候補する一年ほど前に弟が突然亡くなり、突貫で周囲の人に暫定的に業務を引き継いだ結果、1ヶ月程仕事が無くなったことがあった。この時に毎日終業時間とともに帰宅するという日々の中でこれじゃあやばいと黄色くなった簿記3級のテキストを引っ張り出して勉強していた。「さて簿記2級だ!」と商業簿記2級のテキストを買った時点で再度残業、残業の世界に。
この勉強が良かったのか、それほど苦しまずに済んだ。外国人留学生は語学のほかに、以前に述べたDMD(統計に基づく意思決定)、とこの会計で苦しむのだそうだ。いつも死にそうな顔をしている留学生を見て、MBAディレクターがいつも「DMDは問題無いか?」「アカウンティングは問題無いか?」と聞いてくれたものだ。
アカウンティングと言っても簿記だけではなく、財務、つまり会社の経営状態を会計面から見ようという内容も入っていた。何故かカナダの大学の製作した会計テキストを使用していたので米国会計基準に準ずる内容であった。中には「何で中国の基準じゃないの?」という声もあったが、
「国際MBAなんだから米国基準を学んで何がおかしい?だったらケーススタディも中国企業のケースをやれや!」の講師の一言で終わった。
この講師、28歳の女性である。小柄で小太りで可愛い感じなのだが、マシンガンのような早口の英語と頭の回転の速さには驚いた。清華大学を3年で卒業し、3年かかる修士課程を2年で終わらせ、アメリカではないが香港で研究を続け、マカオで博士号をとったという逸材である。そう言えばDMDの30歳の女性講師も清華大学を3年、修士を2年って言ってた。そんな奴らばかりなのだろうか。
英文会計ということで、やはり日本とは経理処理方法が少し異なっているので、日本のCPA予備校で有名な学校の教材を買い求めて参考にした。
とにかく宿題がたくさん出る。しかも教科書では曖昧にしか書かれていない部分も多かった。必死に朝明るくなるまで毛布にくるまりながら宿題をしていたが、なかなか正解がとれなかった。
大変なもの同士助け合おうということで韓国人クラスメートと回答をまわしあいながら協力していたのだが、韓国人同士ではまわしているものがこっちには来ないなどという事態を知り、その輪から遠ざかった。
そのうち期末になり、プレゼだ、最終のレポートだ、プロジェクトレポートだ。試験だと何もかもが忙しくなり中国人クラスメートの協力の輪に入った。最後は公認会計士のクラスメートがが全クラスメートに回答案を送付するという事態となり、自分を含めて皆フォーマットを変更し、字体を変え、適当にミスを作りながら対処するということになった。
面白かったのはケースが中国企業であったことだ。中国で有名なスーパーのチェーン店や倒産した百貨店の財務指標について分析し、問題点を提起し、解決手法を提案する。
学術的な手法により遂行されるのは当然だが、その他に問題発生の要因として「×△局の副局長と関係が悪くなった」、副解決手法として「市長との関係を良くする」「共産党○△部に問題提起する」などという人治主義出ってのはこういうことかと思わせられることがよくあったことである。
面白いのだが、自分にとって中国企業についてのケーススタディの最大のデメリットは、
1.大体中国語の情報しかないので調査しにくい
2.グループ討論の時に中国語での討論がますます活発になってしまう
ということであった。特に1は大きく、グループでの調査の場合、何も貢献できなくなってしまう。とりあえず同業種の日本企業の内容などを調査して報告するのだが、グループに時間が無いこと、補足説明にしかならないことから、実質無駄に終わるケースが多かった。
あの先生、旦那は清華大学出身でIT企業に勤めているとか言ってたけどすごい家庭だなあ。