小さい頃、近所に住んでいる本家の家が大きかったので、
大きなひな壇を飾っていました。
その家に行くたびに、ひな壇に、いたずらをして遊んでいました。
まず階段のように登り降りをするに始まり、
人形の位置を勝手に変える、着ている服を脱がせる、
服を取り替える、胴体に刺さっている首を挿げ替える、
後ろを向かせる、右を向かせる、左を向かせる、
関係のない人形を勝手に並べる、旗を立てる、
人形を寝そべらせる、人形の顔に黒い小さい紙か生地を貼り付けて髭にする、
折り紙で小さい兜を折って頭に乗せる、いろんなプラ模型を乗せる、
一番悪いと思うのは、あの時流行っていた銀玉鉄砲の的にする、
分かりやすく言えば、射的の的ですね、弓矢や吹き矢も使っていました、
よーく考えてみれば、今では、かなりの悪ガキですねー。
しかし、あの頃は、ガキ共は、みんなこんな事をしていました。
私だけやないですよ、私はそこら辺のあほガキと違って、
ちょっとひねりが効いていただけです。
本当のあほガキは、そこら中に、鼻くそを付けてマーキングしていました。
例えば、人形のデコに、「ほくろやー、」と貼り付けます。
そんなんに比べれば、全然、たちが悪い、いえいえ、こズルい、
いえいえ、小賢しい、いえいえ、頓智が効いてる、
いえいえ、機転が利く、要領がイイ、
と言って下さい、なにせ、深窓の素直で良い子なボンボンです、
そんなお下品な事は致しません。
出来る限り、私がやった証拠を残さないように周到に計画し、
犯行に及んでいますから、しまった、犯行と言ってしまいました。
しかし、猫が何匹いるか分からんぐらい居る家です、
彼らは勝手に三人官女になって鎮座しています、
それに比べりゃ私のやる事なんて可愛いもんです。
大きな損害を与えてはおらず、ただの稚技 ですから、お許しくださいませ。
ペコちゃんには、なんにもやっていませんよー。
ばねで付いている首を、びよーんと揺すっていただけです。
引っ張っても取れませんでしたから。チェッ !